安倍晋三は欧米のテロには首脳と電話会談、連帯とテロへの怒りを表明、中東のテロにはそれがない、差別では

2017-06-02 11:28:31 | Weblog

 2017年5月22日現地時間夜10時過ぎにイギリスのマンチェスターにあるマンチェスター・アリーナで米国人気女性シンガーソングライター、アリアナ・グランデの公演終了後、観客が帰り始めたエントランス・ロビー付近で自爆テロが発生、22名が犠牲となり、120名が負傷した。犠牲者は若い年齢層のファンが多かったという。

 この事件を受けて、安倍晋三はテリーザ・メイ英国首相にメッセージを発出している。

 〈「親愛なるテリーザへ

 マンチェスターにおいて,音楽を愛する多くの若者が集まるコンサート会場で凄惨なテロが起きたことについて,大きな衝撃を受けています。

 日本国政府及び日本国民を代表して,犠牲となった方々に対し心からの哀悼の意を表するとともに,負傷された方々にお見舞い申し上げます。

 平和な暮らし,未来ある若者がテロの標的となりました。強い憤りを禁じ得ません。この困難な時に,心からの連帯を表明します。

 如何なるテロも,我々の結束を挫くことはできません。G7タオルミーナ・サミットにおいて,テロに断固として立ち向かうG7の強い決意を表明したいと思います。日本は,引き続き英国をはじめとする国際社会と手を携えて,テロと闘う決意です。〉(外務省)     

 メイ首相に対して親しみを込めてファーストネームで呼びかけ、テロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等を表明している。

 2017年3月22日、現地時間午後2時40分(日本時間午後11時40分)頃、ロンドン中心部の英国会議事堂周辺で発生したテロ事件のときも、安倍晋三は3月24日にメイ首相と電話会談している。

 〈1 安倍総理大臣からメイ首相に対し,今般のロンドンでのテロ事件で犠牲となった方々への心からの哀悼の意を伝え,負傷された方々へのお見舞いを伝達しました。また,この困難な時に日本は英国国民と共にある旨を述べつつ,強い連帯を表明しました。

 2 両首脳は,卑劣なテロを断固非難し,テロに屈することなく,テロの根絶に向けて,G7の場を含めて国際社会の連携を一層深めていくことで一致しました。〉(外務省)   

 テロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等、同じ表明となっている。
 
 2017年4月20日夜、フランスのパリ中心部にあるシャンゼリゼ通りで発砲があり、警官1人が死亡、2人が負傷するテロ事件が発生した。過激派組織「イスラム国」が犯行声明を発表。

 翌4月21日、安倍晋三はフランスのオランド大統領に見舞いメッセージの発出している。

 「この度,パリ一番の目抜き通りとして世界中から数多くの人々が訪れるシャンゼリゼで,テロが起きたことに,大きな衝撃を受けています。

 ここに日本国政府及び日本国民を代表して,犠牲者のご遺族に対し心からの哀悼の意を表するとともに,負傷者の方々にお見舞い申し上げます。

 このようなテロは,文明世界全体に対する攻撃であり,断固非難します。この困難な時に,フランソワ及びフランス国民の皆様に対し,心からの連帯を表明します。

 日本は,引き続きフランスを含む国際社会と手を携えて,テロと闘っていく決意です。我々の結束は,いかなるテロリズムにも勝ることを,フランスと共に,世界に示していきたいと思います。」(外務省)  

 テロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等、同じ趣旨の表明となっているが、「文明世界全体に対する攻撃」だテロを激しく非難している。

 安倍晋三は2015年11月13日(日本時間14日)にフランスのパリで同時多発テロ事件が起きたときもオランド大統領宛にメッセージを発出している。

 「パリで発生した一連のテロ行為により,多数の死傷者が出たとの報に接し,大きな衝撃と憤りを禁じ得ません。このような非道卑劣なテロは如何なる理由でも許されず,断固として非難します。

 ここに日本国政府及び日本国民を代表し,フランス政府及びフランス国民の皆様に連帯の意を表明します。また,全ての犠牲者及びその御家族の方々に心から哀悼の意を表すると共に,負傷者の方々に心からお見舞い申し上げます。この困難な時に,日本はフランスと共にあります」(外務省)  

 パリ同時多発テロ事件では死者130名、負傷者300名以上の大惨事を引き起こした。恐ろしい事件だが、中東ではテロとの戦いという名の戦争とテロ事件で一度に130名という死者を出さなくても、双方共に一般市民までを巻き添えにして、多くの死者が日々積み重ねられている。

 安倍晋三は2017年4月3日、ロシア西部のサンクトペテルブルクで地下鉄車両内で爆発が起き、11人が死亡、45人が負傷のテロ事件が発生したときはプーチンと電話会談を通して同じくテロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等を伝えている。

 〈1.安倍総理大臣から,プーチン大統領の故郷であり,ロシア文化の中心地であるサンクトペテルブルクにおける悲劇の報に強い衝撃を覚えた旨述べるとともに,犠牲者のご冥福を祈り,負傷者へのお見舞いを伝えました。

 2.また,安倍総理大臣は,いかなる理由であれ,卑劣なテロを許すことはできず,断固非難する,この困難なときに我々はロシア国民と共にある旨述べ,強い連帯を表明しました。


 3.さらに,安倍総理大臣は,テロの根絶に向け,ロシアと更に連携していきたいと伝えました。

 4.プーチン大統領からは,安倍総理大臣の言葉に感謝する,テロを根絶するために日本とともに協力をしていきたい旨述べました。〉(外務省)  

 2017年5月31日、アフガニスタン・カブールの各国大使館が集中する地区で大規模爆発を伴うテロ攻撃が発生。少なくとも90人が死亡、400人以上が負傷した。

 安倍晋三はアフガニスタン大統領アシュラフ・ガニーに対してテロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等を伝えるための電話会談も、メッセージの発出も行わなかった。

 代わりに外務省は5月31日に外務報道官談話を発表し、テロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等を伝えた。

 〈1 本31日(現地時間同日),アフガニスタンの首都カブールの中心部において,大規模な爆発を伴う攻撃が発生し,多数の死者及び負傷者が出たことに,強い衝撃と憤りを覚えます。我が国は,亡くなられた方々及びご遺族に対し心から哀悼の意を表します。また,同攻撃により,我が国の在アフガニスタン日本国大使館関係者が軽傷を負うとともに,大使館施設にも物的損害が生じています。

 2 このようなテロ行為は決して許されるものではなく,我が国は,これを断固として非難します。我が国は,あらゆる形態,目的のテロを非難し,いかなるテロ行為も正当化し得ないことを改めて強調します。

 3 我が国は,アフガニスタンが同国の安定に向けて引き続き全力をあげることを期待します。我が国は,今後とも,関係者の安全対策に最大限配慮しつつ,アフガニスタンの安定に向けて支援を継続していく考えです。〉(外務省)   

 アフガニスタンでは2017年1月10日も大規模なテロ事件が発生している。少なくとも38人が死亡、72人が負傷とマスコミは伝えていた。このときは外務省報道官談話も発出しなかったようだ。外務省のサイトを探しても見つからなかった。

 外務省のサイトには平成29年1月1日のトルコでの銃乱射テロ事件からから5月31日の上記アフガニスタン・カブール大規模テロ事件までの各国テロ事件に対する「外務報道官談話」の一覧が載っているが、アフガニスタンでの2017年1月10日のテロに対する「外務省報道官談話」は記載されていない。忘れたのか、省いたのか。

 以下、一覧を載せておく。

 ・カブールにおける攻撃について(外務報道官談話)(平成29年5月31日)
 ・エジプトのタンタ及びアレキサンドリアの教会におけるテロ事件(外務報道官談話)(平成29年4月10日)
 ・シリアにおける化学兵器使用報道について(外務報道官談話)(平成29年4月6日)
 ・ソマリアにおけるテロ事件について(外務報道官談話)(平成29年2月21日)
 ・パキスタンにおけるテロ事件について(外務報道官談話)(平成29年2月17日)
 ・カナダ・ケベック市における銃乱射事件について(外務報道官談話)(平成29年1月31日)
 ・エルサレムにおける車両テロ事件について(外務報道官談話)(平成29年1月10日)
 ・トルコ共和国イスタンブール市における銃乱射テロ事件(外務報道官談話)(平成29年1月1日)(外務省

 上記テロ事件の内、カナダ・ケベック市のモスク(イスラム教礼拝所)で2017年1月29日夜(日本時間30日午前)発生の銃乱射によるテロ事件に関しては例外となるが、安倍晋三は主として欧米各国のテロ事件に対してのみ電話会談を通してか、メッセージを出すことでテロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等を伝えていて、欧米諸国以外の中東各国は「外務報道官談話」で済ませているようだ。

 安倍晋三がカナダのテロ事件についてはトルドー首相に対して電話会談かメッセージでテロへの怒り等を伝えずに外務報道官談話で済ませた例外はテロの犠牲者がモスクで礼拝中のイスラム系カナダ人であり、さらに穿った見方をすると、トルドー首相がゲイに寛容で、イスラム系難民のカナダ入国に歓迎姿勢を見せているからなのだろうか。

 欧米諸国以外に電話会談した例外として2016年7月1日にバングラデシュの首都ダッカにあるレストランで発生したテロ事件を挙げることができる。

 安倍晋三はシェイク・ハシナ・バングラデシュ首相と電話会談してテロへの怒りと非難のみを伝えている。

 〈(1)ダッカ市内のレストランにおいて武装グループが立てこもっている事案に関し,渡邉正人駐バングラデシュ大使から,事件に巻き込まれている可能性のある日本人の人命最優先で事件の対処にあたっていただきたいと要請していたところ。

 (2)先程,当局が突入したようだが,邦人の安否を含め事実関係の情報を提供いただきたい。

 (3)我が国から,事案対処のため,木原誠二外務副大臣と国際テロ情報収集ユニットを派遣するので,支援をおねがいしたい。

 (4)このような非道卑劣な行為はいかなる理由でも許されず,我が国は断固として非難する。〉(外務省)    

 犠牲者への哀悼と連帯を伝えていないのは事件が進行中だったからだろうが、欧米諸国の一員でないにも関わらず電話会談という一段上の格上扱いしたのは日本人が人質となっていたからだろう。

 犠牲者20人の内、7人の日本人が含まれていた。

 2013年1月16日発生のアルジェリの邦人人質テロ事件でも安倍晋三はアルジェリアが欧米諸国の一国でないにも関わらずアルジェリアのセラル首相と電話会談しているのは人質の中にやはり日本人が含まれていたからだろう。

 事件当時安倍晋三はベトナム、タイ、インドネシア3カ国を訪問中だったが、日本人が含まれていなかったなら、電話会談しなかったのではないかと疑うことのできる根拠は事件発生の報告を受けてから記者団に「人命優先」を盛んに言っていたにも関わらず、1月16日日本時間午後1時頃テロ事件発生から約1日後の1月17日日本時間午後8時半頃にアルジェリア軍が軍事作戦を開始した、その4時間後の1月8日日本時間午前0時30分になって初めて訪問中のタイからアルジェリア首相に電話していることを挙げることができる。

 1月17日にタイからイギリスのキャメロン首相と15分間の電話会談をしていたにも関わらずアルジェリア首相は後回しとなった。
 
 アルジェリア首相が軍等に対する指示で忙しかったというのは理由にならないはずだ。アルジェリア首相の何人かいる補佐官の一人に手の空いたときに5分でいいから電話をしてくれるように頼んでおけば、いくら忙しくても5分という時間をつくれないことはないからだ。

 安倍晋三とアルジェリア首相との電話会談から約5時間半後にアルジェリア国営ラジオが軍事オペレーションが終了した旨を発表している。

 いずれにしても欧米諸国以外でテロ事件が発生した国の首脳との電話会談は日本人がそのテロ事件に巻き込まれている場合に限るようだ。

 安倍晋三は上に挙げた2017年4月20日夜のフランスはパリ中心部のシャンゼリゼ通りでのテロ事件の際にオランド大統領に出した見舞いメッセージの中で、テロ全般に対してだろう、「文明世界全体に対する攻撃」だと強く非難した。

 この言葉と安倍晋三が主として欧米諸国のテロ事件に対してのみ電話会談を通してか、メッセージを出すことでテロへの怒りと非難、犠牲者への哀悼、そして連帯等を伝え、欧米諸国以外の中東各国に於けるテロに関しては「外務報道官談話」で済ませていることを関連付けると、「文明世界全体」とは欧米諸国のことを言い、欧米諸国以外の中東やアフリカ等は「文明世界」とは見ていないようだ。

 欧米諸国のテロ事件に関してのみ電話会談をするかメッセージを出すこと自体が中東諸国やアフリカ各国に対する差別に当たるはずだが、欧米諸国のみを「文明世界」と見る見識も欧米諸国以外の国に対する差別そのもので、安倍晋三は人種差別主義者の姿を取っていることになる。

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