胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

韓国の胃型腺癌その2

2008-07-29 | 胃分化型腺癌
粘膜下浸潤部です。周囲にxanthogranulomatousな反応があり、Dr.Curryはリンパ管の破壊があったのではないかとおっしゃってました。
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韓国の胃型腺癌その1

2008-07-29 | 胃分化型腺癌
韓国からコンサルトがありました。胃型の分化型腺癌で、細胞異型の弱いタイプです(低異型度癌)。この部分は一見浸潤しているようですが、癌腺管の周囲に正常と同様の粘膜固有層(間質)があり、粘膜筋板が取り囲んでいます。したがいまして、真の浸潤ではなく、粘膜下異所性胃腺と同じように陥入性に増殖しているのか、あるいは粘膜下異所性胃腺を置換して増殖したものと考えられます。別のところにsm浸潤部がありました(次の記事)。
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早期胃癌研究会

2008-07-26 | 研究会、学会
早期胃癌研究会、2008年7月度、パシフィコ横浜
1例目 盲腸の葡萄の房状の病変です。虫垂反転(虫垂重積症)か、多発潰瘍に基づく炎症性ポリープか?
2例目 直腸肛門移行部上の悪性黒色腫。2型様のみかけない肉眼像です。直腸陰窩上皮にも多くのメラノサイトがみられました。メラノーマ細胞がp53陽性なら、メラノーシスと区別ができるそうです。
3例目 悪性黒色腫、十二指腸原発?胃原発?転移?腸管原発のメラノーマならCDX2が陽性になるそうです。
粘膜親和性のある腫瘍細胞を知っておく必要があります(築地の先生に教わりました):メラノーマ、リンパ腫、腎細胞癌、乳腺lobular carcinoma、甲状腺未分化癌、顆粒細胞腫など
4例目 隆起性、有茎性GIST, low risk。固有筋層との連続性はなく粘膜筋板に連続してありました。GISTは幼若間葉細胞由来で、カハール細胞や平滑筋細胞への分化を示すというふうに考えられています。
5例目 下部食道の悪性黒色腫。バレットもありました。食道重層扁平上皮にmelanoma in situ病変とメラノーシスが広がっていました。
画像診断レクチャーはDr. Curryによる「小腸炎症性疾患の臨床画像と病理」でした。
研究会後はGIPC/GIPaCの納涼会となりました。
(写真はインターコンチネンタルホテルの窓からみた横浜港とベイブリッジです。)
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ごあいさつ、その3

2008-07-23 | 胃腺腫
胃型(幽門腺型)腺腫の写真をもう一枚アップします。
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ごあいさつ、その2

2008-07-23 | 胃腺腫
胃型腺腫(幽門腺型腺腫)を少し拡大した画像です。
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ごあいさつ

2008-07-23 | 胃腺腫
 胃生検の小部屋にようこそ。ある班会議で「消化管腫瘍の病理診断の標準化」という難しいテーマをいただいており、仕事の一環としてこのブログを開設いたしましたが、教育的症例や興味深い症例の病理写真をいろいろアップロードしていきたいと思います。同業者の皆様、忌憚のないご意見をよろしくお願いします。
 本日は手始めに胃型腺腫(幽門腺型腺腫)をアップします。表層部で少し背の高い細胞が胃腺窩上皮型の細胞で、その直下に幽門腺型の腺管が密在するのが特徴です。これらの腺管の間には狭い間質が介在し、融合や不整な分岐はみられません。核は小型円形ですが、通常小さな核小体が観察されます。
 胃型腺腫(幽門腺型腺腫)はその存在すら信じないヒトも多いのですが、百聞は一見にしかずです。ガラススライドを沢山見たい方はご連絡ください。
 まずは弱拡大からどうぞ。
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