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在日チャイニーズの取材をきっかけに、池袋でよく飲んだり食べたりするようになりました。客の大半が中国人という店ばかりですが、日本人のグループもけっこう楽しそうにわいわいやっています。中国人たちは、安くてうまい店を見つけるのがとにかく上手で、先週も中国人の床屋さんと二人してかなり飲んだり食べたりしたのですが、なんと一人3000円ちょうど(!)。北京ダックなど、横浜中華街の半額以下です。池袋では、先走り気味のチャイナタウン計画をめぐって、地元商店街との対立ばかりがマスメディアにとりあげられますが、活気のある新しいコミュニティーが生まれつつある現実にこそ焦点をあてるべきでしょう。日本人客がいても彼らはまったく無頓着なので、私などにはかえって気が楽なくらいです。
野村 進
(7月27日記)
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Profile
のむら すすむ
1956年生まれ。上智大学中退。アテネオ・デ・マニラ大学留学中に取材・執筆活動を始める。97年、『コリアン世界の旅』(講談社+α文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。99年、『アジア 新しい物語』(文春文庫)でアジア太平洋賞受賞。『千年、働いてきました』(角川oneテーマ21)など著書多数。現在、拓殖大学国際学部教授も務める