GOの解説部屋~素人の視点から政治を語ります~

政治とは国民の暮らしに密着したものであり、公の場で政治を語るのがタブー視されている現状を変えたい、その一心で投稿致します

今日は草野球の話です。

2016-03-21 00:07:01 | 日記
かれこれ10年ほど前から地元の八幡市で草野球チームに入れてもらっておりまして、この一年はキャプテンを仰せつかり、試合での采配をさせて頂いております。

只今開催中の大会でキャプテンは退任する事になってますので、負ければそれが最後の采配になります。

このチームは20年程の歴史があり、これまでの伝統や方針というものがありましたが、僕は僕なりの信念に従ってやってきました。

簡単に言うと全員が公平に楽しめるチームを心掛けてやってきたつもりです。

しかしながら大会は全てがトーナメントなので勝たない事には次の試合はできません。
勝利を追いかけると絶対に外せないメンバーもいますので、そういった意味で「平等」ではなく「公平」。ある程度バランスを取らないといけません。

今日は2回戦で、僕の戦前の予想では相手が格上。簡単な試合ではない。
しかもこれまで僕が采配した大会は全てが2回戦敗退だったので、今日だけは絶対に勝ちたい。
その思いから今まで自分の中で守っていた「公平」というルールを少し横に置き、参加メンバーで一番勝利に近いと思うオーダーを組みました。

いつもならベンチに置いたメンバーはどこで出てもらうかも計算して、ほとんどのケースでそれを本人に伝えて試合に臨んでいました。

しかし今日は考えられる最善のオーダーを最初から組んだので、もしかしたら交代無しで最後までいくかもしれない。
ですので、ベンチ待機のメンバーには何と声を掛けて良いかも解らない。

休日の貴重な時間を割いて参加してるのだから、みんな出たい気持ちは同じなんです。
家族が応援に来てくれている人もいます。

自分がベンチに下がってみんなに出てもらう方がいくらか気持ちは楽です。

おそらく過去のキャプテンでも同じように考えた人もいたと思います。

さて、試合は静かに立ち上がり2回表のうちの攻撃です。
1アウト1.3塁のチャンスですが、塁上のランナーは足の方に期待ができないメンバーでしたので、作戦は使えない。

なんとここでノーサインで1塁ランナーのIさんが盗塁を試みて失敗。バッターも凡退してチャンスを逃してしまいました。

このプレー、野球が分かる人ならIさんは何してるんだ?となるところですが、僕の考えは違いました。

攻撃が終わった直後のベンチでメンバーに僕が発した言葉は
「相手キャッチャーのストライク送球でIさんがギリギリアウトなら、みんな盗塁は余裕やで」と。

その考えは的中で、その後に積極的に出した盗塁のサインは全て成功で、そのうちの一つが点になり、それが結果的には決勝点になりました。

ボーンヘッドと思われたIさんの盗塁失敗は、その後の作戦を考える上で貴重なプレーになったのです。

さて、野球の中身はさておき、試合中の皆の行動などを紹介します。

まず盗塁を失敗したIさんはキャプテン経験が長かった事もあり、よく自分から交代を申し出てくれるありがたい先輩です。

今日は元気なのにベンチにいるSくんの事を気遣って、自分を下げてくれと申し出てくれました。

しかし「鈍足」だけどIさんのファーストの守備を評価している僕はすぐに代える事ができませんでした。

しかしそれを救ってくれたのがバリバリのレギュラーながら怪我のためにベンチに控えていたEくんでした。

Iさんの次の打席で代打に出たEくんがツーベースヒットを打ったのでもう一人ベンチに控えていたSくんに代走とその後の守備に入ってもらう事ができました。

Sくんは毎回参加するだけでなく、抽選会など野球以外の行事にもいつも行ってくれる、協力的でチームには欠かせない存在です。そんなSくんだから僕は野球の実力は関係なく、試合に出てもらいたいと常々思っています。Iさんもたぶん同じ思いだったのだと思います。

結局Sくんには打席に立ってもらえませんでしたが、素晴らしい試合に少しだけでも出てもらえてホッとしました。

もう一人紹介したいのが、僕より後に入ってきましたが年齢的には先輩のKさん。

Kさんは練習試合の時の主審やランナーコーチを率先してやってくれる人です。
グランドの外に出たファールボールは攻撃側のチームが拾いにいくルールですが、Kさんは誰よりも早くファールボールに反応してベンチを飛び出します。
今日のメンバーでは3人いましたが最年長です。

実際のプレー以外でも、試合をする為に必要な事を率先してやってくれるKさんのような人がいるからチームは良い雰囲気で回っていくんだと思います。

さて結果ですが、1対0で迎えた時間的に最終回と思われる6回裏の相手の攻撃。初めて2塁にランナーを進められましたが、2アウト3塁となり最後の打者。それまで外野にはボールが飛んでこないくらい先発投手のMくんが好投していました。

結果的に最後の打者になった相手の3番バッターの打球は鋭くレフト方向へ...

みんなドキッとしたはずです。

しかし予め深めに守っていたチームで一番信頼されている外野手であるTくんのほぼ正面でゲームセット。

最後の打球を掴んだTくんが満面の笑顔で(彼は黙っていたらまあまあ強面です)ホームベース方向に走っていく姿が2005年タイガース優勝の時のウイニングボールを掴んだ金本さんの姿と重なりました。

これまで10年くらいこのチームでやってきて、一度だけ格上のチームに相手の自滅でまぐれ勝ちをした事はありました。

しかしがっぷり四つに組んで(僕の主観で)格上に勝ったのは初めてだと思います。素晴らしい勝ち試合でした。

そして一人で投げ切ってチームに完封勝利をもたらしてくれたMくんは「豪キャプテンで最後の大会だから絶対優勝しましょう」と何度も言ってくれています。MくんもKさんと同じく率先していろんな仕事をやってくれるナイスガイです。

本当は全メンバーの事を紹介したいところですが、かなり長くなってしまうので割愛させて頂きます。


そんな今日の試合での出来事を思い出しながら車での帰り道。

以前からいい曲だなぁと思っていた秦基博さんの「アイ」を昨日からリピートで流していました。

そんな優しい音が流れる車内でみんなの優しさやゲームセットの瞬間のTくんのあの笑顔を思い出していると、いつの間にか涙が出ていました。

いいオッサンが運転しながら泣いてるんですよ。

しかも当ブログは2回連続オッサンが泣いた話です。

たぶん方針を曲げて非情采配をした事が精神的にキツかった事も関係していると思います。いい曲がかかっていた事も関係してるのでしょう。

しかし、一部でもチームメイトに僕がこんな思いで野球をやってますというのを知って貰いたいという思いがあり、恥ずかしいけど投稿しました。

読んでくれているみなさんにも、たかが趣味の草野球でもこんなに熱くなれるんだという事を知ってもらいたかったのです。

来週に3回戦がありますが、次は元々の方針通りに「公平に楽しむ野球」をやりたいと思います。