場末の雑文置き場

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ヘンリー8世とエドワード6世

2014年03月25日 | 小説

前の記事で小説「ブーリン家の姉妹」の感想を書いた。
この小説の題材になっているヘンリー8世といえば、6人もの妻をとっかえひっかえして、いらなくなったら処刑したエロ鬼畜王だ。

腹心の部下なんかでも、ちょっと気に入らなくなったらすぐ殺す。
お気に入りだったクロムウェルも殺された。処刑するとき、わざと未経験の処刑人を雇って、苦しんで死なせるようにしたらしいけど、むごい。

強烈に嫌な奴なんだけど、高校生の頃世界史で習って一番インパクトが強かった王様がこのヘンリー8世。嫌いなんだけど気になる存在ではある。

そう言えば、「王子と乞食」の序盤も、ヘンリー8世時代の話だった。
主人公の王子は、3番目の妻ジェーン・シーモアとの間に生まれたエドワード6世。
最初はすごくワガママで嫌な子供なんだけど、宮廷の外の世界を見て変化していく、というお話。そりゃ親父があれじゃあクソガキにもなりますわな。

親切にしてくれた善良そうな一般市民女性が火刑に会うのを主人公が目の当たりにする、というショッキングなシーンもあった。
児童文学と思って甘く見ていたのでダメージでかかった。インパクトが強すぎて今でも忘れられない。

いろいろ経験を積み、人間的に成長して戻ってきたエドワードが立派な王になる、というところで物語は幕を閉じる。
ハッピーエンドに見えるけど、史実のエドワード6世は15歳くらいで早世してしまうことを知って、なんだか悲しい気持ちになったのを覚えてる。

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