福島県と富岡町・飯舘村などの原発事故関連自治体が、ふるさとへの帰還を促進するために、除染基準を甘くするように政府に申し入れたのは、2月の半ばのことだったが、その時、除染基準のあいまい化(実質的な被ばく強制措置)は、「風評被害」対策の観点からも必要だ、という佐藤福島県知事の発言があった。より多くの放射線のもとでの生活と、それにともなう農業などの生産活動の再開がどうして「風評被害」対策になるのだろう。むしろ、高線量下で作られた産物への警戒から、福島発ふるさと産品への一般的警戒が広がるのではないか? . . . 本文を読む
東電福一原発事故後2年を迎え、事故で放射能汚染した「ふるさと」に住民を帰還させようとする動きが本格化している。除染基準をあいまい化し、被曝リスクを最小化・わい小化し、『被曝量に応じて』普通の生活ができるようにふるさとの暮らしの再建を目指す。それと同時に、被ばく地からの避難を困難にするように、一方で経済的支援を打ち切り、他方で避難者への心理的圧力を高める。放射線への恐怖は心の問題に過ぎないから…。そんな状況に適応するために、奇妙な倒錯が生まれる。いわく、「異常だけど普通だ!恐ろしいけど楽しい!」だって!! . . . 本文を読む
3月8日環境省は福島県外に住む子供の甲状腺検査の結果を発表し、『フクシマも他県も同じ』という結論を公表した。大メディアは例によって、忠実な御用ぶりを発揮し、『「甲状腺にしこりなどが見つかった子どもやその保護者は過剰に心配する必要はないと思う」』(NHK)などと、2月に新たに見つかった小児甲状腺がんの衝撃をかき消すかのように、火消行為に躍起になった。しかし、はたしてこの国家的結論は疑問の余地なくは正しいのか?正しいとしたら、それで『安心』なのか?
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