もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

バイデン政権の船出

2021年01月22日 | アメリカ

 アメリカ大統領就任式が行われバイデン政権が発足した。

 史上2回目とされる前大統領の欠席、コロナ事情とは言え無観客、州兵に守られてと、異例ずくめの就任式となった。通常は対面で行われる核兵器使用許可のための認証コードが入った「核のフットボール」引継ぎも、二つの装置を用意して、バイデン氏の宣誓と同時にトランプ氏のフットボールを無効にするという前代未聞の交代劇であった。
 バイデン大統領の初仕事は、十数件の大統領令への署名であったが、コロナ対策としてのマスク着用令以外は全てトランプ大統領令の失効破棄であるとされている。前政権を全否定することは、韓国の積弊清算の悪弊を彷彿させるものであり、アメリカの影響力を考えれば、世界に与える混乱は韓国の比ではないように思える。また、就任演説では国内融和を呼び掛けたものの、既に宣誓式以前にトランプ政権の失政責任を追及するための「トランプ・レガシー・プロジェクト」を民主党内に立ち上げていることを思えば、支持基盤の強化のためには国内の分断・混乱をさえ利用しようとする気配も窺える。
 バイデン氏と民主党内急進左派の関係は必ずしも円滑ではないことは、大統領選以前からも囁かれていたが、バイデン氏が候補者指名を勝ち取った陰には、相当な妥協があったものと考えている。
 バイデン大統領の施策や手腕(特に外交)は今後に俟つとして、些細(どうでもいい)なことで悩んでいる。それは、バイデン氏は、アメリカ大統領として何代目と呼ぶべきなのかということである。自分はこれまでバイデン氏を第59代大統領と書いていたが、報道では46代大統領となっている。ちなみに菅総理大臣は、99代総理大臣とされている。日米の歴代カウントを観ると、アメリカ大統領は45人の人間が58期務め、総理大臣は63人が98期務めている。大統領のような直接(実際は代理人)選挙であろうが、議員からの指名であろうが、選任(負託)された期間を「代」と考えれば、バイデン大統領は59代・菅総理は99代となるのではないだろうか。この辺の事情に通じている方からのご教示を頂きたいものである。

 「セカンド・ジェントルマン」なる言葉も知った。副大統領の夫を指す言葉であるが、史上初の女性副大統領であれば今後使用される機会も増えることだろうし、バイデン大統領の健康状態によっては「ファースト・ジェントルマン」も現実味が増してくる。日本にとってバイデン氏以上に厄介な状況になるであろうハリス氏の夫を、そう呼ばなければならない日が来ないことを願って、終演。