理想の人

・・・と意味深なタイトルをつけてしまいましたが（笑


今日は、前評判が良くて
急遽、足を運びました
新国の「トスカ」です。

チューニングが終わっていよいよ・・・・という時に
舞台上に新国の支配人がマイクを持って出てきました。

その瞬間

「え・・・・・っ」

という雰囲気が会場中を包みました。

というのも、
支配人が出てくるという事は
誰かの降板を意味しています。

私にとってトスカはスカルピアありきで考えているので
お願いだからスカルピアだけは・・・！！

と願っていたところ、
どうやらトスカ役のネーグルスタッドさんが
体調不良とのこと。
でも降板ではなく、出演はするそうなのですが
本人の要望により、その旨をお伝えして下さいとの事でした。

ほっと胸を撫でおろし開幕。

トスカといえば、主要３キャスト。
トスカ
カヴァラドッシ
そしてスカルピア。

トスカにもカヴァラドッシにも
「こうあって欲しい！」
という強い思いは無いのですが、
スカルピアだけは
私の勝手な理想があるのです

具体的に誰という事ではなく、
自分の中で具体的なイメージがあるのですよね。

それが、
舞台に出てきた途端に
瞬時にその「理想の人」に出会えた感じがしました

長身なだけではなく、

圧倒的な存在感と
圧倒的なカリスマ性と
圧倒的な威圧感
そしてそれでいて
色気も持っており
舞台上を一瞬で支配するような。

いうなれば、

ダースベイダーのような悪役です。

スカルピアってそうであって欲しいのです。

当然のごとく、それに準ずる歌も魅かれるものであり。


舞台も素晴らしく、
今までで見たTe Deum（テ・デウム。トスカの中で一番の派手なシーン。
ナポレオンの勝利を祝う聖歌です）
の中で、最も素敵でした。

プログラムの表紙になっています。
写真に乗ってるスカルピアは前回の方なので
今回の「理想の人」ではありません（笑



本当に素晴らしくて
いや～
長年追い求めてたスカルピアに
ようやく会えた！

という感動でいっぱいです


トスカ役の方は全くもって
どこが体調不良なの？
と思わせるほどの完璧な歌唱で惹きつけられましたし、
カヴァラドッシも素晴らしかった。


最後は相変わらず泣けたし
素晴らしい公演でした


終演後、楽屋口で出待ち。


左：カヴァラドッシ役、ホルヘ・デ・レオン氏

右：スカルピア役　クラウディオ・スグーラ氏。
スカラ座・ウィーン歌劇場をはじめとする世界の一流劇場で出演しまくり
今度はＭＥＴにも出演が決まっているそうな。

今さっきまでローマ中を震え上がらせていた人とは思えないほど
優しくて気さくでサービス精神旺盛な
イタリア人のお兄ちゃんでした。

私これでもヒール履いているので
１７０ｃｍくらいなんですよ。

それでもこの身長差です（笑