本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

乾いたニヒリズム。

2005-07-26 16:52:53 | 
江戸風俗研究家の杉浦日向子さん死去 (日刊スポーツ) - goo ニュース

*私より10歳も若いのに逝去されました。合掌。

 杉浦さんがまだ『お江戸でござる』の解説を始める前の話だったかも知れないが、私は彼女の書いた文庫本を一冊買った。タイトルも内容も忘れてしまったが、その中で、江戸時代の街並みとその上に大きく広がる青空を描いた浮世絵(←これもタイトルや作者が思い浮かばない)を評して「ここには乾いたニヒリズムがある」と言っていたのを思い出す。

 中世江戸期の地球は気候学的には概ね寒冷期にあったそうで、日本では人間の体格を小型化しスリム化してこれに対応したと言ったのは木村尚三郎だったろうか。彼は「中世は暗黒だった」とする近代礼讃派に対し正面から異を称えた学者である。日本にも「弘法さんの架けた橋」が処々にあったように、中世ヨーロッパにも「イエスの生まれた飼葉桶」があちこちにあった、などと解説する彼のNHK講座はとても面白かった。


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