胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

HER2-IHC:colorectal adenocarcinoma vs. stomach/EGJ-adenocarcinoma

2023-06-04 | 大腸腫瘍
Colorectal adenocarcinomaのHER2陽性像です(写真クリック!)写真右上では染まってないですね。Heterogeneityありです。
大腸でこのような強陽性像をみる頻度は胃よりもかなり低いですね。
*Stomach vs. Colon
  手術材料:同じ!
  生検材料胃は染色陽性腫瘍細胞「5個以上のクラスター」が必要。大腸は「染色陽性腫瘍細胞の割合に関わらず・・・」
  
Colorectal adenocarcinoma HER判定基準
IHCスコア 手術材料

3+:>10%の腫瘍細胞について、側方の完全な細胞膜または全周の細胞膜において、強い染色強度で染色陽性像が認められる。
2+:>10%の腫瘍細胞について、側方の不完全な細胞膜または全周の細胞膜において、弱から中等度の染色強度で染色陽性像が認められる。または≦10%の腫瘍細胞について、側方の完全な細胞膜または全周の細胞膜において、強い染色強度で染色陽性像が認められる。
1+:>10%の腫瘍細胞について、側方の不完全な細胞膜または全周の細胞膜において、かすかな/かろうじて認識できる染色強度で染色陽性像が認められる。
0:染色陽性像を認めない。または≦10%の腫瘍細胞について、側方の不完全な細胞膜または全周の細胞膜において、かすかな/かろうじて認識できる染色強度で染色陽性像が認められる。
(判定に細胞基底側の陽性像を求めない)
IHCスコア 生検材料
3+:染色陽性腫瘍細胞の割合に関わらず、側方の完全な細胞膜または全周の細胞膜において、強い染色強度で染色陽性像が認められる。
2+:染色陽性腫瘍細胞の割合に関わらず、側方の不完全な細胞膜または全周の細胞膜において、弱から中等度の染色強度で染色陽性像が認められる。
1+:染色陽性腫瘍細胞の割合に関わらず、細胞膜において、かすかな/かろうじて認識できる染色強度で染色陽性像が認められる。
0:細胞膜における陽性像を示す細胞を認めない
(判定に細胞基底側の陽性像を求めない)
ベンタナ ultraView パスウェー HER2(4B5)の添付文書(第9版)より引用


高輪ゲートウェイ駅の細胞膜(屋根裏に注目!鉄骨+スギ集成材か?)

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ポストピロリ時代の胃炎「胃炎は病気と言えん」

2023-06-03 | 胃炎
毎度おなじみ「早期のAIG」です(写真クリック)。最近、このような組織像をみるとAIGと秒殺できるようになりました。

1)医学生~大学院生の頃、「胃炎は病気と言えん」と恩師から習いました。
2)その後、「ピロリ胃炎」ブームが訪れ、「除菌後胃炎」、ほんで「未感染胃」へ
3)「ポストピロリ時代の胃炎」やって

胃生検マニアとしては対象に事欠きまへん。もうちょっときばらんと。


残存給水塔(篠目駅にて)

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