胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

早期胃癌研究会

2008-07-26 | 研究会、学会
早期胃癌研究会、2008年7月度、パシフィコ横浜
1例目 盲腸の葡萄の房状の病変です。虫垂反転(虫垂重積症)か、多発潰瘍に基づく炎症性ポリープか?
2例目 直腸肛門移行部上の悪性黒色腫。2型様のみかけない肉眼像です。直腸陰窩上皮にも多くのメラノサイトがみられました。メラノーマ細胞がp53陽性なら、メラノーシスと区別ができるそうです。
3例目 悪性黒色腫、十二指腸原発?胃原発?転移?腸管原発のメラノーマならCDX2が陽性になるそうです。
粘膜親和性のある腫瘍細胞を知っておく必要があります(築地の先生に教わりました):メラノーマ、リンパ腫、腎細胞癌、乳腺lobular carcinoma、甲状腺未分化癌、顆粒細胞腫など
4例目 隆起性、有茎性GIST, low risk。固有筋層との連続性はなく粘膜筋板に連続してありました。GISTは幼若間葉細胞由来で、カハール細胞や平滑筋細胞への分化を示すというふうに考えられています。
5例目 下部食道の悪性黒色腫。バレットもありました。食道重層扁平上皮にmelanoma in situ病変とメラノーシスが広がっていました。
画像診断レクチャーはDr. Curryによる「小腸炎症性疾患の臨床画像と病理」でした。
研究会後はGIPC/GIPaCの納涼会となりました。
(写真はインターコンチネンタルホテルの窓からみた横浜港とベイブリッジです。)
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