そもそも検察審査会とは、検察内部の腐敗や権力への迎合を監視するための一制度なのであって、今回のように寄って集って新政権の足を引っ張るための一環として機能すべきシステムではないのだ。故羽仁五郎の名言に『もういっぺん言ってみろ』というのがあった。これは検察=国家権力の側の控訴乱発を戒めた言葉であって、検察側の控訴を認めない国も多いというのに『無罪だと!?もういっぺん言ってみろ』と高圧的に上級審の判断を仰ぐなど人権無視も甚だしいというのである。言ってしまえば権力側が懸命な捜査の結果控訴断念して、それで犯罪を問われる人が減るのであれば、それは結構な話じゃないかということなのである。今回の自称「国民の代表」=検察審査会は不純な動機で発動した検察に対して『嫌疑不充分だと!?起訴出来ない筈がないじゃないか!?もういっぺん言ってみろ』とお節介にも検察権力の尻を叩いているものであるが、この『小鳩』攻撃が果たして名目通りの純然たる『金権腐敗』を追求するもので他意がないのかどうか、いつも言っているように甚だ疑問なのである。『革命』でも何でもない今回の新政権は、旧体制側から見ればあってはならない『革命』そのものなのである。旧政権は今や100名そこそこの少数野党に転落したが、彼らが育てた官僚機構やメディアのボスたちはまだぬくぬくと甘い汁を啜り続けている。検察審査会のお気軽で蓮っ葉な連中には大局的に歴史を見通す目が決定的に欠落している恐れがある。あれだけ恣意的に強権発動しまくった特捜以下が「いや、小沢本人の起訴はやっぱり難しかった」と言っているのに、連中は「そんなことはない。クルーシファイ ヒム!クルーシファイ ヒム!小沢を磔にしろ!」と口角泡を飛ばして狂的に絶叫しているのである。 . . . 本文を読む