不思議なタイトルであります。
宮沢賢治と言えば「グスコーブドリの伝記」の作家、という方も多くおられると思いますが、この不思議なタイトルの作品がその「グスコーブドリの伝記」とそっくりでしかも“化け物世界”を描いた作品だというのに驚きます。
というか、実はこっち「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」のほうが先に生まれた作品なのだというのがさらに驚きです。つまり賢治の世界、というのはむしろこういう“化け物世界”のほうが本質に近いのかもしれませんね。
私もやはり「グスコーブドリの伝記」を先に読んだのですが、「ネネム」を見つけて驚き、その世界に引きずり込まれました。
「ブドリ」が感動的な物語になっていることもあって、それはそれで素晴らしいのですが、「ネネム」の不思議世界も多くの人に知って欲しい作品だと思います。勿論賢治マニアにはマニアならではと楽しみとして秘密にしたいような気もするのですが、「ネネム」の不思議世界はとても魅力的で多くの子供にも、できるなら世界の人々にも楽しめるのではないかと思ってしまうのですよ。
できるものならアニメ映画にできたら、すごくいいと思います。
ますむらひろしさんのキャラクターだとさらに嬉しいのですが、いかがでしょうか。
残念なのはこのお話が未完でしかも無くなっている部分もなることですが、「銀河鉄道の夜」も途中が切れていても素晴らしい作品として認められています。
「ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ」も含めて不思議アニメ映画を誰か作っていただけないでしょうかねえ。
私が生きているうちに(笑)お願いしたいです。