還暦男の徒然日記

還暦過ぎの余生を楽しもうとの魂胆?が覆えさせられそうな日々の奮闘記

悲しい京都の歴史・耳塚

2011-03-21 16:17:07 | 京都ウロウロ

河原町正面にある「元和キリシタン殉教地」の碑から東へ5分ほど歩いたところに、「耳塚」なるものがある。

今はここも観光地になっているが、京都の歴史ではあまり触れられていない悲しい出来事の地だ。

信長に代わり天下統一を成し遂げた秀吉は、その勢いをかって朝鮮半島にも兵を出した。いわゆる文禄・慶長の役だ。

武将たちは、戦功の証として朝鮮・明国人の耳や鼻をそいで、塩漬けにして持って帰ってきた。ここに、実に2万人分の耳や鼻が葬られているという。

慶長2年に、この塚が建造され、秀吉の意向でここで施我鬼供養がとり行われた。この供養は霊による災禍を防ぐという慣習で、古来より日本では行われていたようである。

京都の悲しい歴史的遺跡のひとつだ。

 

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ア―ト作品収集夫婦

2011-03-21 15:17:46 | 日記

今日も映画を観に行ったのだが、映画館に着くと、沢山の人が受付で並んでいる。「そんなに人気のある映画ではないのに」と思いながら、列に並び、順番を待っていると、ほとんどの人が僕が見ようとしている映画と違うチケットを買っている。

「そんなにいい映画なのだろうか」と不安になる。で、僕が見ようとしている映画と無意味な比較をし始める。いよいよ僕がチケットを買う順番になった。で、思わず「衝動買い」?をしてしまった。

衝動買いをして観た映画は、アメリカ・ニューヨークに住むア―ト作品コレクター夫婦のドキュメンタリーだ。半ば後悔しながら、画像を眺めていると・・・

近代ア―トにしろ、絵画にしろ芸術品なるものをコレクションする心の動きは何なのだろう。確かに、綺麗な絵画などを見ると買って、部屋に飾ることもあるが、単に収集するというのはどういう事なのだろう。夫婦は飾っているものもあるが、ほとんどはしまいこんでいる。

 

生活のために画家たちは自らの作品に金銭的価値をつけて売り出す。景気の良い時はそれに投機マネーが介入し高騰する。画商たちが相場をにらみながら値段をつけていく。ここには単純な需要と供給のバランスではない付加価値つけが大きく影響する。

ア―ト作品だけでなく、まあ、こう言っては何だけれど大分県佐賀関の関サバ・関アジも同じようなもので、たしかにうまいんだろうけれど、他でとれたサバもアジも変わらずうまいだろうし、それはいかに付加価値をつけていけたかの勝負と考えられる。

しかし、今回の夫婦は収集作品を売却しない。結局、莫大な作品をニューヨーク市の美術館に寄贈することとなった。

コレクションする夫婦の生活自体が芸術品のような感覚になる。

物に金銭的価値をつけた時点で、芸術ではなくなるような気がするのだが・・・・

 

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京都のキリシタン殉教地

2011-03-21 14:26:43 | 京都ウロウロ

自分が住んでいるので少し気が引けるが、京都は千年の都であり、平安時代から明治に至るまで常に歴史の舞台になっている。さらに京都の凄さは、その歴史が遺物として残っているのでなく、今に生きる我々と共存している所だと思う。

ただ、歴史には晴れやかなものばかりではない。悲しい辛い歴史もある。

今日は京都の歴史ではあまり触れられない悲しい辛い出来事の場所に行ってきた。

京都は長く都であったので、諸外国からの文化なども早くに入り浸透していた経緯がある。日本におけるキリスト教の歴史・キリシタンの歴史も長崎の隠れキリシタンや今に残る「おらしょ」などを見聞きするにつけ、そのすざましい業に言葉がでないほどの衝撃を受ける。そんなキリシタンの弾圧を描いた遠藤周作の「沈黙」は僕のお宝書物?の1冊だ。

ところで、京都にもキリシタンの歴史が沢山残されている。もちろん、ほとんどが弾圧の悲しい歴史だ。

キリシタンの殉教といえば、京都から長崎に殉教の旅の末、長崎西坂の丘で殉教された二十六聖人を思い出すが、実はある意味ではもっと悲しい殉教の歴史が京都に残っている。

それは江戸時代に入り、2代将軍秀忠の時代・1619年に今の河原町正面の鴨川河原で52人のキリシタンが火あぶりの刑に処せられた事件だ。

とりわけ何が悲しい事かというと、その処刑された中の橋本テクラという女性と5人の子供の処刑の有り様だ。

十字架に張りつけられたテクラと子供たち・・・下からの炎の熱さに泣きじゃくる子供たちにテクラは「もうすぐ天国につける。イエス様とマリア様にお祈りしましょう」と励まし続け、共に殉教したという。

今、その地に「元和キリシタン殉教の地」碑が建立されているが、目をとめる人はほとんどいない。

処刑された鴨川の河原は、今、桜のつぼみが膨らみかけていた。

 

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