SMEI / ドラベ症候群 / 重症乳児ミオクロニーてんかん について

SMEIの診断を受けた長男に関連して調べたことたち

ドラベ症候群患者を対象としたスチリペントール(ディアコミット)の長期安全性と有効性の評価

2021年01月29日 | 治療・予防など
日本におけるドラべ症候群患者を対象としたスチリペントールの市販後調査
主な副作用は傾眠と食欲不振
新たな安全性に関する懸念は確認されませんでした
発作に対する有効性は104週間にわたって確認された
45%の患者が著明または中等度の改善を示した
 


試験方法
2012年11月から2019年7月までに日本国内でスチリペントールを投与されたドラベ症候群患者全例を対象に、104週間にわたりスチリペントールの安全性と有効性を前向きに検討した。承認後初めてスチリペントールを投与された患者を「新規患者」とし、国内臨床試験に参加した後も継続して本剤を投与した患者を「継続使用患者」と定義。反応率とは、スチリペントールの有効性評価時に、スチリペントール投与開始4週間前と比較して発作エピソードが50%以上減少した患者さんの割合と定義。全般的な改善度は、担当医がスチリペントール投与後の患者さんの状態を総合的に評価して評価。


結果
情報を収集した 411 例のうち、410 例(新規 376 例、継続使用 34 例)が安全性解析セットに、409 例(新規 376 例、継続使用 33 例)が有効性解析セットに含まれた。新規患者の年齢中央値は7歳(範囲:0.5~50歳)であり、99%の患者がバルプロ酸ナトリウム、93%がクロバザムを併用していた。
新規患者の70%に副作用が発生し、最も多かったのは傾眠(39%)と食欲不振(25%)だった。また、スチリペントールによる新たな安全性の懸念は認められなかった。
新規患者の反応率は、痙攣発作(強直間代性および/または間代性痙攣)で43%(110/257人)、焦点性意識障害発作で55%(58/105人)、全身性ミオクロニー発作および/または全身性非定型欠神発作で62%(56/90人)であった。全般的な改善(104週後または中止時)は、新規患者の160/353例(45%)で顕著または中等度と評価された。

結論
スチリペントールは、ドラベ症候群患者への長期使用において安全かつ効果的であることが示唆される。
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2 コメント

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アレビアチン減量 (佐々木陽子)
2021-12-28 08:13:28
いつも情報をありがとうございます。
アレビアチンの在宅での減薬がまだ続いています。毎月5mgづつ減薬して来て375mg/日がやっと25mg/日になりました。2022年中には0になります。この間、入院してアレビアチン減薬中のお友達が重積が原因で亡くなりました。近所の薬局に5mgずつ散剤をカプセルにする協力を得て在宅で続けられているのがありがたいです。
アレビアチンを減らした分ディアコミットを増やし、250mgカプセルを7錠、1750mg飲んでいます。
眼球が飛び出るのではないかと思うようなきつい強直発作の後に発作後自動症が30分ほどつづく、座薬を使う発作が週に1〜2回、20数年間ありましたが、それは消失しました。その代わり、突然カタンと左前に倒れる(脱力する?)発作が毎日1回、ミオクロニー発作も多い日があります。
食欲が激減、水分摂取が不安定になりトイレに行く回数が減りました。胃が小さくなったようで、体重も10キロ近く落ちました。主治医からは安全な体重減の範囲と言われています。腿の筋肉が落ちて伝い歩きが難しくなってきました。
でも、本人は少しづつ落ち着いてきたように見えます。以前出ていた言葉が戻ってきたように思えます。意思もはっきりしています。毎月の薬の変化に対応するのが大変なようです。
主治医はディアコミットを少し減らそうかどうか考えているようですがまずは重積を起こさないようにしてアレビアチンを0へが目標です。
今回のフェンフルラミン申請記事で、ディアコミットをフェンフルラミンに少し置き換える事もありかと思えるようになりました。
今年も情報を、本当にありがとうございます。
年長者の情報がない中で、本当に支えられています。
本人は重度訪問介護を1日24時間、月に744時間使って
一人暮らしをしています。
コロナ禍の中、お健やかに新年をお迎えください。 来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。佐々木
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Re: アレビアチン減量 (ブログ管理人)
2022-01-04 05:50:08
コメントいただき、ありがとうございます。
また、コメントに気づかずにしばらく放置してしまいすみません。

細かい薬剤の調整大変ですよね。
データとしては、フェンフルラミンはスチリペントール(ディアコミット)との併用で使用されることも多く、エビデンスも多いので、アレビアチンを下げて併用するというのもひとつの方法かと思います。ただし、相互作用があるので、欧米では投与量が少なめ(0.35mg/kg/day→0.2mg/kg/day)に設定されているようです。

長男も臭化カリウム→フェンフルラミンの変更の可能性もあるかなと考えていますが、実際に試すならフェンフルラミンを少量からadd onして、発作落が落ち着けばKBrを減量のような方法かなと考えています。


下記は日本語での報告の紹介です。
参考になりましたら幸いです。

低用量フェンフルラミンはドラベ症候群のてんかん発作を抑制する
https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/56/12/56_1137/_article/-char/ja/
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