フィクション『同族会社を辞め、一から出直しオババが生き延びる方法』

同族会社の情けから脱出し、我が信ずる道を歩む決心をしたオババ。情報の洪水をうまく泳ぎ抜く方法を雑多な人々から教えを乞う。

彼は高校生だった

2023-03-01 22:05:08 | とある知人の話

去年の夏に人知れず亡くなっていた知人。

もちろん、彼と懇意だった人たちはその知らせにすぐ触れることが出来ただろう。

でも私は懇意ではなかったので、それを知ったのは一月以上経ってからだった。

 

もう40年以上前のお話。

彼は私が在籍していたアマチュア劇団の公演を見て、興味を持ち入団してきたのだ。

当時高校三年生。

詰め襟で背が高くヌーだかボーだかそんな感じで突っ立っていた彼の眼鏡がギラリと光っていた記憶がある。

高校生だ?変な子。何しに来たの?と私はそんな印象しか持たなかった。

コメント
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