Adam Holzman / Overdrive (1994)

2005-11-28 00:00:55 | Music > DREGS

+++++ Van Romaine +++++



Adam Holzman は晩年の Miles Davis バンドの主要メンバーとして活動していた経歴を持つキーボーディストです。本作ではドラムに Steve Morse Band の Van Romaine、ベースに Steve Logan、ギターに Jimi Tunnell, Hiram Bullock 他数人を従え、ファンキーなグルーヴ感を持つフュージョン・サウンドを繰り広げています。難解さは控えめで、ちょっぴりポップな味付けも◎。

オープニングの "Breakfast At Troy" は Toto の "Jake To The Bone" + "The Seventh One" といったテイストで、ボトムの効いたグルーヴがかなりカッコイイです。難解過ぎず、メロディに溺れず、適度なバランスを保った曲作りが見事なアルバムだと思います。個人的には爽やかなアレンジが印象的な "The Laws Of Physics" がお気に入りですね。

Van のセッション・ワークというと楽曲に合わせたスタイルでセンス良くこなしているというイメージが強いですが、本作では SMB ばりに結構自由奔放に叩きまくっています(笑)。タイトで抜けの良いドラムのサウンドが聴いていて気持ちがいいですね。数ある彼のセッション・ワークの中でもベストな一枚だと思います。ちなみに Van 自身も本作は非常に気に入っているとのことです。

※ 私の手元にあるのは 1994年リリースの US 盤なのですが、実はこれに先立つ 1993年、国内盤が Mona Lisa Overdrive というプロジェクト名義でリリースされていたそうです(タイトルは "The Laws Of Physics")。調べてみたところ、バンド名の使用権に関する訴訟があったようで、名義変更を余儀なくされたとのこと。先行リリースだった日本では名義変更が間に合わなかったのでしょうね。


2006-02-05 追加:「オリジナルのバンド名に関して」

こちらのページで "Mona Lisa Overdrive" (inspired by William Gibson's novel) という記述を見かけました。オリジナルのバンド名 Mona Lisa Overdrive はウィリアム・ギブスンというSF作家が1988年に書いた同名小説から取ったようです。この作家、現代の SF映画や SFアニメなどに多大な影響を与えている人物らしく、アニメ「攻殻機動隊」や映画「マトリックス」の世界観は彼の「ニューロマンサー」という小説が基になっているそうです。かなり有名な方なんですね(笑)。ちなみに『サイバーパンク』なるサブジャンル名は今回初めて知りました。チャロニーさん、ネタふり有難うございました(笑)。


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6 コメント

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グラスハウスレーベル (チャロニー)
2006-02-04 16:10:20
これ日本盤で持ってます。確かワーナーLDCのとんがったジャズ・フュージョン専門レーベルでした。何枚か硬質な作品を発表後、所在不明に。

レーザーディスクと共に・・・・?(笑)



日本盤の裏ジャケに、ぼんやりとメンバーショット写ってましたが、輸入盤ではどうなのでしょ?

ヴァンのエレクトリックパーカッションの使い方、センスいいですよね。

最近出たドイツのライブDVDでは、生ドラムしか

叩いてなくって、ちょっと残念でした

まあ、ドイツまで機材持ってくのは大変でしょうし・・・・
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>チャロニーさん! (gw)
2006-02-04 17:00:40
こんにちわ!



おおっ! このアルバムにコメントしていただけるとは嬉しいです!



日本盤を持ってらっしゃるということは当時すでにチェック済みでした? 国内盤のジャケは大分前にネットで観たような気もするのですが、この記事を書いたときにはもう検索で引っ掛からず・・・(笑)。



輸入盤のブックレット及び裏ジャケには一切メンバー・ショットなるものは写っていないです。強いて言えばモナリザでしょうか(笑)。っていうか、今、ジャケット見直して初めて気付きました。「ああ、だからモナ・リサ・オーヴァードライヴなんだぁ」って(笑)。



ドイツといえば Nena のバックでも活躍をしていますね。







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サイバー・ファンクフュージョン (チャロニー)
2006-02-04 17:57:16
>gwさん

サイバー・パンクなるSFのジャンルからバンド名取ったんですよね、確か。

VAN、nenaでのプレイですが、未だ未聴です。

メタル系?だとDENAROっていうバンドにも参加してましたよね。DAVID PRATERプロデュースで、そのせいかドラムサウンドがドリームシアターの2ndみたいでしたが(苦笑)
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>チャロニーさん! (gw)
2006-02-04 21:45:43
お詳しい!

もう完全に VAN マニアですね(笑)。

VAN ネタでここまで話せる方は初めてなので嬉しいです(^^♪



Denaro は80年代の HR っぽいサウンドでしたね。Van のプレイも本領発揮とまではいきませんが、ストレートなロック・スタイルが逆に印象的でした。プロデューサーまではチェックしてませんでしたが、なるほど "Images And Words" アルバムと同じ David Prater の名前が載っていますね。
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LOST TRIBE (チェロニー)
2006-03-20 19:46:25
どこに書こうか迷いましたが(笑

Van繋がりという事で?一枚のアルバム紹介させて

頂きたく

94年にリリースされた、LOST TRIBEというグループの2ndアルバム「SOULFISH」が、このアルバムのヘヴィサイドに通じるサウンドで、レーベルは当時SMBのレーベルメイトHIGH STREET。スペシャルサンクスにSMBと、Van Romain(何故かスペルミスでした 笑)の名前が。

ドラムスタイルも何故か合い通じるものが(笑



1stのプロデュースはスティーリー・ダンのウオルター・ベッカーでした。

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>チャロニーさん! (gw)
2006-03-20 22:32:07
チャロニーさん、こんばんわ!



チャロニーさんもつられてスペルミスになってますよん(笑)。



それはさておき、いつもホットな情報サンクスです!

クレジットにまで載るということはかなり気になりますねぇ。



まずはどこかで試聴してみたいと思います!
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