静岡県立こども病院、岡山大学附属病院を中心としたSTP-1 Study Groupのスティリペントール研究結果報告
目的
クロバザムとバルプロ酸を内服している日本人ドラベ症候群患者におけるスティリペントールの有効性と安全性を評価
方法
無作為化試験において、1-30歳の患者においてスティリペントール導入前の4週間と導入後4週間の容量調整期間、その後12週間の用量固定期間を調査。
有効性評価は間代痙攣または強直性間代痙攣の頻度の50%以上の減少とした。
安全性及び薬物動態についても評価を行った。
主な結果
27人が調査にエントリーして、24人が薬剤用量調整に進み、全ての患者が研究を完遂した。
66.7%に有効性を認めた(16/24 95% CI 44.7-84.4%)、4名の患者では観察期間中に痙攣発作を認めなかった。
痙攣発作持続時間も導入前と比較して、有意な減少がみられた。
最も頻度の高い副反応は眠気、食欲不振、運動失調、鼻咽頭炎、γグルタミルトランスペプチダーゼ増加で、全て軽度から中等度のものだった。
内服容量固定後のスティリペントールの血中濃度は 4-25μt/mLだった。
スティリペントール追加後、クロバザム及びN-desmethyl-CLB (NCLB)の血中濃度が増加し、4'-hydroxy-N-desmethyl-CLB(OH-NCLB)の血中濃度は低下した。
一方、バルプロ酸と臭化物(選択的に使用されていたもの)の血中濃度は影響を受けなかった。
結論
ドラベ症候群の患児にクロバザムとバルプロ酸にスティリペントールを追加する治療は寛容性に優れ、間代痙攣または強直間代痙攣発作を優位に減少させた。
Reference:
Epilepsy Res. 2014 Feb 19. pii: S0920-1211(14)00048-5. Effectiveness of add-on stiripentol to clobazam and valproate in Japanese patients with Dravet syndrome: Additional supportive evidence.