胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

浜名湖

2009-09-06 | 研究会、学会
 我らが母校の姉妹校?近くで消化管系の研究会がありました。
1) 4型胃癌の疑いでしたが、eosinophilic gastritisと結論づけられた症例です。eosinophilic gastroenteritisは種々のレベルで強い好酸球浸潤が生じますが、本例では粘膜の表層から不自然な好酸球の分布・集簇があり、浮腫・線維化、びらんが生じていました。
2) 蛋白漏出性腸症、吸収不良症候群疑いの小腸病変です。このような場合、病理医としては絨毛の萎縮、陰窩の延長、浸潤細胞の程度と種類、上皮内リンパ球増加の有無、リンパ管拡張の有無、寄生虫感染の有無、enteropathy型などのリンパ腫の有無など色々順序立ててみていく必要があります。
3) 縦走潰瘍(瘢痕)のみられるcollagenous colitisの症例です。薬剤の変更で瞬く間に下痢が改善し、見事にバンドが消えていました。(病理診断における注意事項については2008-10-02の投稿記事をみてください。また、今年の年末に出る胃と腸誌をご期待下さい。)
4) Pepsinogen IとH. pyloriをターゲットにした対胃癌戦略のすばらしいご講演を拝聴しました。

【こだま号乗車前に500系のぞみの発車準備風景を写真に収めることができました】
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