福島原発事故メディア・ウォッチ

福島原発事故のメディアによる報道を検証します。

祝!ふた月連続前年比50%以上の脱関電化達成!冷房削減に向けて多重防護もしたぞ!

2012-08-02 11:56:18 | 新聞
照明のLED化を中心とする対策で、6月の電力消費量を50%削減できたことは、まえにお伝えしました。その後、6月15日~7月16日の一カ月でも135Kwhと、前年同月(274Kwh)比で50%以上の節電ができました。料金の節約3,237円なり。関電の節電トライアルも、余裕で達成の見通しで、『目標達成1,500円』のごほうびも、株価暴落ぎみの関電さんからしっかりいただくことにしましょう。


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作家の津島祐子氏も東京新聞で、特別なことをしなくても50%程度の節電ができた、と書いていた。電力消費促進プロパガンダと電化製品への依存のために、私たちの暮らしは電力ぶとりしていたのだ。だから、15%程度の節電くらいは、待機電源を減らすとか、スイッチをこまめに切るとか、エアコンの設定温度を少し下げるくらいで十二分にできるし、少しやる気を出せば50%削減くらいまでいける。

さて、7月16日までの期間は、冷房を使わずに過ごすことができていた。しかし、梅雨明け後の夏本番を節電で乗り切るには、なんといっても家のクールビズが大切。うちでは、こんなことをして、家の暑さ対策をしてみました。

まず、去年、院長の独り言でみた農業用遮光シートを2階のベランダにたらしました。他の遮光シートより格段に安く、2m×6m使って¥1680でした。ベランダの上部だけでなく、手すりの部分も覆うのが大切だと思います。シートなしではプラスチック製すのこが砂浜のようにアツアツになり、足を置くこともできなかったのが、木陰の涼しさになりました。部屋の中も、体感で3-4度は涼しくなったようです(一番日差しのきびしいときはもっとかもしれない)。


南側のベランダと同様にうちの暑さの根源だったのが、東側の窓二つ。
数年前から、遮光・遮熱すだれを使ったいたが、それでも朝9時には窓ガラスがすでに熱くなる。

それで今年は、この遮光すだれの下に、思い切ってキャンプ用のウレタンシート(アルミコーティング付)をつるしてみた。さらに、部屋の内側には、少し高かったが遮熱カーテンもかけてみた。すなわち、すだれ・ウレタンシート・ガラス窓・レースカーテン・遮熱カーテンと『5重の壁』で朝日のあたる家を防護してみたのである。



続いて南側の部屋と玄関。布製のすだれを買ったのは2-3年前で、原発事故の前。これだけでも大変効果があったが、それでもピーク時にはサッシが熱くなった。東側の経験から、遮熱効果のあるものを重ねるのがいいと分かったので、ここでは市販のアルミシートをすだれの後ろの窓にたらしてみた。断熱効果は大いにあった。

欠点は室内が暗くなること。そのため、読書などしたければ昼でも照明が必要になってしまったが、それはLEDランプの読書灯で4.5wなので、エアコンを使う時間が少なくとも半分になったことを考えると、十分に見合うのではないか。内側にはレースの遮熱カーテンも張ったから、室内は洞窟のような暗さとひんやり感があり、人間だけでなく、猫にも好評。

同じ南側の玄関は、ガラスの引き戸なのだが、これが10時過ぎくらいから、外のコンクリートの照り返しを受けて猛烈に暑い。それで、二枚の引き戸のうち動かない方には発泡スチロールを張り、動く方にはやはりアルミシートを垂らした。同じことを西側の窓にもした(発泡スチロールは、冬の断熱対策で設置済みだった)。冷暖房設備のない玄関・廊下の暑さ(寒さ)が家屋内で大きな温度差を作って、部屋の冷暖房効率を落としているのはずっと前から気づいていた。ここを対策することで、『一歩部屋を出るとむっとする』という状態がなくなった。

ついで、エアコンの室外機。せっかく冷気を作るところががんがんに夏の日差しにあたっていてはしょうがない。影を作るのに使ったのは、基本は農業用遮光シートだが、


南側では少し遊んでみた。近くの公園の整備で竹を伐採して積んであったのを、ただでいただいてきた。京町屋の軒下の竹組のイメージをめざしたものの、そこまで整然とはしなかったが、遮光シートのみで作ったスタンダード型より、ちょっとだけジャポネスクでしょう。


さて、これらの対策の結果、どうなったか。
東側の窓を5重の壁で防護した居間は、大津市が『記録的な猛暑』に襲われて、外気温が35度を超したと報道された7月28日のピーク時で、室内気温30.5度。エアコンなしで猫と昼寝ができた。

やはり猛暑の30日、昼のあいだ家族全員外出したので、戸締りのために、格子のある小窓(台所など)以外はすべて閉めきって14時に帰宅。しかし、その時の居間の気温は29.5度。留守番の猫も、普通の状態で元気にしていた。

この例でもわかるように、きっちりと断熱・遮熱をするなら、窓はむしろ開けない方がいい、ということを私たちは学んだ。親戚の田舎の家は、座敷の二面にわたって廊下と掃出し窓で、夏はすべて開け放して暮らしていた。しかし、私たちの都市労働者住宅では、開けられるところに限界がある。それに、午後4時くらいまでは、開けた窓から入ってくる風がかえって熱い。フランスのプロヴァンスやスペインの町では、昼寝の時は、窓を開けた外は木製の表戸をしっかりと閉じて部屋を暗くしていたが、その方が涼しいのだ。湿度のおおい日本ではそうはいかない、と思っていたが、部屋が温まるのをおさえられれば、熱い空気も遮断しておいた方がいい。

もう一つ。台所の料理熱が、家を温めていたことがよくわかった。今年、私たちは保温調理器を買って、料理の加熱時間を大幅に減らすことができた。麺類などゆでる時の熱は相当なもので、そのせいで台所だけでなく、居間や廊下も暑くなっていた。加熱時間1分と10分ではまるで違う。ところで、うちの保温鍋は、ゆで卵には大きすぎてお湯をたくさん沸かす分効率が悪いので、以前クール宅急便でもらった発泡スチロールの箱に小鍋を入れて保温鍋にすることを思いついた。結果は大成功。沸騰後すぐに箱に入れて保温状態で10分、固ゆで卵が問題なくできた。

なんだかあちこちとつるすやら張るやらで、まるで家がパッチワークのようになってしまったが、この遮熱対策は相当きいている。おかげで、7月16日から8月1日までのエアコン使用時間は、総計20時間、南側の部屋の1機で済んでいる。前回の計測日から以後、冷房使用期の電力使用量は、1日平均4.6kwh。このままでいけば、昨年の同期の使用量の333kwh(東電福一事故後の夏だから当然節電していた)から50%以上達成はまず間違いない。家の外面の対策のほかに、取った対策は、低電力消費の扇風機を買ったこと、冷蔵庫にカーテンをつけた(突っ張り棒とつりさげリング購入、カーテン地は買った扇風機が入っていたポリ袋)、である。

いろいろやってみて、つくづく思ったことがある。それは、日本の住宅が断熱・遮熱などまるで考慮されずに建てられているということだ。私たちがやった対策が最初から家の機能に組み込まれていたら、社会的な省エネ効果は原発などを追いやるほどに高まるだろう。私たちはエネルギー効率の悪い家に住まわされて、エネルギー消費とその費用負担を強いられてきたと言える。

町のあちこちで、遮光・遮熱シート、よしずなどがいつもの年よりもずっと目立つようになっている。みんな原発がいやで、原発の電気を避けるためにできるところからやっているのだ。こうした住民の意志をうけとめる技術が広範に実用化されたら、原発の息の根を止めることもできるかもしれない。

そして息の根を止められるのは、原発依存の電力会社も同じだ。大飯の後は高浜も再稼働だ!と息巻いてかえって自らの原発依存体質を暴露した関電の株価は、無残な暴落状態。東電福一事故後でさえ、一年前は1,400円くらいで推移していたのが、この春から急落、7月30日で625円、8月1日には553円まで落ち込んだ。原発依存の関電は投資家から見放され、市場のきびしい評価にさらされている、とでも言いましょうか。資本主義の原理からも、原発企業に未来がないことが宣告されている。

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