福島原発事故メディア・ウォッチ

福島原発事故のメディアによる報道を検証します。

長谷川健一さんの「写真展 飯舘村PartⅡ」と映画「飯舘村 私の記録」をみんなで見に行こう!

2015-03-15 19:14:07 | ミュージック&シネマ
「この人たちとともに生き、ともに死にたいと思った」、震災と原発事故の後、「日本人」になることを選んだドナルド・キーンさんは、その時の心境をこの高見順の言葉を引用して伝えている。高見は、空襲を逃れて避難する群衆を見てそう思ったのだが、キーンさんのほうは、震災と原発事故の後の私たちニッポン人のけなげな姿にうたれたのだという。飯舘村の酪農家、長谷川健一さんの写真と映画を見て、私も同じことを思った。だが、私が「ともに生き、ともに死にたい」と思うのは、彼がニッポン人だからではない。彼が、家族・友人・隣人たちとともに、やはりニッポン人である村長や官僚や東電と戦っているからである。 . . . 本文を読む

殺されるか、それとも殺すか・・・放射能汚染水漏れにかこつけて権力がおしつける不可能な選択

2015-03-09 18:20:55 | 新聞
2月下旬、東電が福一原発の汚染水垂れ流しを1年以上も放置していた事実が報道された。 しかも、この無責任な垂れ流しの事実を、原子力規制委員会=政府も1年以上前から知りながら、放置していた事実も後を追って明らかにされた。こうした不祥事は、たまたま起こったことではない。ここには東電と政府の共謀的な無責任・先送り・ごまかし構造がある。そして残念なことに、本当に残念なことに、この構造は今後もさらに増幅された形で、汚染と欺瞞を重ねてゆくに違いない。こんな恐ろしい状況を逃れるには、政府を変えて、はっきりと脱原発を決定し、東電に福一事故の責任を取らせることから始めるしかない。 . . . 本文を読む

祝!BECO新聞発刊!-「希望の牧場」の牛たちは私たちだ!

2015-02-28 15:59:14 | 新聞
毎時3-5マイクロシーベルトもある福島の浪江町の「希望の牧場」で、避難指示を無視しながら、殺処分になりそうだった福島の牛のめんどうを見つづけている人がいる。その自称「カウ・テロリスト」の吉沢正巳氏が、『BECO新聞』というミニコミを発刊した。「原発事故の生き証人・被曝牛300頭」のための餌のストックは、1か月分を切ったという。みんなで、『BECO新聞』を購読して、餌代を寄付しよう。 . . . 本文を読む

♪逃げた女房にゃ未練はな~いが~:東京新聞が懸念なく風化させる「逃げた人々」

2015-02-14 18:07:16 | 新聞
東京新聞は原発報道では定評がある。政権翼賛新聞はもとより、日和見的に御用化した大手全国紙には望めない切り込みもあった。2012年には「果敢なるジャーナリズム精神」という評価で、東京新聞の原発報道は菊池寛賞も受賞している。では、この新聞は常にすべてのページで果敢なる反原発精神を発揮しているかというと、どうもそうはいかないらしい。 . . . 本文を読む

原発事故後の状況をポジティブに生かして戦後レジームを清算するためのひかえめな提案

2013-04-01 00:03:05 | 新聞
東京電力が福一原発の事故処理計画を発表した時、ニューヨークタイムズはそれをambitious=「実現性の怪しい大言壮語」と評し、彼らの詐欺師的・山師的ごまかしをやんわりと諷していた。それに対して、今回、アメリカの政策系シンクタンク『スウィンドラーズ・インスティチュート』が極秘で安倍首相に提出した報告書は、『ひかえめな提案Modest proposal』と題されており、何よりも具体性・実現可能性を基本に構想されたものだ・・・ . . . 本文を読む

日本政府の「風評被害」対策に「市場」の冷ややかな反応

2013-03-29 12:46:05 | 新聞
福島県と富岡町・飯舘村などの原発事故関連自治体が、ふるさとへの帰還を促進するために、除染基準を甘くするように政府に申し入れたのは、2月の半ばのことだったが、その時、除染基準のあいまい化(実質的な被ばく強制措置)は、「風評被害」対策の観点からも必要だ、という佐藤福島県知事の発言があった。より多くの放射線のもとでの生活と、それにともなう農業などの生産活動の再開がどうして「風評被害」対策になるのだろう。むしろ、高線量下で作られた産物への警戒から、福島発ふるさと産品への一般的警戒が広がるのではないか? . . . 本文を読む

「放射能怖いけど楽しく生きてやる」:異常な状況を『普通に生活』する普通でない異常

2013-03-28 15:37:02 | 新聞
東電福一原発事故後2年を迎え、事故で放射能汚染した「ふるさと」に住民を帰還させようとする動きが本格化している。除染基準をあいまい化し、被曝リスクを最小化・わい小化し、『被曝量に応じて』普通の生活ができるようにふるさとの暮らしの再建を目指す。それと同時に、被ばく地からの避難を困難にするように、一方で経済的支援を打ち切り、他方で避難者への心理的圧力を高める。放射線への恐怖は心の問題に過ぎないから…。そんな状況に適応するために、奇妙な倒錯が生まれる。いわく、「異常だけど普通だ!恐ろしいけど楽しい!」だって!! . . . 本文を読む

子どもの甲状腺検査、福島・他県比較:『大差ない』ということでほんとに安心ですか?

2013-03-15 16:31:30 | 新聞
3月8日環境省は福島県外に住む子供の甲状腺検査の結果を発表し、『フクシマも他県も同じ』という結論を公表した。大メディアは例によって、忠実な御用ぶりを発揮し、『「甲状腺にしこりなどが見つかった子どもやその保護者は過剰に心配する必要はないと思う」』(NHK)などと、2月に新たに見つかった小児甲状腺がんの衝撃をかき消すかのように、火消行為に躍起になった。しかし、はたしてこの国家的結論は疑問の余地なくは正しいのか?正しいとしたら、それで『安心』なのか? . . . 本文を読む

福島の子どもに甲状腺がん(疑いを含め)10人:『被曝』との関係は意図的に隠されている

2013-02-14 15:04:08 | 新聞
福島で、昨年9月につづいて新たに、甲状腺がん、もしくは『約8割の確率で』(毎日)その可能性のある子どもがみつかった。例によって、県の検討委員会は 被曝とがんとの因果関係は、『考えにくい』のではなく、意図的に考えないことにしているとしか思えないふしがいくつもある。 . . . 本文を読む

建屋は真ッ闇(くら)闇(くら)の闇(くら)、国会事故調に対する東電の意図的な誤認

2013-02-10 18:46:17 | 新聞
東電福一原発の過酷事故は、津波ではなく、すでに地震そのものによって引き起こされていた・・・、という疑いは、事故当初からあった。国会の事故調もその疑いを追求しようとして、1号機の現地調査を計画した。ところが、東電は調査を断念させるために、建屋は真っ暗で何も見えない上に危険だ、と嘘をついて、事故調側をダマシ・脅していた。 . . . 本文を読む