場末の雑文置き場

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「The Princess Diaries」感想

2017年05月05日 | 小説

私は子供の頃から王子様やお姫様への憧れなんか皆無だった。と言うよりはむしろ反発していた。だから最初ちょっと危惧していたけど、そんな私のような人間にも楽しめる話だった。プリンセスとか言っても全然キラキラした話じゃなくて。

主人公のミアがスクールカースト底辺の冴えない子だったので感情移入しやすかった。自分がプリンセスだということが分かったときも喜ぶどころか「勘弁してくれよ」と思っていて、そのことを必死にみんなに隠そうとするのがいいね。

ミアはデートする相手が誰もいないことに悩んでいて、大半の同級生は毎週末にデートをしたりしている模様。まだ14歳でこれかよ。アメリカのカップル文化すげえな。日本だったら週末もデートなんかせずに友達とつるんでる、ミアのような子のほうが一般的だよな。
プロムなんかもあるし、アメリカってカップル文化の圧力すごそう。そもそも恋人が欲しくないって人は居づらそうだな。

それにスクールカーストもすごい。日本にもないことはないけど、アメリカほど露骨ではないよな。小説だから誇張はしているだろうが。スクールカースト上位って男女とも苦手なタイプだ。女はチアリーダー、男はスポーツマンで背が高くてゴツい。
私が入ったら、人種のことを抜きにして考えても間違いなく最底辺だろう。だからミアに共感できる。スクールカースト上位タイプの男子に憧れる気持ちは全く分からんが。

ただ、シングルマザーでも自由に恋愛できて、それを人からとやかく言われたりはしないところはアメリカのいいところだと思った。ミアの母親(シングルマザー)が自分の数学教師と付き合っていて、周囲もそのことを自然に受け入れている。
他の英米文学や映画を見ても、主人公の恋人がシングルマザーというケースはよく見る。それだけ数が多いのかもしれないけど。

日本だとシングルマザーってだけでもメチャクチャ肩身が狭くて、ちょっとしたことでゴチャゴチャ言う奴が決して少なくないからな。一時期安藤美姫が叩かれていたことがあったが、あれは意味がわからんかった。


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