場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」感想

2017年07月18日 | 漫画・アニメ

ショートカットの女の子が大好きなので、今回のウテナのビジュアルはとても好み。本当はロングヘアを編み込んで短く見せてるだけらしいけど、細かいことはいいや。
口調もよりボーイッシュな感じになっていたし、ちゃんと長ズボン履いてたし、「男装の麗人」感が出ていて素敵だった。TV版のアレは男装と呼ぶにはちょっとなあ、って感じだったので。なんで短パン? って疑問がずっとあって。
変身? するとロングヘアに短パンになっちゃうのが残念。ずっとショートヘアでいてほしかったよ。なんで戦うときのほうが動きにくいスタイルになるんだ。

アンシーと暁生の兄妹は、見た目もキャラも大分違っていた。もう別人レベル。髪と肌の色くらいしか面影がない。
ウテナを呼び捨てにし、タメ口を聞くアンシーがとても新鮮だった。主体性が感じられて、こっちのアンシーのほうが断然好きだな。
二人の関係の百合度はTV版よりも上がっていた。二回もキスしてたし。最後なんか二人共素っ裸だし腰に手を回してるしすごい。

暁生もTV版とは全然違ったけど、クズなことには変わりなかったな。及川光博の演技はやっぱり本職の声優さんと比べるとアレだが、まああの程度の出番ならいいかと納得できた。
それよりテーマ曲がなあ。女性歌手が良かったな、このアニメのイメージ的には。男性ならもっと中性的な声の人。

七実の扱いはひどかったな。出番がワンシーンしかない上に、もう人間ですらなくなってる。でもまあ、あれはあれでおいしいのかな?
逆に枝織は大活躍だったね。わかりやすい悪役になってたし。

ストーリーの難解さは相変わらず。ラストの、大量の藁人形が出てくるシーンの意味はよくわからなかった。ウテナが突然車になる意味もあんまり。そもそもあの学園や城が何を象徴しているのかさえも理解できてないや。


「少女革命ウテナ」感想

2017年07月17日 | 漫画・アニメ

とっても今更だけど、「少女革命ウテナ」を全話見てみた。

最初はちょっと抵抗感もあった。王子様とかお姫様とか、そういう話が子供の頃から鳥肌が立つほど苦手だったし。背景にすぐ薔薇が出てくるし。
それに絵柄にクセがあって。男性陣の尖り過ぎの顎とか、妙に肩幅の広い逆三角体型が初見のときは気になって仕方なかった。あと、これはこのアニメに限らずだけど、少女漫画絵の男性陣の妙に細い目が苦手。それに対して女性陣はすごいパッチリ目。現実には目の大きさに男女差なんてそれほどないのに、漫画だとどうしてこうなるんだ。
あと、女性陣の胸部が年齢の割に発達しすぎ。キャラが全体的に老け……いや大人っぽいよな。ウテナもアンシーも、中学生にはとても見えない。高校生設定ではなぜいけなかったのかな。

でもそういうところに耐えてちゃんと見たら面白い。アクションシーンも多くて見応えあるし。

古いアニメなのに、演出は今見ても斬新に思える。前衛的と言えばいいのか? 影絵少女とか、生徒会シーンとか。生徒会の後ろで野球やってたり電車が通ったりする描写は意味不明だった。男性陣が無駄に脱ぐのは、もうサービスというよりギャグだよな。

ストーリーはすごく難解。ラストなんか、頭の中が疑問符でいっぱいになった。でもまあ要するに、一人の少女がずっと抑圧されてきた自我を解放するまでの話だよね。そう考えると真の主役はアンシー?

アンシーは何を考えているのかわからなくて不気味だと思ってたけど、最終的にはちょっと好きになれた。ウテナを呼び捨てにしたシーンにはジーンときた。
ウテナは凛々しいところが好きだったのに、暁生の影響で変わっていってしまうのがちょっと悲しかった。暁生のどこがいいんだ。婚約者がいるのに他の女に手を出す時点でクソだと気付けよ。
暁生はあらゆる面で最低だけど、守備範囲の広さ(節操の無さとも言う)は逆に尊敬できるレベル。中学生から親世代、それに冬芽もアリ? 冬芽と二人でベッドの上で裸でゴロゴロしてたシーンはそういう意味だよな多分。

キャラクターはみんなどこか歪んでるけど、むしろそこがいい。特に好きなのは西園寺と七実。二人とも登場時の印象は決して良くないけど(特に西園寺)最終的には愛すべきバカになった。
西園寺はDV野郎だし本気でウテナを殺そうとしたこともあったし、そこは許しがたいんだけど交換日記とか冬芽との友情とか、意外に純粋なところが好きだ。見た目はかなり苦手な部類なんだけどね。
七実は意外とあの中では常識的な部類かもしれない。アンシーと暁生の関係に本気で嫌悪感を持ったりとか、冬芽に恋愛感情的なものを抱いているように見えて、決して兄妹としての一線を越えようとしないところを見ると。ただ、取り巻きの三人との関係は最後まで怖かった。

キャラとか無視して見た目オンリーなら、1.香苗さん、2.梢、3.タマネギ王子(本名忘れた)の順で好み。脇役ばっかりだな。
香苗さんは理由は上手く説明できないけどなんか好き。梢はショートカットだから。タマネギ王子は顎尖ってないし目も細くないし、奇抜な髪色でもないから。あの世界ではフツメン設定なんだろうけど、結構可愛い顔だと思う。


山本周五郎時代劇 武士の魂 第八話「茶摘は八十八夜から始まる」感想

2017年07月13日 | BSジャパン時代劇

BSジャパンの時代劇、相変わらず面白い。「武士の魂」だったら今のところ第六話「五十三右衛門」が一番好きかな。でも全体的に安定していて、どの話も好き。
作りが丁寧で、そのへんの地上波ドラマより出来がいいと思うんだけど、見ている人がほとんどいなくて全く話題になっていないのが残念。

脚本や演出だけじゃなくて、配役の地味さも好きなポイント。地上波ではまず主役に抜擢されないような俳優陣が主役をやっていたりするところが新鮮で面白い。
あまりネームバリューはないけどいい役者を使っていると思う。無名=ショボいでは決してないんだよね。名前だけは売れているけど下手糞な役者だっていくらでもいるし。

今回の「茶摘は八十八夜から始まる」は全く救いのない話だった。小さい子供の死体まで出てくるし。生きているときの描写がそれなりにあったので余計にキツい。でも引き込まれた。横暴だけど憎めない殿様と冷静で我慢強い平三郎、メインの二人の対照的な感じが良かった。
ただ、あんなに濃いハーフ顔の父親からあんな和顔の息子はできないだろうとは思う。母親似なのかな? まあ、平八郎まで濃い顔だったら画面が暑苦しくなるからな。あの配役で正解かもしれない。

ラスト、絵面は一見爽やかだけど、あれ生首持ってるんだよな。八神蓮、前回(男と女のミステリー時代劇 第七話「婿入り試験」)出たときもラストで爽やかな笑顔で死体背負ってたな。

八神蓮のBSジャパン時代劇の出演はこれで二回目。前回も実質主役で、今回も二番手。気に入られてるね。
でもわかる。演技もいいし、和装がとてもよく似合っている。顔は全然好みじゃないどころか好みの対極に位置するくらいなのに、今回はなぜか妙にカッコ良く見えて困惑した。
昔はヘッタクソだったのにね。「乾杯ジュテーム」の変な踊りが強烈な印象として残っていて、どちらかと言うとネタキャラのイメージだったし。こんなにいい役者さんになるなんて思ってなかったよ。

BSジャパンの時代劇で二回見て思った。八神蓮は現代劇ではそれほどでもないけど時代劇だと光る。時代劇全盛期だったら、この人もっと活躍できたんではないかな。