胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

早期胃癌研究会、2010-4

2010-04-15 | 研究会、学会
 早期胃癌研究会が徒歩圏内の会場でありました。
1) 特異な形態を示した早期大腸癌です。腫瘍は低異型度癌と高異型度癌の領域からなり、周囲の非腫瘍粘膜は単純過形成性変化を示していました。いつもながら、深達度診断が問題となりました。
2) 肉眼的に襞の引きつれがみられ、深達度が粘膜下層深部-MPと推察されるような直腸癌です。高分化成分と低分化成分からなりました。浸潤は浅いのですが、粘膜下層に線維化が目立ち、その成り立ちが問題となりました。
3) 拡大内視鏡観察で毛羽立ち、ツブツブが目立つ胃粘膜病変です。病理診断は腺窩上皮型の低異型度・高分化腺癌で、鋸歯状構造が目立ち、大腸のSSAPにも似ていました。tub1にするかpapにするかは学派で異なるでしょう。胃のserrated・・・というタイトルでは北欧からの論文(いずれも同じ著者)が少しヒットします。
4) 胃の非腫瘍性ポリープです。IFPにも似ていますが、何かが脱落したのか、よくわかりませんでした。
5) 胃のmuc、cType 1, pType 1でした。

【写真】近所の隅田川からみた東京スカイツリーです。
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