場末の雑文置き場

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「ダレン・シャン」第一巻を読んでみた

2016年07月24日 | 小説

以前からちょっと気になっていた「The Saga of Darren Shan」シリーズの第一巻「Cirque du Freak」、Kindle版は100円と格安だったので買ってみた。

シリアスな内容の割に英文は平易で、以前児童書だからと油断して「Arthur Trilogy」シリーズの第一巻に手を出し、十数ページで挫折した経験を持つ私でも楽に読めた。

英文のレベルは問題なかったんだが、問題は別のところにあった。クモが苦手でグロ耐性もあまりない私にはキツい内容で。
サーカスのシーンで狼男が突然凶暴化して近くにいた観客の腕を……なシーンで私は既に恐怖に震えていた。こんなのはまだ序の口なんだろう、という予感がして、第一巻で止めておいたほうがいいかも、とこの時点で思ってしまった。
そしてクモ。この小説ではクモが大活躍する。クモの補食が詳細に書かれているシーンもあって、そこは読んでいて本当に気持ち悪かった。

ダレンはかなりのクソガキで、こんなのが人気児童文学の主人公なのか、とちょっとビックリ。スティーブも将来的に犯罪者になりそうな素質を十分に感じる危ない子供なんだけど、ダレンもなかなかのものだ。さすがこいつら親友なだけのことはある。
人を見せ物にするようなサーカスなんてとんでもない、って先生にも母親にも言われてるのにお構いなし。しまいには窃盗までやってのける。それをおかしな理屈で正当化するところも、吸血鬼だとわかっている相手から盗む命知らずぶりも恐ろしい。ついでに言うと、でかくて危険な毒グモなんかをペットにしたがるところも私には到底理解不可能だ。

クモを盗んで調子に乗っていたダレンは冷たい目でしか見ることが出来なかったが、吸血鬼になってしまってからの描写は胸に迫るものがあった。人間でないものに変わってしまったのだと自覚していく恐怖とか、愛する家族と別れなければならない哀しみとか。
まあ、言ってしまえば大体自分で招いたことなんだけどね。

第一巻を読み終えた上での結論としては、第二巻以降はもう読まなくていいかな。これからもっと暗く、怖く、グロい話になり、人もバンバン死んでいくようなので。ハマっている人も多いみたいだけど、私には合わないみたい。面白いことは面白かったんが、もっと明るい話が読みたいんだ。


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