胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

単純性腸潰瘍

2015-03-08 | IBD
 久しぶりに更新します。いつもご来室ありがとうございます。
 単純性腸潰瘍(simple ulcer)/ベーチェット病(SU/BD)のルーペ像です、クリックして下さい(VSでルーペ像をとったのでモザイク状になっています)。
 肉眼像が最も大事で、SU/BDの潰瘍は回腸末端とその前後の腸間膜反対側に多いと言われていますが、腸間膜側にも発生します。
「深掘れ」「フラスコ状」というキーワードがよく知られています。写真をみていただくと、漿膜側に脂がついていないので腸間膜反対側というのがわかりますし、深掘れ、フラスコのイメージもわかると思います。
 潰瘍底はなだらかです。潰瘍底の炎症細胞浸潤もそれほど強くないようにみえます。「Crohn's diseaseのように形質細胞がびっしりとない」のが特徴の一つだよ、とIBDの先生から習いました。粘膜上皮の捻れ・歪みもごく局所的です。
 IBDに関する研究会に行く途中、トワイライトに遭遇しました。
コメント
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