場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

最後の砦?

2015年09月29日 | ジェンダー・家族等

福山雅治が結婚したらしい。「最後の砦」だったと言われているみたいだけど、どうもこの表現が引っかかる。

初老のおっさんが結婚したってだけじゃない。こんなんでショックを受ける人はそう多くはなさそうな気がするんだけどな。普通は「おめでとう」か「あっそう、フーン(どうでもいい)」って感じでしょ。
若いタレントだったら、ファン層もまだ若くて幼いからそういうこともあるかもしれない。でも30代後半以降のタレントではあまりないんじゃないかなあ。

「最後の砦」っていうのは、40代、50代あたりの人にとってってことなのかな。独身イケメンなんて実際腐るほどいるしな。もっと若いのが。

芸能人が結婚してショックを受ける気持ちが自分にはよくわからない。そもそも芸能人にいれこむことがあまりないからな。
好きな芸能人を聞いてくる人はよくいるけど、こういう質問はとても困る。仕方なく無理やり絞り出して一人答えたら、「その人、この間離婚したからチャンスじゃん」と言われて頭が疑問符でいっぱいになった。別に離婚しようがしまいがどうでもいいし、何がチャンスだって言うんだ。

私は体操ファンだから、体操選手に入れ込む ことならあるかな。現在も鄒凱(中国の体操選手。既婚)に入れ込み中だし。
でも鄒凱が結婚したと聞いたときも、特にショックではなかった。おめでたい話だと思っただけで。
結婚したいとか付き合いたいとか全く望んでなかったからね。脳内恋人でもなかったし。
ただ、自分が入れ込んでいた人がおっさんになってから若い子と結婚したとしたらショックを受けるかも。結婚して誰かのものになってしまったことじゃなく、キモいおっさんになってしまったことに対して。

福山雅治の結婚については、「おめでとう」でも「あっそう、フーン」でもなく「また年の差婚かよ」という感想。
世間一般はそうでもないのに、芸能人って妙に年の差婚が多いよね。こういうのを見て勘違いするおっさんが増えて若い子たちを困らせるんだよな。
ニュース番組も、こういうのがあると嬉々として若い子(女の子限定)から「年の差婚OK」っていう意見ばっかりかき集めてきて紹介したりするし。


相撲とナショナリズム

2015年09月21日 | 政治・社会

相撲の報道見てると、「日本人力士に活躍してほしい、できれば優勝してほしい」という趣旨のことをいつも言っている気がする。こういうの、ものすごく違和感がある。日本人、日本人うるさいよ。
街頭インタビューでも「日本人力士の優勝は日本人みんなが望んでいること」と誰かが言っていた。そこの主語は「みんな」じゃなくて「私」にしようよ。
国際試合じゃない。力士は国の代表として出場しているわけでもない。なのにメディアも露骨に日本人力士に肩入れしている。

私は相撲にあまり興味はないけど、こういう状況だと、外国人力士を応援したくなる。言葉もあまりわからない状態で来て、慣れない環境で彼らは頑張っているんだよ。それなのに「あいつらには勝ってほしくない」みたいな空気で。
会場の客も、日本人力士を支持する人が多い。多分、外国人力士はいつもアウェイな状態で戦っているんだろう。

少し前、白鵬が審判批判で随分叩かれていたな。体操選手の審判批判は叩かれるどころか絶賛されたりするのにね。特にそれが国際試合で、中国選手が絡んでいたりすると。で、審判と相手国をボロクソに言ったりするよね。この違いはなんなんだろう。
あっ、そうか。相撲だったら日本人力士に有利な判定は出ても、外国人力士に有利な判定なんてまず出そうにないもんね。


とあるパワハラ企業の話 その2

2015年09月21日 | その他

その1

ある日、同期が社長に呼び出されて長々と説教されていた。二、三時間はかかっていたと思う。小さい会社で、個室がなくて仕切りがあるだけなのでいろいろと聞こえてしまう。
そして、その同僚が帰り際に「今日いっぱいで辞めます」と言ってたので驚いた。前日までそんな素振りは一切見せていなかったから。

その数日後、私にも同じことが起こったので、その人に何があったのかわかった。

その日の朝、私は上司に突然呼びだされて即日解雇を告げられた。勤め始めてから一月が経とうとしていたときで、翌日から契約社員に昇格するはずだった。
上司は私の仕事ぶりや態度がいかにダメかを力説。「こんなことでは結婚できないぞ」とまで言われた。余計なお世話だ。
あんまりなやり方だと思ったので、「当日に言われても困る、もっと早く言ってほしい」と文句を言って、ついでに溜まり溜まっていた会社に対する不満もぶちまけた。そうしたら上司がブチギレた。
「お前のために我々がどれだけ一生懸命、貴重な時間を潰して親切に教えてやったと思ってるんだ。それに対する感謝の気持ちがないのは人としてどうなのか」って。
それは私じゃなくて会社のためにすること。新入社員に仕事を教えるのは当たり前なのに。
「ほんの短い間しかいなかった人間にこの会社の何がわかるんだ」とも言われた。それはブーメラン発言じゃないだろうか。だったら、ほんの短い間しか見ていない人間の欠点をあげつらって説教しているあなたはなんなんだろう。
対等だとは微塵も思ってないから、平気でそういう風に自分のことは棚に上げられるんだよね。

で、上司はその後もしばらく不機嫌継続。あからさまなムッツリ顔で、バンバン音を立てて机を叩いたり、職場の空気を大いに乱していた。
小さい人間だなあ。私がそんなことしたら、絶対に許されないだろう。間違いなく、非常識な態度だって言われる。この人と縁が切れて良かったと、心底思った。

さんざん私にダメ出ししておきながら、自分や会社のことで何か言われるのは許せないんだな。いつまでも自分が上の立場だと思ってるから。
最低賃金で人をこき使っておいて、「雇ってやってる」っていう気持ちしかないんだよな。会社だって働く人がいなきゃ成り立たないのに。しかも、給料を払っている間ならまだしも、契約が切れるときに、ましてや自分からいきなり切った相手にまだ「会社様」みたいに扱ってもらえると思うなんて、どれだけ図々しいんだろう。

その数日前も、社長が辞めさせるつもりの同期に「会社のために貢献しようって気持ちがまるで伝わってこない」って説教していたのを思い出した。その人は入社してまだ一ヶ月足らずで、自分のことで精一杯なのは当然なのに。
社員に一方的な忠誠を強いているんだよな。最低賃金で人をこき使うだけで、「この会社のために何かしたい」と思わせるようなことは一切してくれていないのに。

帰り際に、今度は上司ではなく先輩から呼び止められた。「社長に挨拶もせずに帰ろうなんて礼儀知らずだ」って。
「あなたのことが心配だ」とかなんとか言われて、また長々と説教。「お前はあんなに熱心に指導してくれた上司に向かって文句を言った。人の気持ちがわからない冷たい人間だ」って。
その言い方は、「こっちが全面的に正しいんだ」という自信に満ちていた。上から押さえつけて諭すような感じ。冷静に考えると、会社側の都合ばかりで全く筋が通っていないのに、「こっちが間違っているのかな」と錯覚させられてしまいそうになった。昔モラハラ気質の知り合いがいたけど、その人の物言いとそっくりだった。

とても悔しかった。でも正直ホッとしてもいた。最初の週から「この会社は合わない、もう辞めたい」って思っていたから。心を殺さないとやっていけなかった。社長も上司も説教臭いし、保守的だし、よくわからない謎ルールがあって。それでも我慢してずっと通い続けたけど、もう行かなくて済むとわかったら、ものすごい解放感だった。

即日解雇はもちろん違法だ。2週間上勤めていればたとえアルバイトだろうと突然解雇はできない。30日前の予告が必要で、それがなければ解雇予告手当がもらえる。
ただ、「解雇じゃない、退職勧奨しただけだ」と言い張られてしまったら、解雇されたことを証明するのは難しい。「辞めて欲しい」と言われたら「それは解雇ですか」と尋ねて、解雇なら解雇通知書をその日のうちに書いてもらう、解雇でないと言うなら従わない、それしかないのかな。もちろん、命じられたままに退職届を出すなんてもってのほか。

後日、ハローワークにこの即日解雇のことを報告した。その1で書いたように、これはハローワークで紹介された仕事だったから。
そうしたら、ハローワークの職員から「一生懸命仕事したのか」と責めるように言われた。私も、同じように辞めさせられた同期も、一生懸命やっていた。毎日ヘトヘトになりながら。そうでなくても即時解雇なんか許されないけど。

やっぱりハローワークは無責任だ。


とあるパワハラ企業の話 その1

2015年09月14日 | その他

私は何度か転職をしていて、かつての職場の中には労働基準法違反をしている企業もあった。
数年前、それも約一月という本当に短い期間しかいなかったけど、忘れられない会社がある。ここで書いた編プロとは別の会社の話。

その会社には、ハローワークの紹介で入った。募集要項では契約社員からという話だったのに、「最初はアルバイト。一月経ったらまず契約社員に昇進。いずれ正社員にする前提」と言われて仕方なくその条件で入社した。
この時点で「おかしい」と思うべきだった。こういうの、労基法違反企業の常套手段みたいだし。

社員数は10人未満の零細企業。時給は最低賃金ピッタリ。朝は30分早く来て掃除。当然その分は無給。
昼休みは一応一時間ということになっているが、一時間休めることなんてまずない。10分くらいしか休めないこともしばしば。そして外食は許されず、会社の中で上司も含む社員全員と一緒に食べることを強制されている。だから全く休んだ気がしない。出社してからは自由時間と呼べる時間は一切ないということ。

それだけではなく、昼休みにも仕事があった。
まずは社長の食事の用意。弁当が毎日配達されてくるので、それを受け取る。弁当とは別に、味噌汁だのその他諸々も別に用意して社長の机にきっちり並べる。お椀はここで皿はここ、薬はここ、コップはここ、と置く場所も細かく決まっていて、間違うと当然怒られる。昼休み中の仕事なのでこれもタダ働き。社長が食べ終わった頃に皿洗い。そして昼休みが終わる5分前には席に着いていないといけない。

それでいて、仕事中に少しでも仕事の手を休めると「こうしている間にも給料は発生しているんだから一瞬たりとも気を緩めるな」ときつーいお叱りが。早朝や昼休みにはタダ働きさせられるし、さっきも書いたように最低賃金しかもらっていないのに。

社長は話が長くて、なおかつ説教くさい人だった。社長が話し始めたら、昼休みだろうがじっと聞いていなければならない。社長の長話のせいで昼休みが大幅に短縮されたことも一度や二度ではなかった。もちろんその分の手当なんて一切なし。

会議も、社長の話と同じでダラダラと長かった。書類も用意しないで、割と無計画に会議を始める。社長の思いつきで急に会議が入って、それが5時間続いたり。で、いつも長い割に大したことは決まらない。 

ほぼ同期と呼べる人もいた。私より数日早く入った契約社員で、私より少し年下の人。
その同期が一日風邪で休んだことがあって、それから社長の対応が急に冷たくなったのを覚えている。かなりお怒りだったようで、その翌日「風邪だろうがなんだろうが這ってでも来い」と厳しく説教されていた。新入社員だから無理して来ても大して役には立たないし、人に感染ってしまう危険性もあるから、会社のためにも休んだほうがいいと思うんだけど。
社長はたまに社員に晩御飯を奢ったりすることがあって、そういうときにその人一人だけ誘われなかったりした。やり方があからさまだなと思った。

私は社長のおぼえは悪くなかったけど、直属の上司には嫌われていた。その上司は一見ソフトな印象で、でも実際はネチネチとしていて嫌味な人だった。
いつも私の一挙手一投足までチェックしていて、小さなことで毎日注意された。「忙しい、忙しい」といつも言っている割に、よほど暇なのか、電話応対のときにもいつも聞き耳を立てていた。取り次ぎのときに「少々お待ちいただけますか」と言ったら「待っていただけるに決まってるんだからそんなこといちいちきくな」と注意されたりもした。「質問風の丁寧表現に決まってるだろ、そんなこともわからないのかアホか」と言いたくても立場上当然言えず。

その上司は役員クラスの結構偉い人で、そこまで出世した理由は社長によると「土日も含めてほぼ毎日休まず働いていて、会社に対する献身ぶりを評価したから」らしい。それを聞いて「この会社はヤバイ」という思いを強くした。

そんなこんなですっかり萎縮気味になり、ストレスを溜めこむ日々が続いた。

その2へ続く。