内閣官房参与の小佐古敏荘・東大大学院教授が辞任した。小佐古氏は政府の場当たり的対応(「もぐらたたき的」ということばも使われた)が事態の収束を遅らせていると批判し、現場の作業員の被ばく限度引き上げは行政手続きを無視している、と指摘した。そして、朝日新聞によれば、
『会見では特に、小学校などの校庭利用で文部科学省が採用した放射線の年間被曝(ひばく)量20ミリシーベルトという屋外活動制限基準を強く批判 . . . 本文を読む
改めて、福島県内の学校の「安全」基準の問題点とそれをめぐるメディアの対応を検証しよう。
この基準は「校庭の放射線量が1時間あたり3・8マイクロ・シーベルト以上の場合は屋外活動を制限し、屋内活動を中心」にすること、逆に言うと3.8マイクロ未満なら普通に活動してよろしいというお達しである。この判断のもとになったのは、読売4・19の記事によれば、
『内閣府の原子力安全委員会によると、基準は、児童生徒の . . . 本文を読む
学校の放射線基準を「年20ミリシーベルト」にすることの問題はすでにいろいろ指摘され、撤回署名も広がりつつあります。親たちや住民の声、そしてこの署名運動があることを報じたのは毎日新聞のみでした。毎日は、日弁連がこの基準の不合理性を指摘し抗議していることも伝えています。
私からは二点だけ付け加えさせてください。
1.福島を無視するな!、福島を孤立させるな!、福島を見捨てるな!
福島の人たち、子ども . . . 本文を読む
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タイトルの前半に引用した言葉は、「福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)」のブログで、子どもの被曝基準大幅増に対して、恐れ、迷い、怒り、悲しみ、自責している多くの人々の138,813字(4月18日0時13分から23日12時37分まで)に及ぶの書き込みの中からとった。このページには、
「子供20ミリシーベルト撤回を要求するオンライ . . . 本文を読む
今日は、大変に無駄な情報をご提供します。
見られないサイト、死んだリンク、隠されたイメージ集です。
文部科学省・経済産業省資源エネルギー庁の委託を受けた「日本原子力文化振興財団」なる財団法人が運営する「原子力ポスターコンクール」なるものがある。
私は、斉藤和義氏の「ずっと嘘だったんだぜ/斉藤和義 」のスライドショーで使われていた子どもたちが描いた悲しい原発推進ポスターをもっと見たいと思って探して . . . 本文を読む
東電の「工程表」について、東芝の元格納容器設計技術者の後藤政志さんが18日原子力資料情報室で話をされています。
何よりも、現在、格納容器の破損によって放射能が依然として大量に放出されているという事実が一番重い。だから東電は、どこからどれだけの放射性物質が大気と水に放出されているか、明らかにすべき。そういうことがわからなければ、この「工程表」が実現できるものなのかどうかもまったくわからない。 . . . 本文を読む
20110419追記:4.の末尾に追記しました。再度ご覧ください。
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前記事で始めた朝日新聞の世論調査批判の続きです。
3.「誘導尋問」の修正と再生
まとめ記事の中でとくに異様な感じを与えるところがある。今回の結果と2007年の結果とを比較しているところである。
『「原子力発電は今後どう . . . 本文を読む
朝日新聞がお得意の電話世論調査を実施したそうです。集計結果とまとめの記事があります。
こうした世論調査の問題点はまたじっくり検討させてもらうとして、とりあえず、以下の点を指摘させてもらいましょう。皆さんが記事をごらんになるときの参考にしてください。
1.設問の構成
まとめの記事は言う、
『 「原子力発電は今後どうしたらよいか」という質問で四つの選択肢から選んでもらうと、「増やす方がよい」5% . . . 本文を読む
過去記事「毎日新聞の毎日変わる変身術」で毎日新聞のおかしな動きについて書いた。4月12日を境にして、動きが激しく何かが変わった。ファッションショーのキャトウォークのどん詰まりで、華麗にターン。そしてこっちを向いて大見得を切った。ヨッ!新聞屋!と声がかかる。運命の「レベル7」の日、4月12日「記者の目」、社説では、15日と16日だ。
毎日新聞は、原発に反対です。毎日新聞は原発に依存しない「もうひと . . . 本文を読む
福島の原発事故が「レベル7」の過酷度であることが明らかにされた4月12日、毎日新聞サイトのトップページで、「レベル7」や「チェルノブイリ超え」などという見出しのそばで、なんだか異彩を放つ見出しがあった。
福島第1原発:原子力委員長、推進政策は変えず
である。こんなときによく言うよ、傲慢不遜・厚顔無恥で冒涜的と多くの人を怒らせたに違いないこの記事は、しかし、推進派たちの不退転の決意をよく現してい . . . 本文を読む
斉藤和義氏のU-TUBEの「ずっとうそだったんだぜ」はいろいろな人が投稿して大変な盛り上がりですが、私は歌にあわせたいくつかのスライドショーがたいへん面白かった。
たとえば、
【原発反対】ずっとウソだった×厚生労働省パンフレット【斉藤和義】
なんて、嘘つきたちの肖像もたくさん出てきて、上手な編集でした。
また、特に気に入ったのは、
ずっと嘘だったんだぜ/斉藤和義
です。これは子どもたち . . . 本文を読む
毎日新聞「余録」の筆者は、余禄を食む余裕でなけなしの教養を浅薄にひけらかし、地震・津波や原発事故を語るときによくギリシア神話を引き合いに出します。それなら、ボクちゃんもまねをして、古代人のおおらかな情感と普遍的叡智の神話世界に遊ぶとするか。「コラムってのはサー、こう書くんだよナー」、なんていう神話的うぬぼれが感じられる毎日新聞論説委員様にささげる、メディアウッチの奈落コラム、題して「盲録(モーロク . . . 本文を読む
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世の中、がたがた騒いでやるさ、世の中、がたがた騒いでやるさ、
静かにご退場なんて、ケツッからありえないもんね。
世の中、がたがた騒いでやるさ。
“Makin' a noise in this world, makin' a noise in this world,
You can . . . 本文を読む
ニューヨーク・タイムズによる、米原子力規制委員会(NRC)の非公開報告書の内容報道(6日と7日と二つある)と、同じテーマの朝日・読売の記事(毎日には報道なし)を読み比べると、おもしろい、そして奇妙な事実に出会う。読売は言う、
『米紙ニューヨーク・タイムズは7日、米原子力規制委員会(NRC)が、福島第一原発2号機で、燃料の一部が圧力容器から漏れ出し、外側の格納容器の底にたまっている可能性があると . . . 本文を読む
4月2日の読売新聞はロイター等に基づいて、
『国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は1日、訪問先のケニア・ナイロビで記者会見し、福島第一原発の事故について、「(危機を脱するまで)人々が考える以上に時間がかかる。明日とか、あさっての話ではない」と述べ、危機的な状況は長期化するとの認識を示した。』
この「人々」というのは、おれたちのことだろうか?
制御室の電気が回復したのが3月22日 . . . 本文を読む