場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

「仮面ライダーゴースト」第28話感想

2016年04月27日 | 特撮

キュビ、突然の退場。制作側が持て余したのかな? でも死亡退場じゃなくて良かった。喋り方だけでなく去り方まで山下清っぽかったな。

前回も今回も、一応眼魔世界の話と人間界の話を交互に進めていくスタイル。この二つの落差がすごかった。眼魔世界パートが超シリアスなのに対して、人間界パートの緊張感のなさよ。イゴールさんまでネタキャラになってしまうとは。
その代わりジャベルさんが珍しくいいところを見せてくれた。御成のピンチに颯爽と現れて救ってくれたジャベルさん。どうしよう、ジャベルさんが普通にかっこいいなんて。回想シーンのデコパッチくらいしか茶化せるポイントがなかったわ。

アランはシリアスやっててもどこかシュールだな。ずっと棒立ちお荷物状態なのが、ちょっと面白かった。父親を目の前で殺されてるから仕方ないっちゃ仕方ないけど、ヘタレだよな。ネクロム初登場時はあんなにイキイキしてたのに。
タケル一人で行かせるのは不安だからって二人で眼魔世界に行ったはずなのに、結局なんの役にも立ってないどころか足引っ張りまくっただけで終わったな。

今回でアランが本格的に仲間になった。妹を助けられたら瞬間的に掌返ししたマコトと違って、そこまでの課程がかなり丁寧に描かれていてまあまあ説得力があった。丁寧すぎて主人公誰だっけ状態になってた感は否めないけど。
アランが正気に戻るきっかけがマコトのパンチだったっていうのはまあいいんだけど、マコトのすぐ暴力に訴える癖はなんとかならんのか。良い子がマネしたらどうすんだ。

心云々に関してのやり取りはちょっと違和感あったな。アランが自分に心がないって本気で思ってたっていうのが。感情があるせいで苦しんでて、だからこんなもの存在しないほうがいいんだという結論に至ったとか、そういうことじゃないんだ。
生身の体に戻る前から、メッチャ感情豊かだったじゃん。マコトに異常に執着したりタケルに嫉妬したり逆恨みしたりしてた自分をなんだと思ってたんだ。タケルにマコトを奪い返されたときも激怒してたよな。
全部自覚なかったのか。やっぱりかなりずれた人だなあ。

アランを人間側に寝返らせる要因になったのはアデルだったわけだけど、この人も「悪」とは言いきれないんじゃないかな。私利私欲というよりは自分が盲進している理想のために動いている感じで。支配者にはある程度の非情さも必要だしな。


「仮面ライダー龍騎」第1話~第16話感想

2016年04月27日 | 特撮

「仮面ライダー同士で殺し合う話がある」って聞いて、なにそれ面白そうって思って数年前から気になってはいたんだけど、見始めたのはつい最近。DVDを借りて第四巻まで見た。これが予想していた以上に面白かった。好きだわこういうの。
やっぱり、正義の味方が悪の組織をぶっつぶす話よりも、利己的な人間同士のドロドロとしたぶつかり合いのほうがドラマとしてはずっと面白いな。

最近の仮面ライダー作品より子供向けテイストが薄い、気がする。「いい年して私はなにを見てるんだ」っていう葛藤なしに素直に見られた。
というか、本当に朝の子供番組なのかって思うくらいキッツい表現が出てくるな。規制が厳しくなっている今ならできないだろうな。

一般人が容赦なく犠牲になるし、殺され方も結構怖いものもあった。特に、壁から死体の手が出てくるシーンと、ひとつの車両の人間が全員消えるシーンはショッキングだった。
これ、子供の頃に見てたらトラウマになってたかも。鏡が怖くなったりしそう。多感な時期をとっくに過ぎた今だから全然平気だけど。
ただ、こんなに行方不明事件が多発している割にはみんな何事もなかったようにのんびり暮らしてるところが不自然な気はしなくもない。まあ、そこは突っ込んじゃいけないところなんだろうな。

音楽と演出も結構好みだ。オープニングテーマに入るときとラストで鏡が割れる演出とか。ライダーの数が多くて全員変身ポーズが微妙に違うのも楽しい。

演技に関しては、真司は特撮の主人公にしては最初からなかなか安定していて上手いと思う。それに編集長役で津田寛治がいるので編集室のシーンは令子さんがいなければ安心して見られる。キーキャラであろう神崎兄妹と令子さんの棒読みはひどいけど、特撮はそういうものだと最初から割り切ってるから無問題。

優衣のビジュアルは好きなんだ。ショートカットっていうのもいいし、声が低めで、服装が露出度の低い、割と野暮ったい感じなところも大変好み。ただ棒読みだけど。

ライダーは6人目まで出てきたところ。みんなキャラが濃い。そしてまともな人間がほとんどいないところが実にいい。

蓮はツンデレでめんどくさい。根は優しいんだとは思う。なんだかんだで真司のこと気にかけてるし、ピンチになったらちゃんと助けてくれるし。
でもいろんな意味で尖ってる。すぐ人に喧嘩売って面倒事起こすし。キャラとしてはわりと好きだが決してお近づきにはなりたくないタイプだ。

ライダーたちは曲者ぞろいではあるけど、今んとこ期待以上の悪党ぶりを見せてくれたのは須藤くらいかな。あの人の極悪さはかなり衝撃的だった。しかも職業が刑事。あまりにもあっさり退場してしまったけど、その最期もインパクト十分だった。

北岡は悪徳弁護士だし基本的には嫌な奴だけど、赤の他人の手術代を払ってくれたりする優しさもあるしな。
芝浦はただの厨二病を患ってるクソガキ。須藤刑事を見た後だと、こいつのやってることなんてちょっとタチの悪い子供の悪戯程度にしか見えん。口と態度は悪いが、人は殺してないし。嫌な奴なのは確かだけど極悪人というほどでもない。
見た目だけなら芝浦が一番好みかな。性格はアレだが、可愛い顔してる。

手塚は珍しくまともでいい人だ。登場シーンもすっごい怪しげに見えたし、ビジュアルにも悪役っぽさを感じて、第一印象でこいつ絶対ヤバい奴だと決めつけてたのに。真司のカードを取り返してきてくれて、一緒に蓮と芝浦の戦いを止めに行こうって言うシーンには痺れた。
問題のある人が多いのは楽しいけど、やっぱりそればっかりだとアレなんで、主人公以外でもこういう人がいるとすごく安心感がある。今までの登場キャラの中では手塚が一番好きだな。
手塚とかコワモテの吾郎ちゃんみたいなのが、見た目に反していい人っていうのがいいんだよな。

手塚もすぐ死んじゃうんだろうと思うと、今から辛いな。最初はライダー同士で戦うっていうコンセプトが楽しくて、いいぞいいぞ死ね死ねみんな死ねウヒャヒャと思ってたのに、登場人物に愛着がわいてしまうとやっぱりキツい。

須藤刑事は出てきたと思ったらすぐ退場してしまったし、北岡も芝浦もなんだかんだで憎めないけど、これからもっとすごい本物の悪党が出てくるらしい。楽しみだ。あと女ライダーが出てくるらしいので、それにも期待してる。


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「小説 仮面ライダーキバ」感想

2016年04月21日 | 特撮

TVドラマは未見の状態で読んだ。4クールもあるものを見るのはめんどくさいがストーリーにちょっと興味はあったので。簡略化されていたりストーリーが若干違っていたりはするみたいだけど、概要は一応つかめるだろうと思って。

この小説、割と評価は高いみたいだけど自分には合わなかった。アイデンティティに苦しむ主人公の描写とか、人間が加害者に転ずる展開あたりは良かったんだけど、全体的にはうーん。私には地雷要素が多すぎた。

特に引っかかったのが、女性の描き方。女性陣もガンガン戦闘に参加していて、足手まといとか守られるだけの存在になってないのはいいんだけど、それ以外の部分がな。

冒頭から、母親が亡くなってから家事全般を取り仕切っていて父と弟の世話をしている女の子の話が出てきて、もうこれだけでウンザリして挫折しそうになった。
娘に自分の世話をさせようとする父親って、実際はどうか知らないけどフィクションの世界にはかなりの数で存在するよな。こういうの本当に気持ち悪い。娘を妻代わりにするなよ。親としての自覚を持てよ。そして弟も少しは手伝え。学業だってこなさなきゃならないのに、性別が女だってだけの理由で家事全部を押しつけられるなんて理不尽きわまりないことなんだけど、それを当たり前のように思っている人(特に男性)は少なくないんだよな。

女性視点のパートが結構多いんだけど、なんとなく違和感をおぼえる部分が多かった。おっさんが考えた女って感じなんだよな。いや、実際書き手はおっさんだからその通りなんだけど。
「女の賞味期限」っていう地雷ワードも出てきて、そこでもまたゲンナリ。女性は食べ物じゃなくて人間だし、男性も女性と同じように年をとるんだけどね。

あとは音也のキャラクター設定ね。メイン主人公の渡は可もなく不可もなしってとこだけど、もう一人の主人公の音也は虫酸が走るほど嫌いなタイプだった。
音也のナンパはしつこすぎてストーカーの域だ。こういうの、相手の気持ちを無視した迷惑行為でしかないから。ホント嫌い。しつこくつきまとっていた女がやっと落ちたと思ったら、割とすぐ乗り換えたのにも呆れた。

でも、書き手は多分音也のこと気に入っているんだろうな、って感じは伝わってくる。訓練も積んでいないのにいきなり人外のモンスターと戦えるチートっぷりも、私は嘘臭すぎて引いてしまったけど、書き手はカッコイイものとして描いているんだろうし。
書き手が肯定的な感情を持っているけど自分は嫌いなタイプが一番地雷なんだよな。名護とかみたいに、書き手がクズとして描こうとしている人に対しては特に嫌悪感はないんだけど。 

名護はこの小説版ではラスボス的な立ち位置だったけど、ちょっと調べたところTVではネタキャラかつ愛されキャラだったのね。TVから小説に入った人はショックを受けたりするのかもしれないな。全然印象違う感じだけど、よく考えたら小説版名護も、シリアスではあるけど台詞回しが妙に芝居がかってたり、自分に酔っていたり、厨二病を患ってる感は十分出てるね。


「仮面ライダーゴースト」第27話感想

2016年04月18日 | 特撮

今回はまず量産型アデルのインパクトにやられた。なんで声が女なんだ。卑弥呼の声は関智一なのに。しかも一体かと思いきやウジャウジャいっぱい出てくるし。
すっごいシュールな光景だった。クソコラみたい。これ、笑わせようとしてるだろ。アデルも今後ネタキャラになっていきそう。

御成とジャベルのネタキャラ対決も面白かった。自分に危害を加えようとしたジャベルにも中和シール貼ってあげる御成やさしい。
が、なぜ額に貼るんだ。その状態でおにぎり食いながら「後悔するぞ」とか言われても笑えるだけだし、ちょっといい話っぽくなってるのに絵面で全て台無しなんだが。ジャベル、男前なのにいつも扱いひどいな。

アランは今回はひたすらシリアスだった……と思ったけど、150年以上生きててこの世界で人が消える現象を全く知らなかったって、よく考えなくてもすごいな。さすがのボケっぷりだ。今まで一体何を見てきたんだ。

マコトはやっとタンクトップの刑から解放された模様。動いてるところ見たの、すごく久しぶりな気がする。いつの間にか服を着てたが、どこから調達してきたんだろう。

タケルは久しぶりに主人公っぽく見えた。鬼のような強さだったな。残り二人のライダーのポンコツ化が激しいから、余計にそう見える。
もともといいやつだとは言え、まだ知り合って間もないアランと今日初めて会った父上になんであそこまで感情移入するのか最初腑に落ちなかったけど、自分の境遇と重ね合わせいたんだと後からわかった。

今回はストーリーも動いたけど、ネタも満載だった。アランの父上の死とかマコトの復活とか重要イベントがあったのに、一番印象に残ったのが量産型アデルで次点がジャベルのデコパッチだった。

アデルは現在自分の親父を殺したりと大活躍中だけど、小物すぎてラスボスにはなりそうもないな。竹中直人のラスボス臭がすごいけど、これも予想の範囲内だしな。
優しそうなアランの姉上が実はものすごい戦闘力高くてラスボスだったら面白いんだが。あり得なくはないと思うんだ。


アニメ版「テイルズ・オブ・ジ・アビス」感想

2016年04月16日 | 漫画・アニメ

ゲームはクリア済みで、もちろんストーリーを全て知っている状態で見た。

ダンジョンでウロウロしている時間を挟まないからテンポがいいし、ゲームの中では狭いマップになっている町の実際の広さが体感できたりしてより世界感をつかみやすくなっていると思う。

アクションシーンはアニメならではの表現で、なかなか良かった。ゲームとはやっぱり印象全然違う。動きまくりの飛びまくり。キャラクターたちの人間離れした身体能力が堪能できた。

作画の評判はあまり良くないようだけど、私はあまり気にならなかった。第12話は作画崩れがひどすぎて話に集中できなかったけど、それ以外の話ではそんなに悪くなかったと思う。
キャラデザは結構好き。ゲーム本編よりこっちのが好みなくらい。イオンはゲームより更に可愛くなっていたし、ギンジのキャラデザも良かった。ギンジ、ゲームプレイ時は存在すらほとんど認識してなかったけど、アニメではまあまあ出番あったな。

ストーリーは、細かい台詞含めほぼゲームに忠実なんだけど、アッシュやナタリアの回想などオリジナルシーンも入っていて良かった。前半はそうでもなかったけど、後半はゲームに比べて大分駆け足になったね。2クールアニメでも駆け足になってしまうくらいの分量のシナリオが一本のゲームに収められていたって考えると、けっこうすごい。

いろいろ短縮したせいなのか、ゲームプレイ時と違ってジェイドがクズに見えなかったり、ディストの不死身っぷりが発揮されずに普通に死んでいたりした。いや、描かれていないだけで実は生きているけど尺の都合で説明を省いてるだけなのかもしれないが。
ディストを倒したときのジェイドの表情が良かった。冷静ぶってるけど、幼友達の死はやっぱり辛いんだなってところが垣間見られて。

ここに限らず、六神将が死ぬシーンの感情移入度はゲームよりアニメのほうが上だった。特にアリエッタやシンクが死ぬシーンは、見ていて涙が出そうになった。二人とも可哀相で。ゲームのときはただの一イベントとして割と淡々と見ていただけだったのに。

ゲーム版ではややわかりにくいと感じたラストシーンも、アニメ版では少しわかりやすくなっていた気がする。ゲーム版にはいなかったミュウも登場して、ミュウの反応から帰ってきたのがどっちなのかなんとなく想像できた。そうか、やっぱりルークは……って切なくなるエンドだったな。


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