特養での今年最後のセッション。
去年まではこの時期になると体調不良で入院される人もいたが、今年は皆元気!
今日は、好きな楽器を選択してもらって、自由に演奏してもらった。
平太鼓、ザイロフォン(木琴)、シンバル、ボンゴ、ツリーチャイム。。。
それぞれが好きな楽器、今年慣れ親しんだ楽器を自分で選択して演奏した。
普段の生活において、なかなか自己決定する機会がない高齢者にとって、楽器一つを決めるのも困難なのだ。
しっかりされている方もいらっしゃるが、「ん~。どれでもいいです」と言う声が多く、なかなか決めれない。
このグループも何年か前まではそんな感じだった。
でもセッションの中で選択したり、自分で決める場面を入れてきたことで、今では自分の意志と言うものが出てきて、自発的に自分のことや気持ちを話すようになってきた。
今日の楽器演奏もそうだ。
自分で選んだ楽器を通して、内面にある様々な感情や思いを思いきり表現していた。
不安な気持ちを太鼓にぶつける人、叩くうちに気持ちが高揚してリズムを口ずさみながら満面の笑みで叩く人。
今年慣れ親しんだツリーチャイムを優しく奏でる人。
演奏者を温かく見守る他のばあちゃまたち。
演奏することによって自分自身を確認し、色々な気持ちを演奏しながら整理していく。演奏を終えるとほっとした表情や発散して気持ちよさそうな表情など、それぞれが落ち着くところへ到達していた。
自分の居場所、「私はここで生きているんだ」と確認し、そのことをその人を取り巻く人たちが温かく見守っていくことが、何よりも幸せなんだろうなあと感じた。
これは高齢者だけではなく、私たち皆同じだと思います。