mensoul53さんが「本物かな?W」と疑問符つきで送ってくれた画像です。
一度はその眼で見てみたい植物・沙羅双樹。
これかぁと思ったけれど、念のため掲載にあたり調べてみました。
どこを見ても「白い花」と書かれていますから、これは別の木、残念!
同じくフタバガキ科サラノキ属でも違う種類のようです。
南洋材・ラワン材などはこの属のショレアやレッドラワンから製材するようですが、花の画像は載ってませんでした。
ではなぜ日本で夏椿を沙羅双樹と間違えるようになったか。
あるサイトにはこのように書かれていました。
「花が白という以外に似たところはなく、どのような経緯で混同されたのか不思議だ。エゴノキ科のハクウンボクのほうが花のイメージとしては近いだろう。」
本物の沙羅双樹は、雨季と乾季のはっきりした熱帯性植物で日本には自生しない。
東インド、ガンガ中流域の仏跡あたりでは3月中旬頃白い花が咲き香りが満ちるという。
サラノキの材は堅く耐久性に優れインドでは珍重される。
日本では温室見ることができるので、仏教ゆかりの植物園か、東京の小石川植物園にでもお出かけください。
でも本来は大高木なので温室内での開花は難しいそうで、未だ花をつけたことがないとも書かれてありましたけど。
「仏陀入滅のとき、東西南北に生えていて時ならぬ花を咲かせたと伝えられる木」
フタバガキ科のサラノキ(2本づつ生えていたので双樹)
一度はその眼で見てみたいと望む植物・沙羅双樹。
仏教徒にとっては、日本でも沙羅双樹をどうしても探し出す動機となり、一日で散る白い花の夏椿が沙羅双樹に違いないとされてきたようです。
昔は写真もなければ映像も無い、遠く離れたインドの木や花の生態を知るよしもない。
1日で花を落とす白い花、夏椿がそれらしく思えたのもやむを得ません。
現在でも多くの寺院で、ツバキ科のナツツバキが「仏陀入滅ゆかりの木」として植えられています。
夏椿、ナツバキ科ナツツバキ属の落葉高木
別名を沙羅樹(シャラノキ)、俳句では「沙羅の花」が夏の季語