リベルタ・ヴォイスアカデミー

声楽講師:冨岡由理弥(×富岡由里弥)の日々。
対面レッスン(東京・神奈川)&オンラインレッスン(全国・海外も可)

マナーって・・・?

2008年01月04日 | Weblog
今日はとあるピアノのリサイタルに行きました。
有名人ではなく、駆け出しの若いピアニストです。

あまり批判っぽい事を言うのは嫌いなので
本当は書きたくはないのですが
今回、訳あって私の考えをここで少しばかり書く事にしました。


いざリサイタルが始まると
客席からは我慢もせず堂々と咳払いをする人。
ガサガサと物音を立てる人。
しまいにはお子様の声が響きます。
未就学の子供さんを入場可か不可にするかは
主催者の考えがあるのでそこには触れませんが
大の大人が堂々と物音を立てるのは
どうかと思うのです。

私もそれなりにコンサートやリサイタルに足を運んできましたが
今回の様なものはちょっと初めてでした。

実際に演奏者の方はまだ若く
明らかに勉強不足を感じさせる演奏ではありました。
ミスタッチ云々以前に音楽として未完成でした。
きっと普段はちゃんとレッスンを受けて
真面目に努力をしている方だとは思います。
しかしこのリサイタルの為の練習に
時間をかけなかったのか、
もしくは今日のこのプログラムの曲を
レッスンを受けずに舞台に上がったのか・・・
が明らかでした。
今日に対する意気込みが
全く伝わってこなかったのが
とても残念です。

決してピアノの専門家ではない私にまで
その甘さが伝わってしまったというのは
非常に勿体無いことだと思うのです。

自分のことを棚に上げて言いたい放題になってしまって
いますが・・・。
これは私も含め全ての演奏家にとって
まぎれもない自分事なのです。

パーティや披露宴のような席で、余興という意味の演奏なら
話は別かも知れません。

しかし、お客様にチケット代を購入していただき、
遠方はるばるからわざわざ足を運ばせ、聴きに来て頂くリサイタル。
そのリサイタルでまともにレッスンも受けずに挑むなんて
一流の著名演奏者ならともかく
私達のような無名演奏家にはあってはならない事です。
もっと言えば【失礼】にあたります。

まるでレッスンを受けていない前提で書いていますが、
もし実際に受けていたとしても、聴衆にそう思わせない演奏は
良い演奏とは言えないのではないでしょうか。


上手くいかなくても良い。
例え大失敗したって良い。
ハラハラドキドキさせたって良い。

それでも
「頑張って練習した」
「努力して勉強した」
って事が伝わってくればそれは紛れもなく

良い演奏

なんだと思うのです。

かく言う私もそんな生意気を言える立場では
決して無いのですが。
今日のこの出来事が反面教師となって
益々精進しなければなと
改めて思った一日でした。

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