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大人に負けるな!

弱者のままで、世界を変えることはできない

カモット・リホック

2005-04-15 14:20:30 | 武学
 フィリピン伝統の総合武術。通称カリ。

 その体系は膨大なもので、打撃や組み打ちはもちろん、かみつきやつねりの技術まで存在する。さらに、杖やナイフをはじめ、タバク・トヨク(ヌンチャク)、オール、布、コイン、石、砂、泥、汚物、刺激物、パチンコから火器に至るまで、ありとあらゆるものを武器として使用する。

 その技術は極めて実践的で、米軍はカリのナイフ術をそのまま採用している。

 ダン・イノサントは現代を代表するカリの達人であり、ブルース・リーのヌンチャクも、彼から習ったタバク・トヨクが元になっている。



 ◆ドッグ・ブラザーズ◆

 この団体は、カリの大会を開催している。
 そのルールは類を見ないほど過激で、スティックを持ち、防具はフェンシング用の面をつけただけで、自由に打ち合う。蹴ってもいいし、倒れたところを打ってもいいという。



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マニアック空手略史

2005-04-15 14:18:04 | 武学
 空手は約600年前に「手」として沖縄で成立し、その後、大陸との交流や武器携帯禁止令などの歴史の中で、独自の発展を遂げてきた。
 今日こそ数百の流派に分かれている空手だが、もともとは剛直な動きの「那覇手」と、柔曲な「首里手」のスタイルに大別されているに過ぎなかった。
 那覇手を代表する型は、前後の動きを主とするサンチン、首里手の代表型は、横の動きを主とするナイファンチである。


 ◆本部御殿手◆

 手の中でも、琉球王家の長男にのみ受け継がれたという秘伝の手がある。それが本部御殿手(もとぶうどんでぃ)だ。剛直な打撃技のほかに「取手」と呼ばれる立ち関節技も含まれる。
 今日にこの秘技を受け継いだ達人として、先日惜しくも亡くなられた、12代宗家上原清吉範士が知られている。若いころには、東南アジアの戦場でこの技を駆使し、命拾いしたという。
 83歳当時、第11回日本古武道演武大会で、範士の演武中の心拍数が計られたことがある。結果は、50歳代の体力だった。
 御殿手では、徒手だけでなく、棒、杖、カイ、サイ、トンファー、ヌンチャク、石打ち、山刀、蛮刀、短刀、薙刀、槍、二丁剣、二丁鎌、手甲、ティンベー、エイク、さらにはホウキなど、身近にあるあらゆる武具を使いこなす。稽古に型や構えはなく、多人数相手の乱取りや、二刀のさばきがメインになる。
 その奥義は「歩く」こと、頂点は「舞い」にあるという。御殿手の歩法は、膝を曲げず、上下左右に体をぶらさず、水平等速直線運動で前進することに特徴がある。自然界の水平移動は、重力の影響でたいていは変速曲線運動になるので、経験したことのない間合いの詰め方に、受けは対応できない。
 これはまさに那覇手の原理を突き詰めたものだが、同時に首里手的な要素が高度に融合している。まさに、沖縄空手のエッセンスを凝縮した武芸であろう。


 ◆上地流◆

 沖縄の古い流派である上地流では、貫手が主な武器となる。門下生たちは、貫手を徹底的に鍛え上げる。その鍛え方は尋常ではなく、爪先でバットを折ってしまうほどだ。
 上地流ではフルコンタクト組手を行なっているが、ここで貫手は使えないという。しかし、それも無理のないことで、貫手は本来、接近戦で目や喉を攻めるときに効果を発揮する技術なのだ。決して無駄な鍛練ではない。


精説沖縄空手道―その歴史と技法 (1977年)
上地流空手道協会
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 ◆大日本武徳会武道専門学校◆

 本土に渡った手は「空手」と改称されると同時に、試し割りで強烈なインパクトを与え、瞬く間に普及する。やがて、空手を教える公式の教育機関も成立した。それが、大日本武徳会武道専門学校である。
 武専では主に柔剣道が修業されたが、空手でも全国各地の名人・達人が招かれ、大和男児を指導した。当時、修業には最も恵まれた環境だったといえるだろう。
 砂袋を突き、蹴る有名な部位鍛練も、武専で生まれた。それは拳頭が血塗れになり、骨が見えても続けられた。しかし、そのままでは細菌が傷口から感染してしまうので、塩を擦り込む。あまりにも過酷な訓練に、発狂する者が続出したという。武専出身の名人としては、垂木を正拳で斬る中村日出夫が有名。


 ◆交歓稽古◆

 終戦直後には、まだ大会やルールが確立されておらず、交歓稽古といわれる各流派の対抗試合が盛んに行なわれていた。その組み手には、各流派の持ち味が全面に押し出されていたという。
 剛柔流には相手の足を踏む技があるのだが、これを下手に抜こうとして、親指の骨が剥き出しになってしまうことも多かったという。
 「伝統派の空手が実戦に通用しない」などとは、とんでもない間違いだ。少なくとも、公式戦ルールが確立される以前の空手は、我々のイメージ通りの荒々しさを保っていた。


 ◆極真会館城西支部◆

 スポーツ化を嘆く声も多い極真だが、その中でも「チャンピオン製造工場」の異名をとる城西支部は、独特の武風を漂わせている。
 城西支部では、相手の攻撃を完璧にカットすることを念頭に、技術が磨かれている。その上で、ウエイトトレーニングによってパワーアップし、フットワークで相手を翻弄、下段蹴りの嵐で相手を破壊する。
 また、黒帯クラスはグローブを着用しての顔面突きもトレーニングしている。
 公式戦の攻防は、あくまで表の顔。極真は、今でも実戦空手であり続けている。

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 ◆新国際空手道連盟芦原会館◆

 極真は多くのフルコンタクト空手流派を輩出してきたが、その中でも最も異質で、しかも大山道場時代の実戦体質を色濃く残しているのが、芦原会館だろう。
 芦原空手の特色は、サバキと呼ばれるテクニックにある。これは、相手の前進力と遠心力を利用して、頭を下げさせサイドをとるという動きで、非力な者でも安全に、打つも投げるも極めるも自在のポジションを確保することができる。
 芦原会館出身の最も有名な空手家が、大道塾とパンクラスで頂点を極め、K-1やPRIDEでも活躍しているセーム・シュルトだ。実はK-1自体が、もともと芦原英幸初代館長の発案だったという。


 ◆心道流空手道心道会◆

 座波仁吉最高師範が、沖縄古伝の空手を残そうと、剛柔流から独立して興したのが心道会である。
 ここでは、組み手や巻藁突きは一切やらず、ただ、

 サンチン
 ナイファンチ
 パッサイ
 クーサンクー
 セイサン

 この古伝の五つの型を稽古するだけ。しかし、その驚くべき成果は、宇城憲治師範によって公開されている。組んでも寝ても自在で、取りは体の力が抜けてしまう。触れずして相手を止めることさえできるという。


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 ◆士道館◆

 極真系流派の中でも、士道館は面白い方針で実戦性を追求している。
 その競技においては、けんせいの意味で顔面への掌低突きが認められ、油断を戒めるという意味で、投げや極めも反則にならない。やはり、大山道場時代の息吹を今日に伝える流派であろう。
 さらに、士道館においては、空手修業の一環として、ボクシングやキックへのチャレンジも推奨している。すなわち、3つの異なる打撃系格闘競技で頂点を極めることにより、最強を証明しようというのだ。

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添野 義二
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 ◆硬式空手◆

 互いに防具をつけてのフルコンタクトルールは、競技空手の中では、最も古い伝統を持っている。1920年代には、東大空手部員などが中心となって、すでに防具が試作されている。
 空手における防具の革命が、スーパーセーフの登場だった。これにより、グローブを着用しなくても、拳サポーターのみで上段が突けるようになった。そればかりか、脳へのダメージも著しく軽減された。
 セーフを開発した拳行会の久高正之は、硬式ルールを提唱する。これは、スーパーセーフと胴プロテクター、拳サポーターを着用した上で、自由に打ち合うというもので、KO決着も認めているが、実際にはほとんどポイントで決着がつく。
 とはいえ、安全性を確保した上で、実戦性を追求している点で、硬式空手は最も理想的なルールのひとつといえよう。

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実戦ムエタイ略史

2005-04-15 14:14:24 | 武学
 20世紀は世界の格闘技界にとって、「ムエタイ革命」の世紀だった。今や世界に広がったフルコンタクト空手もキックボクシング(混同されることが多いが、キックはムエタイを参考に作り出された日本産の格闘技。当初は頭突きを認めていたなど、ルールに幾つかの相違がある)、あるいはシュートボクシングやK-1なども、ムエタイ無くして誕生しなかっただろう。



 ◆パフユッ◆

インドのカラリパヤットが、ムエタイの起源だという説がある。

15世紀頃、アユタヤ朝にカンボジア経由でインドのカラリ(武術)とアーユルヴェーダ(医学)が伝わり、このうちの徒手格闘術バーフユッダが「パフユッ」と呼ばれるようになる。
このパフユッが、500年の歴史を経て、純粋な戦場での殺傷テクニックから、国技ムエタイに昇華されていったという。


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 ◆クラビ・クラポン◆

 ムエタイは、もともと600年の歴史を持つタイ伝統の実戦体術であり、かつては、「クラビ・クラポン」という二刀流の武芸も併せて修業された。
かのダン・イノサントも、クラビ・クラポン免許皆伝の腕前だ。
今でも、タイ軍ではムエタイとクラビ・クラポンの両方が訓練されている。


 ◆ラウェイ◆

 ムエタイが、グローブを着用した近代競技として成立したのは、今世紀に入ってから。それ以前は、洋画『キックボクサー』のように、バンテージをガラスの粉を混ぜたニカワでコチコチに固めてから戦うという、凄惨な決闘だった。3度に1度は、死人がでたという。

 現在でも、東北部やミャンマーなどでは、グローブを着用せずに拳にバンテージだけ巻いて戦う「ラウェイ」が伝わっている。1000年の伝統を誇り、立ち関節技の技術もあるという。
 ラウェイの試合においては、ベアナックルや肘はもちろん、頭突きや投げさえも認められている。しかも判定はなく、ダウンは無制限。しかも、起きられそうならダウンカウントはとらない。
 なおかつ、ダウンしても2回までは3分間の休憩が認められており、9割以上がKOで完全決着するという。子どもや女子の試合も組まれている。


 ◆シュートボクセ◆

 かつては最強神話を保っていたムエタイだが、意外にもパンチのガードが甘い(タイでは、パンチはダウンさせない限りポイントにならない)という弱点を発見され、しばしば外国人に王座を明け渡した。さらに、90年代の寝技万能主義の風潮の中で、打撃格闘技の核であるムエタイも忘れ去られようとしていた。

 そこに現れたのが、「シュートボクセ」なるブラジルのムエタイ軍団だった。日頃からベアナックルで打ち合っている(ブラジルのムエタイの試合はグラブをつけない)とんでもない連中で、柔術をライバル視し、タックル・寝技への対応セオリーを築き上げてきた。そしてついに、エース格のウァンダレイ・シウバが桜庭を破り、ムエタイが総合に通用することを証明。
 ミルコ・クロコップも、そのスタイルのベースはムエタイにあるといえよう。特に、グレコの日本代表だった永田の胴タックルを首相撲で防ぎ、距離をとってハイキック1発で沈めた試合は、ムエタイの対グラップラーの型として理想的なものだった。



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レスリングは最強最古の格闘技

2005-04-15 14:06:14 | 武学
 いまや、レスリングが総合格闘技で最も重要なベースであることは、常識になっている。プロデビュー戦で吉田を圧倒したルーロン・ガードナーは、言わずと知れた「カレリンを破った男」である。
 リングス初代KOK王者であるヘンダーソンはグレコの全米代表だし、コールマンやケアーは、フリースタイルのメダリストだった。スバーンやフライ、藤田、山本キッドらも、そのベースはレスリングにある。

 何より、レスラーのフィジカルはとんでもなく高い水準にある。試合開始から数秒で心拍数を200まで高め、それを5分以上保つこともざらだという。


 レスリングの歴史は人類以前から(抑え込む、ひっくり返すという儀礼的闘争は自然界に広く見られる)にさかのぼるが、競技として成立したのは、紀元前8世紀前後の古代ギリシャだった。今日のグレコに近いスタイルだったという。
 古代オリンピックが中断された後も、奴隷出身のレスラーが職業として試合していたとされている。その後、競技としては一度衰退した。


 ◆キャッチ・アズ・キャッチ・キャン◆

 レスリングが再び復興し、市民の間に広まったのは、11世紀のイギリス、ランカシャー地方だった。これはいわゆるサブミッション・レスリングで、関節を極めることで決着をつける。
 後に、その一歩手前で勝負をつけるようになり、フリースタイルが確立された。
 現在、その技術はカール・ゴッチによって日本に伝えられ、今日では日本がキャッチのメッカとなっている。


 ◆グレコローマンスタイル◆

 今日のレスリングの直接のルーツは、17世紀のフランスでグレコローマンスタイルが成立した時点に求められる。第1回近代オリンピックで採用されたのも、当時のヨーロッパに普及していたフリースタイルではなく、グレコだった。

 グレコは、実戦での格闘から発達してきたものなので、上半身のみで攻防を競う。脚へのタックルは、後頭部を武器で打たれるリスクが大きいため、戦場では使えないのだ。
 その点、スポーツ格闘技においては、全身での攻防を認めるフリースタイルの技術に、及ばないようにも思える。
 しかし、バーリトゥードの場合でも、フリースタイル流の脚へのタックルは、決めてもガードポジションをとられてしまうのに対し、グレコの胴タックルは、テイクダウンした時点ですぐにサイドやマウントを確保しやすいので、よりフリールールに向いた技術だといえる。胴タックルに入ったときに浮動肋骨を圧迫し、そのまま折ってしまうという裏技もある。
 グレコの元世界王者であるウイリアム・マルドゥーンが、現役時代のボクシング初代世界ヘビー級王者サリバンと、他流スパーリングを行なったことがある。マルドゥーンは、サリバンのベアナックルをかいくぐって巻き投げで叩きつけ、難無くフォールを奪ってしまったという。
 ヘンダーソンやガードナーの例からも分かるように、グレコ経験者はパンチの打ち合い、特にインファイトへの適応力が高い。胴タックルに要求される踏み込みが、パンチにもプラスに働くのだろう。ポール・バーレンバッハという選手は、五輪で金メダルをとった後プロボクサーに転向し、世界ライト級タイトルまで獲得した。


 ◆ハンマーハウス◆

 マーク・コールマンが、総合格闘技に挑戦するレスラーを育成するために設立したチームが、ハンマーハウスだ。そのスタイルは、当然レスリングをベースにしたもので、タックルでテイクダウンを奪った後にパウンドでとどめを刺すというパターンだが、もちろんジュージュツやムエタイのトレーニングも取り入れられている。
 ハンマーハウスに所属するケビン・ランデルマンは、ミドル級の体格ながら、ミルコにまさかのKO勝ち。レスラーの恐ろしさを、改めて天下に知らしめた。





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ロシア国家機密格闘技「ワエボエ・サンボ」

2005-04-11 13:30:06 | 武学
 いわゆるコマンド・サンボ。最近では公式大会も開かれるようになり、ヒョードル兄弟がそろって世界チャンピオンになったことで知られている。
 スポーツサンボで実績を積んだ選手のみが、ワエボエ・サンボを学ぶことを許される。そのルールはいわゆる総合スタイルだが、ヘッドギアとジャケットを着用するのが特徴的。



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 ◆システム◆

 しかし、これさえワエボエ・サンボの表の顔でしかない。
 軍隊や警察のみで指導される、犯罪者や敵兵を制圧し、あるいは殺傷するサンボこそ、真のワエボエ・サンボなのだ。その試合は完全な非公開で、技術も国家機密に属する。

 特に、特殊部隊で極秘に伝えられるサンボは、逮捕術ではなく完全な殺傷テクニックであり、関係者の間では単に「システム」と呼ばれている。
 システムでは、ナイフや銃身、シャベル、ベルト、ロープなど、戦場で携帯している道具全てを利用して敵を殺傷する。手裏剣術まで含まれているとされるが、具体的な技法はトップシークレットとなっている。
 ヴォルク・ハンやハリトーノフは、「システム」の数少ないマスターだといわれている。


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裏テコンドー史

2005-04-11 13:24:52 | 武学
 ◆オードーカン◆

 テコンドーは、朝鮮の古武術である「テキョン」および空手のエキスパートだったチョイ・ホン・ヒによって創始された。
 チョイはソウルに「オードーカン」なる道場を開き、テコンドーを世界に啓蒙した。
 チョイは韓国陸軍大将でもあり、テコンドーはそのスタートから、スポーツと同時に、野戦体術としての性質を色濃く持っている。

 韓国軍では、テコンドーの訓練が必須となっている。特に強制股裂きは地獄の苦しみとして悪名高い。地獄のような軍隊生活においても、テコンドー訓練は特別に恐れられている。
 股裂きは、3人がかりで強制的に脚を広げられ、股関節を180度まで開かされる。体の硬い者は、内股の筋肉がプチプチと音を立てて切れ、数日はまともに歩けないという。

 確かに、「ハイキックが実戦に通用するか」という疑問はあるだろうが、要は使い方である。跳び蹴りなどは、正面からでは確かに避けられて終わりだけれども、逃走する相手に背後からかましたら、一撃で即死する可能性もある。


 ◆憲兵武術◆

 韓国の憲兵隊では、憲兵武術という独特の軍隊格闘技が訓練されている。それはテコンドー訓練以上の苦しみだという。
 投げ技が取り入れられ、「落法」つまり受け身を徹底的に叩き込まれる。冬の凍てついたグラウンドに投げつけられ、あるいは飛び込み前転受け身などの特訓は、テコンドーの強制股裂きをしのぐ厳しさだとされる。


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自衛隊の白兵戦術「銃剣格闘」

2005-04-11 13:07:46 | 武学
 自衛隊では持久走や射撃と並んで銃剣道が盛んであり、競技会も盛んに開かれているが、その裏で、純粋な白兵戦技術としての「銃剣格闘」も訓練されている。

 これは、日本伝統の槍術とバイヨネット・フェンシング(米軍式銃剣術)を総合して考案されたもので、普通科では必須科目となっている。



 最初は木銃での約束訓練だが、最終段階では防具を着用し、鞘をつけたままの着剣実銃を用いて、組試合が行なわれる。

 それも、塹壕や建物の中、不整地、林の中など、実際の戦闘が行なわれうる、あらゆる場所で試合をするのだ。

 訓練生には、地形をどれだけ利用できるかで、実戦の勝敗が分かれる現実が叩き込まれる。枯れ葉などを投げつけて目潰しをするようなことも認められる。

 もちろん、1対1だけではなく、集団戦も訓練される。


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村上 和巳,若松 和樹
アリアドネ企画

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カポエイラは戦ったら強いのか?

2005-04-11 12:57:25 | 武学
 今日では格闘ゲームなどで人気を博しているものの、一般にはダンスとしてしか浸透していないカポエラ。しかし、その裏には、恐るべき暗殺術としての顔が隠されている。

 カポエラは、もともとアフリカ土着の格闘技が、南米に連れてこられた奴隷たちによって、極秘に発展を遂げたものだとされている。
 もちろん、奴隷に武芸など許されるはずもない。そこで、2人組でのダンスに見せかけ、周囲で楽器を奏でて、白人の詮索をかわした。手かせをつけられている場合も多く、あの意表を衝く多彩な足技が発達した。


 ◆ナイフ術◆

 注意してほしいのは、これがもともとステゴロだけを想定した技ではないという点だ。
 蹴るだけでなく、いざというときには、足の指に小型のナイフを挟んで斬りつけた。カポエラに上体を倒す動作が多いのは、相手のナイフから急所を遠ざける上で効果的だからだろう。

 カポエラの蹴り技は、ナイフ術と表裏一体のものである。
 このナイフ術もやはり南米ブラジルのバイヤーで発達したもので、基本的に逆手で握る。そうすれば相手からは刃が見えないし、いかようにも持ち替えられる。すれ違い様に逆水平チョップの要領で相手の背中を刺すなど、やはり相手の意表を衝く暗殺技である。相手が向かってくれば左手に上着を巻いて盾とし、サンバのリズムで攪乱する。



 ◆ハスティラ◆

 今日でも、カポエラの妙技が大舞台で披露されたことがある。他ならぬ、かの猪木対アリ戦だ。
 猪木は、ブラジルからの留学生イワン・ゴメスにアリ戦のアドバイスを求め、スライディングしながらの、脚へのキックを勧められた。これは、カポエラの「ハスティラ」という技術の応用である。猪木はこの秘技「アリ・キック」でアリのパンチを完封し、アリは脚の血栓症で一時は重体にまで陥った。

 ちなみに、逆回し蹴り(デコーパソ)や子安キック(アウ・バチゥド)も、元はカポエラの技だ。



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武芸としてのフットボール

2005-04-11 12:52:31 | 武学
 球技を武芸として考えるのは、異論があるかもしれない。しかし、アメフトやラグビーなどはタックルが認められているし、全くボールに触れないプレイヤーもいる。集団での角力みたいなものだ。


 フットボールの起源となった競技は、祭りの日などに村対抗で行なわれた。ゴールには教会などが選ばれ、乱闘の中でボールを相手ゴールに叩き込んだ。死傷者が続出する危険なゲームだったようだ。今日でもこのルールで競技が行なわれることがあるそうだが、負傷者が絶えないという。そりゃそうだ。

 その後、ファール事項も確立され、士官候補の鍛練としての長い歴史を経て、今日のサッカー・ラグビー・アメフトの三大フットボールが確立される。しかし、接触プレイが認められるなど、いまだに格闘技としての性質を色濃く残している。フットボーラーは一般にスピード・パワー・スタミナ・タフネスなどのバランスがとれている。


 フットボール出身のつわものといえば、戦後最強のステゴロヤクザと呼ばれた花形敬を思い出す。力道山でさえ、花形は敬遠していたという。花形に格闘技の経験はなかったが、ラグビーで鍛えた肉体は無敵を誇った。

 現在でも、突然現れて大本命のジェロム・レ・バンナをKOし、K-1グランプリをさらったラグビー出身のマーク・ハントや、おなじみNFL出身でホーストに二連勝したボブ・サップなど、フットボール出身の格闘家は多い。その突進力は驚異の的だ。


 ちなみに、バスケも冬期の室内用フットボールとして考案されたものだ。初期のバスケは今日よりはるかに荒々しいもので、相手を壁に押しつけて動きを封じ込めるのが常套手段だった。現在でも、押しの弱い選手は当たり負けしてしまう。

 アイスホッケーも、極めて格闘技色の強い競技だろう。なにしろ、故意に相手を殴っても、一定時間のペナルティを科せられるだけなのだから。乱闘がゲームの流れの中に組み込まれている。かつて、公式戦で対戦相手をスティックで殴り、死亡させてしまうという事故があったが、結局刑事罰には問われなかった。


 今日の格闘技が極度に1対1の試合に適応しすぎていることを考えると、これらの乱闘から出発した競技は、武芸の修業の一環として非常に有効だと思われる。特に、ボールを持って走れないバスケやサッカーのトッププレイヤーの体術は、いにしえの達人と共通する高度なものがあるだろう。




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BOXING略史

2005-04-11 12:48:26 | 武学
 ヴォルク・ハンは、自らの道場においてヒョードルなどの強豪を育てたが、スタンドのトレーニングとして最も重視したのが、ボクシングだった。
 船木も、ボクシングのジムに通い続けていた。
 実際、最近の総合でもK-1でも、パンチの技術が勝敗を分ける傾向が、ますます顕著になってきている。

 喧嘩の9割は、顔面へのパンチで始まるといわれている。殴り合いこそ格闘の中核であり、その洗練度において、ボクシングの右に出る格闘技はあるまい。


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 ◆古代オリンピック◆


 ボクシングは、4000年前のエジプトで、すでに競技として成立したといわれている。紀元前688年、第23回古代オリンピックより、正式種目に採用された。

 当時は、拳に羊や牛の皮を巻いて殴り合ったという。決着がつかないと、一発ずつ交互に殴り合って、一方が倒れるまで続いた。当時のボクシングで無敵の王者として知られているテアゲネスは、パンクラチオンも制している。

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 ローマ時代に入ると、ボクシングは奴隷同士を戦わせる残酷ショーに変貌していった。奴隷は鉄鋲を打った手袋を着用し、一方がギブアップするまで、血まみれで殴り合ったという。


 ◆プライズファイト◆

 16世紀後半、ボクシングは、軍人のための徒手格闘術として、イギリスで復活した。まだグローブはなく、素手に近い状態で試合が行なわれていたという。やがてグローブが開発されたものの、練習で用いられるに過ぎず、試合はベアナックルが当たり前だった。

 プロボクシング興業の源流は、18世紀からイギリスやアメリカで営まれ続けた地下興業、「プライズ・ファイト」にある。パンチだけでなく、投げ技や上半身へのキックも認める、今日のムエタイやサンダーに近いルールだった。
 素手での殴り合いなので、選手たちはカットを防ぐため、顔面に荒塩を摩り込んで鍛えた。投げがあるためフットワークはなく、グレコに近い構えだった。プライズファイトの最も有名な強豪が、初代プロボクシング世界ヘビー級王者であるジョン・L・サリバンだろう。


 ◆クイーンズベリールール◆

 しかし、官憲からの禁止が強まるにつれ、グラブを着用して拳だけで競う「クイーンズベリールール」が普及、ボクシングは合法スポーツの道を進む。ジャブやコンビネーション、フットワークが発達した。フックやアッパーも、グラブが採用されてから生まれた技術である。

 その究極形が、倒すことより当てることを重んじるアマチュアボクシングだろう。ヘッドギアをつけているから、プロよりKOは難しく、ポイントに比重が置かれる。
 アマチュアでも、キューバのステベンソンやサボンなどは、プロに転向しても世界ヘビー級王座は確実だと言われていた。実際、近年のプロの世界王者のほとんどは、アマチュアでも実績を残している。タイソンは、

「KOに必要なのは、スピードやパワー以前に、まず正確さ」

 そう述べているが、その正確さを養う上で、アマチュア式は絶好の土台になる。

 「ジャブのような小手先の技術は実戦に通用しない」という意見もあろうが、要は応用力である。ジークンドーでは目を狙ったフィンガージャブが重要なテクニックと考えられているが、正確に当てることに長けたアマチュアボクサーに眼球や眉間を狙われたら、これほど危険なことはない。ナイフなどを持たれたらなおさらである。また、アマチュアはプロより試合時間が短く、爆発力が強いことも、実戦向きな点だろう。

 何より、アマで重要なのはガード技術だろう。プロのように肉を斬らせて骨を断つ戦法が有効ではないから、ガードの向上のためには、アマチュア式のスパーリングは非常に効果的だろう。

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ガオグライは「究極の身体」を体現する

2005-03-23 21:34:26 | 武学
 今年のK-1アジア大会のMVPは、優勝した大巨人チェ・ホンマンではなく、やはり準優勝のガオグライ・ゲーンノラシンでしょう。

 80キロたらずの体格でありながら、ヘビー級の相手を次々と撃破し、決勝では、倍以上も重いチェを相手に、互角以上の熱戦を見せました。疑問の残る判定で、軍配はチェに上がりましたが、アグレッシブだったのは明らかにガオグライでした。


 ムエタイ最強神話は、やはり本当だった! 


 もともと、ムエタイで王座まで昇り詰める選手というのは、天才を通り越してバケモノなんです。
 重い階級では、確かに強い王者が出てこない時期もありますが、それでも、ガオグライのような選手を輩出する地力が残されているのです。


 ガオグライの武器は、スピードとバネ、つまり瞬発力です。

 相手の攻撃は、まるで小魚が急転換するような俊敏さでことごとくかわし、攻めに転じれば、超ヘビー級ファイターさえ跳び蹴り一撃で沈める破壊力。


 その身体操作は、極めて魚類的です。
 背骨及び肋骨の波動運動から生じるエネルギーを、攻守において最大限に活かしています。


 今の格闘技界において、高岡英夫氏の提唱する「究極の身体」を最も顕著に体現している選手が、ガオグライではないでしょうか。




 (おまけ)ムエタイの源流は、インドのカラリパヤットだという説があります。

 15世紀頃、アユタヤ朝にカンボジア経由でインドのカラリ(武術)とアーユルヴェーダ(医学)が伝わり、このうちの徒手格闘術バーフユッダが「パフユッ」と呼ばれるようになります。
 このパフユッが、500年の歴史を経て、純粋な戦場での殺傷テクニックから、国技ムエタイに昇華されていったそうです。

 そういえば、カラリでもカール(キック)は鍛錬の基本とされていますね。
 体にオイルを塗り込むのも、共通しています。




 
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チェ・ホンマンと今年対戦させたい選手

2005-03-23 21:14:39 | 武学
 ガオグライとの試合では、なかなかあのスピードをとらえきれなかった大巨人チェ・ホンマンですが、デカくて(220センチ160キロ)動ける逸材であることは間違いありません。まだ20代半ばと若く、今後の可能性は無限大です。

 チェが持ち味を出せるのは、やはりスーパーヘビー級同士の激突でしょう。



 まずやらせたいのは、なんといってもボブ・サップ(200センチ155キロ)です。

 寝技になると膠着しそうですから、立ち技限定の通常K-1ルールでやらせたいところです。

 この2人なら、プロレスでやらせても面白そうです。サップのプランチャ(グレート・ムタ戦で公開)を受け切れるのは、こいつしかいない!


 また、やはり巨人が売りのモンターニャ・シウバ(220センチ160キロ)とやらせても、面白そうです。

 シウバは、プロレスの経験もあり、トップロープからのローリング・ギロチン・ドロップまで公開しています。

 デカくて動ける、チェと非常に似たタイプですから、盛り上がる試合が期待できそうです。



 そしてまた、ジャイアント・シルバ(220センチ160キロ)との激突も、待ち望まれるところです。

 シルバが残念だったのは、格闘技にチャレンジした時点で、すでに40歳と、峠を大きく越えていたことです。
 もともと、バスケのオリンピック代表に選ばれ、プランチャができるほどの運動神経を持っているわけですから、もし、チャレンジが10年早かったら、世界を制していたかもしれません。
 シルバおじさんを基準にして、「大巨人タイプは格闘技に通用しない」などとは、決めつけられないのです。



 これは、ブランクの長かった曙についても、当てはまります。

 まして、土俵とリングでは広さも形も違うのですから、まず第一に、リング仕様のウエイトまで、体を絞る必要があります。少なくとも50キロは減量しないと、動けないでしょう。
 彼はそれをしようとせず、土俵仕様のフィジカルのままで勝とうとしている。そんなの、勝てるわけがありません。角田さえ、KOできなかったくらいですから。

 裏を返せば、もし土俵の中だけでやらせたら、曙は決して弱くないと思います。



 チェの場合、リングで動けるだけのフィジカルは、すでにできています。もちろん、テクニックはまだこれからですが、5年も真面目にやれば大丈夫でしょう。
 性格も陽気だし、大きな怪我さえなければ、世界的大スターに成長することも、十分にありえます。
 K-1には、長い目で大事にチェを育てていってほしいものです。
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ヴァンダレイ・シウバの身体意識

2005-02-27 01:48:53 | 武学
『合気・奇跡の解読』は、高岡英夫フリークのみならず、合気に関心のある全ての人にお勧めの1冊です。
合気の力学的側面を分析したものとしては、これ以上の本は無いと思います。

この本の中では、西野皓三氏の身体意識図が公開されました。
僕も西野式は少しかじったことがあったので、興味津々でしたが、センターや熱性の下丹田、パームなどの存在は予想通りで、自分の見る目をちょっとだけ見直した今日この頃です。


高岡所長にDS分析してもらいたい人物は数多くいますが、僕が今、最も興味を持っている1人が、PRIDEミドル級絶対王者のシウバです。

というのは、彼の強さの理由は、専門家でも容易に分析しきれず、いまだ多くの謎に包まれているからです。決して卓越した技術の持ち主ではないし、腕を力ませたまま振り回すのは、明らかに「手首のスナップを効かせる」というパンチのイロハを無視しています。彼が、ボクシングのジムに入ったら、ワンツーからやり直しでしょう。

でも、メチャ強い。あの下手くそパンチが当たったら、みんな倒れてしまう。
普通なら、あんな素人パンチが効くわけないはずなのに。

これは、単純にパワーがあるとか、クスリの作用だとかで片づけられているのが現状です。

それだけに、身体意識の面からアプローチするのが、ヴァンダレイの強さに迫る近道ではないでしょうか。


これはあくまで僕の憶測ですが、ヴァンダレイは、背中にアーダー(重性の身体意識)が発達しているような気がします。背中に漬け物石が入っているイメージを思い浮かべていただけると、分かりやすいかもしれません。

ストライカーの場合、アーダーは手首から先に発達するのが一般的です。鉄球のように重い拳を、ベストで振り回すようなイメージを持つのが、肩の抜けたいいパンチを放つコツだとされています。

しかしヴァンダレイの場合、この定石には完全に一致していません。

仮に、僕らの背中に巨大なバックアーダーが存在していたら、まず、立っているだけで後ろにのけぞってしまうでしょう。そこで、ヴァンダレイ独特の、極度に顔を前に突き出した姿勢が説明できます。こうしないと、バランスがとれないはずなのです。

そして、腕を力ませ、あたかも魚が背骨をくねらせるようにして放たれるフックは、バックアーダーの重みを拳に乗せる上で、最適の打ち方なのではないでしょうか。

もし、バックアーダーの重みを使うとしたら、腕を硬直させてしまった方が、短い持続時間で的に力積を伝えることができるわけで、力学的にも合理的です。この場合、腕を脱力させると、肘関節などがクッションとなり、威力が半減してしまいます。おそらく、腕には、剛性の身体意識が発達しているのでしょう。


これは、あくまで現時点での憶測です。高岡所長による分析の機会を待ちたいところです。






合気・奇跡の解読

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ヒョードルvsミルコは、立ち技決戦になるか?

2005-02-22 22:04:22 | 武学
今夜のPRIDEは、ストライカーたちが強みを見せてくれました。


まず、シュートボクセの新鋭マウリシオ・ショーグンが、ミルコのハイキックを完封した策士・金原を、若さで一蹴。まさか、あの金原が、あれだけ一方的にやられるとは! 
特に、顔面ストンピングの正確さは、脅威です。とはいえ、選手の安全を考えたときに、これをルールで規制することも検討する必要はあります。事故が起こってからでは、遅いのです。
ショーグンは、もうミドル級トップの一角に食い込んでいると考えて良さそうです。

また、桜庭が田村に挑戦表明したのも、ビッグハプニングでした。確かに、お互いにとって、お互いが1番輝けるマッチメイクが、このカードではないでしょうか。

そしてなにより、ボブチャンチンのミドル級転向が大成功したことも、触れなくてはならないでしょう。
体重を90キロ強まで絞ったことにより、以前にはなかったスピードとコンビネーションを手に入れました。今年のグランプリ本命の1人でしょう。
ミドル級王者シウバは、本格的なストライカーに対するもろさを、昨年の大晦日に見せてしまいました。実のところ、シウバは、決してストライカーとしての完成度が高いわけではありません。当たればききますが、決してキレのあるパンチの持ち主ではない。
しかし、今の進化型ボブチャンチンは、本来の打撃力に加えて、K-1に通用するくらいの技術を持っています。つまり、打倒シウバの最有力候補といえるタイプなのです。このカードは、なんとしても今年中に観たいところです。

ハリトーノフも、久々の参戦で、あのタフで我慢強いチェ・ムベを、嫌倒れさせました。今年中に、ミルコかヒョードルと対戦してもらいたいところです。

そして、コールマンのタックルを完封したミルコ! 切ると言うより、正面から押し返していました。化けモンです。切り札の左ハイ「クロコップ・ブレード」を抜くまでもなく、完勝です。

試合後のマイクにおいて、コールマンは、
「ミルコは、今までやった中で最強の相手。まもなくチャンピオンになるだろう」
そう語りました。これは、もの凄い重みのある発言なのです。

と、いうのは、コールマンは、ノゲイラともヒョードルとも対戦しているわけです。その上で、「ミルコが1番強い」と断言しているわけですから、極めて信憑性の高い実力査定だと考えられます。

ヒョードルは、決して負けない手堅い戦い方をします。ノゲイラとの決戦でも、決して寝技に付き合わず、ポイント差での判定勝ちに全力を注ぎました。
これは正解でした。立とうが寝ようが、ノゲイラに1本勝ちできる人間なんて地上に存在しませんから、ノゲイラに勝つには、どうしたってそれしか選択肢がないのです。

ミルコとやるとすれば、ヒョードルはテイクダウンしたいわけです。セーム・シュルトとやったときは、これで完封しています。しかし、ミルコのガードの固さといったら、ノゲイラの1本勝ちが「奇跡」に思えるくらいの鉄壁ガードなわけです。

もし、ミルコが今日のコンディションでヒョードルとやったら、ヒョードルはテイクダウンをとれないでしょう。純粋な打撃対決では、どうしたってミルコに分があります。
唯一、ヒョードルが勝機を見いだせるとしたら、フックしかありません。でも、そんなことはミルコも十分承知しています。立ち技の引き出しの多さにおいて、ミルコは圧倒的な優位にあります。

皇帝は、政権発足以来、最大の危機に直面しているのかもしれません。 
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虫同士の戦い

2005-02-10 00:15:36 | 武学
本日の『トリビアの泉』で放送された、カブト虫世界一決定トーナメントは、久々に見応えのある企画でした! 世界中から何10万もかけてカブト虫を買い集め、切り株の上で相撲を取らせるという、大の大人がやることとも思えないバカバカしいもので、お遊びとはこうあるべし! というお手本ですね。

決勝に残ったのは、日本のカブト虫と、世界最大のヘラクレス。
日本カブトは、世界のカブト虫の中では小柄なものの、「重心が低い」というメリットがあります。一方、ヘラクレスには、2本の角で相手を挟んで持ち上げる必殺技「ヘラクレス・リフト」があります。
結局は、ヘラクレスが必殺のヘラクレス・リフト3連発で優勝しましたが、日本カブトも得意のすくい投げでヘラクレスから1本取るなど、なかなかの健闘をみせました。

今、ちょうど手元にはないのですが、先日も、ある本で同じような企画をやっていました。そのトーナメントでは、カブト虫のみならず、クワガタやサソリ、毒ムカデまでエントリーしていたのですが、日本カブトはそこでも準優勝しているのです。ヘラクレスは、戦意喪失だったそうです。そう考えると、日本カブトのほうが、より安定した実力を発揮できていると考えてもいいのではないでしょうか。
ちなみに、こちらの優勝は、たしかパラワンヒラタクワガタだったと思います。

かのファーブル博士も、同じような実験(息抜き?)をしています。こちらはサソリと毒グモを戦わせるというもので、あっさりとサソリが勝ったそうです。小鳥さえ捕食する、かの巨大なタランチュラでさえ、サソリと対決すれば、9割の確率で負けてしまうといいます。サソリに対しては、むしろカマキリのほうが善戦したそうです。

以前、NHKで、スズメバチのカマキリ狩りが放送されたことがありました。
カマキリは、0.05秒の早業で、1匹のスズメバチを捕まえました。しかし、相手は多勢です。周りから次々と攻撃を受け、最後にはバラバラにされてしまいました。
逆にいえば、1対1なら、カマキリはスズメバチに勝てるということです。ごく希ですが、大型のカマキリやクモは、スズメバチを捕食することがあるようです。必殺の毒針も、カマキリのスピードやクモの罠には、思うように通用しないのです。

ただ、群体としては、スズメバチは間違いなく世界最強の生物のひとつです。それは間違いありません。

僕はガキのころ、クモの巣にいろいろな虫をくっつけて観察していました。
アリなんかは、蟻酸での反撃も虚しく、あっという間に糸で簀巻きにされてしまいます。しかし、カマキリを引っかけると、クモはびっくりして逃げ出してしまいます。カブト虫やクワガタだと、そもそも巣が破れてしまいます。クモが、こうした大型の昆虫を捕食することはないのでしょう。

(補足)日本最大のクモであるオオジョロウグモは、最大で5センチにもなり、カマキリでさえ捕食することがあるそうです。どうにもならない場合は、糸を切って獲物を落としてしまいます。

そんなわけで、

日本に限っていえば、タイマン最強の虫は、攻撃力ではカマキリ、防御力ではカブト虫だと思われます。

クワガタ対カマキリも面白そうですが、肉食と樹液食ですから、両者には戦う理由が全然ありません。もちろん、正面からやればクワガタが勝つに決まっていますが、野性ではありえません。
それに、クワガタのスピードでは、ハチのようなすばしこい相手を捕まえられません。もともと、虫の世界でクワガタを害するような存在はいませんから、その必要もないのでしょう。やはり、殺傷力という点では、クワガタの大アゴより、カマキリのカマのほうが洗練されているような気がします。

ゲストの方々の中に、虫同士の対戦について詳しい方がいらっしゃったら、ぜひ書き込みをお願いします。いないか。





世界最強虫王決定戦 カブト★クワガタ・ワールドカップ 虫王史上最強パラワン見参!



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