安倍晋三は自身を絶対者に位置づけているのか、国民の命よりも優先の山梨県鳴沢村の別荘休暇とゴルフ

2016-07-19 09:28:33 | Weblog

 安倍晋三が7月17日午後から夏季休暇入りした。17日夕方に山梨県鳴沢村の別荘に到着し、今月24日までの1周間だそうだ。

 マスコミは来月3日予定の内閣改造と党役員人事の構想を練りながら英気を養うと予想しているが、勿論、英気を養う最大の道具はゴルフに違いない。

 安倍晋三の鳴沢村別荘でのゴルフ付きの休暇と言うと、別荘滞在中に発生する自然災害をついつい連想してしまう。

 今回の別荘滞在中に大きな自然祭が起きないことを願うばかりである。

 東北地方は2011年から2013年にかけて3年続きの大雪に見舞われた。2013年は2012年12月から2013年2月にかけて大雪が降り続き、以後の雪降ろしその他で総務省消防庁は3月4日午前7時の時点で89人が亡くなったと発表している。

 自然の猛威はこれだけで終わらなかった。翌月の2013年3月2日から3月3日にかけて急速に発達した低気圧の影響によって北海道は広範囲に亘って激しい暴風雪に見舞われた。

 積もった雪と吹雪で自動車が相次いで立ち往生し、車内に閉じ込められたりして一酸化炭素中毒にかかるか、あるいは車外に逃れたものの、吹雪で方向を見失い、前へ進むこともできずにその場に倒れて低体温症等で9名が犠牲となった。

 このとき安倍晋三は山梨県鳴沢村の別荘で休暇を過ごしていた。

 「首相動静(2013年3月2日) - 首相動静watcher」と、「首相動静(2013年3月2日) - 首相動静watcher」から関連する個所を見てみる。  

 2013年3月2日

 時事通信
 午後4時47分、山梨県鳴沢村の別荘着。
 午後6時58分、別荘発。同7時8分、同県富士河口湖町の中国料理店「湖宮」着。昭恵夫人らと夕食。
 午後9時8分、同所発。同18分、別荘着。
 3日午前0時現在、別荘。来客なし。(了)

 2013年3月3日

 時事通信
 午前7時52分、山梨県鳴沢村の別荘発。同8時28分、静岡県小山町の東富士カントリークラブ着。昭恵夫人らとゴルフ。
 午後3時27分、同所発。同31分、同町の冨士霊園着。祖父岸信介元首相、父安倍晋太郎元外相の墓参り。同45分から同47分まで、報道各社のインタビュー。「週末を別荘で過ごした感想は」に「久々にリフレッシュした。あすから厳しい国会がスタートするので一生懸命頑張りたい」。同48分、同所発。

 午後6時5分、東京・富ヶ谷の私邸着。(以上)

 北海道のこのときの暴風雪で3月2日午後、53歳の父親と小学3年9歳の娘が軽貨物車で自宅を出たまま行方不明となり、警察が捜索、翌日3月3日午前7時過ぎ、町内の牧場で父親が娘に覆いかぶさった体勢で雪に埋もれていた2人を救助、病院に搬送したが、父親は死亡、幸いにも娘は一命を取り留めることができた。

 安倍晋三は3月3日の午前、別荘から豪雪対策を古屋防災担当相に電話で被害状況の確認、除雪の徹底、ライフライン確保と交通網の復旧への尽力等を指示している。

 翌日の3月4日朝、帰京した安倍晋三は関係閣僚会議を開催、古屋防災担当相に指示したのと同じ内容の指示を行なっている。

 安倍首相「大雪により大きな被害が生じており、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます」(NHK NEWS WEB

 何しろゴルフで「久々にリフレッシュ」できたからだろう、スラスラと悔やみの言葉が口を突いて出たに違いない。

 同じ2013年の7月28日、島根県と山口県の県境で局地的豪雨が襲い、2人の死者と2人の行方不明者を出した。山口県では特に山口市と萩市に被害が集中、安倍晋三は1週間後の8月4日午前、島根県の被災地を、8月4日午後に山口県の被災地を訪れ、被害状況を視察している。

 山口県が選挙区という事情もあるに違いない。

 そして6日後の8月10日から夏休みに入り、8月10日夏休みの初日に山梨県鳴沢村の別荘近くのゴルフ場でゴルフに打ち興じた。

 もし山口と島根を視察せずに別荘近くのゴルフ場で夏休みのゴルフに打ち興じたなら批判が集中するだろうから、視察はゴルフを愉しむための通過儀礼だったのかもしれない。

 この2013年も豪雨被害は7月28日の山口と島根だけで終わらなかった。「平成25年8月秋田・岩手豪雨・土砂災害緊急調査報告(速報)」東北大学災害科学国際研究所 緊急災害調査団)から見てみる。 

 〈 8月9日,日本海から湿った空気が流入し大気が不安定となり,秋田・岩手県各地で観測史上最大の雨量を記録した.この豪雨に伴い,洪水氾濫,斜面崩壊,土砂災害などによる被害が秋田・岩手県の各地で生じた.秋田県仙北市では,大規模な斜面崩壊とそれに伴う土砂流動が発生し,6名の方が亡くなった.また,岩手県雫石町では,豪雨による土砂崩れで道路が寸断され,多数の孤立集落が発生した.秋田県大館市,鹿角市や岩手県花巻市などでも土砂災害や洪水により多くの被害が生じた.〉――

 秋田・岩手を襲った豪雨はこの日1日だけ、東北北部は翌日の8 月10 日に梅雨明けしている。例え雨が上がったとしても、斜面崩壊や土石流等の土砂災害は降った雨が集中する個所であとまで尾を引く。

 だが、6名の死者が出ていながら、安倍晋三は夏休み入りの8月10日翌日のは8月11日と8月12日と続けて、富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」でゴルフに打ち興じている。

 首相のゴルフというのは国民の命よりも優先されると考えているようだ。

 この優先の筆頭は何と言っても、ブログで何度か取り上げているが、2014年8月20日の広島土砂災害時のゴルフであろう。

 2014年7月30日から8月26日にかけて台風12号、台風11号及び前線と暖湿流により北海道、秋田県、石川県、岐阜県、三重県、京都府、兵庫県、広島県、徳島県、高知県等、日本各地に広範囲に亘って豪雨に見舞われ、特に2014年7月31日夜から8月20日未明にかけて広島県広島市北部の安佐北区や安佐南区等の地域を局地的豪雨が襲い、大規模な土砂災害を発生させ、これらの地域だけで74名の死者、3名の関連死者を出している。

 当の安倍晋三は広島土砂災害が発生の8月20日当日、未明から朝にかけて土砂災害に遭い、行方不明となったという119番通報が刻々と伝えられ、被害が深刻化していく中で朝方5時過ぎにはほぼ死亡を意味する心肺停止状態の子ども一人の発見が報じられて、そういった悲報が続くことは誰もが避け得ない状況にありながら、夏休み中の山梨県鳴沢村の別荘を午前7時22分に出立、8時26分に富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」に到着、それからゴルフを楽しんでいる。

 政府が8月20日4時0分に首相官邸危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集に当たり、別荘の安倍晋三と連絡を取っていたのだから、死者の数を含めて被害の拡大を予想しなければならない立場よりもゴルフを優先させた。

 安倍晋三が官邸からの催促を受けてゴルフを中止したのは約1時間後の午前9時19分である。

 かくも国民の命よりもゴルフを優先させている。

 国家のトップリーダーというのはこれが当たり前の姿なのだろうか。それとも安倍晋三は特別な存在、自らを絶対者に位置づけているのだろうか。 

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