ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

「人工知能(AI)の未来は?」放送大学特別講義

2018-10-08 07:01:58 | TV


前回の記事に続いて。

先ほど同記事に書いてもよかったんだけど、こっちはちょっと面白かったので別記事で。

その放送大学特別講義、クロス討論となっています。

女性アナウンサーと秋光淳生さんという方が司会者で「人工知能(AI)」の未来についての三人の専門家の討論、という形になっていました。
ドワンゴ人工知能研究所の山川宏さんがその一人でとても面白い番組になっていたと思います。
放送大学のクオリティがほぼこのくらいのものであれば凄く楽しいのに、と思いますねえ。

で、人工知能の専門家である山川氏がその説明をして、プログラマータレント池澤あやかさんが若者代表としてその夢を語り、明治大学教授・哲学者の大黒岳彦氏がAIによるディストピアを予感する、というバランスで面白かったと思います。

再放送もあるようなので見たくなった方は検索して確認してください。

ただちょっと「えー??」となったのがあって終わり当たりの頃だったと思うのだけど、明治大学教授・哲学者大黒岳彦氏が「ずっと大学で教えてるけど年代を追うごとに学生たちの変化が見えてくるんですよ。昔は答案用紙の裏側までびっしり書いていたのが、だんだん字数が減っていって今はもうほんの少ししか文を書かなくなってきてる。これはAIやインターネットのせいだと思うのです。今の学生は断片的にしか物事を考えきれなくなってる。こういう断片化された頭脳は創造力を失う。断片からはシェイクスピアは生まれない」と言われたのですね。
そしたら横に座っていた池澤あやかさんが「え、でも、今でもいろいろな作品を発表している若い人はたくさんいます。答案の文字が少なくなったのは昔に比べ今はやりたいことがたくさんできて大学の勉強というものの価値が小さくなってしまったのではないかと」と発言。
これはすごく面白いと思いましたが、教授はその返答で
「池澤さんから見たら、私なんかはおじさんの考え方、ってことになってしまいますよねえ」と言ったのです。

これは、言ってはいけない発言ではないでしょうか。大黒教授の若者・断片化現象について池澤さんは「年寄りめ」と言ったわけじゃなく、きちんと自分の考えを返したのに、それの返答に「あなたからはおじさんに見えるんでしょうね」というので胡麻化すのは討論とは言えないのではないでしょうか。

その後はなんとなく日本的な「まあまあ」笑いで場が流れてしまったのですが、池澤さんが「そういうおじさんに見えるんでしょうね、という言葉で逃げないでください」と言ってもよかったと思うのですね。まあ、池澤さんがでそこまで追い打ちをかけない優しい心遣いの持ち主で助かりましたね、教授。
大黒教授の言い方はかなりきつかったのに言い返されたら「もうそれ以上言い返さないで」とは、ちょっとがっかりでもあるし、これじゃ討論できないよね、日本的だなあという呆れも感じました。

AIがどのような影響を及ぼしていくか、は現実に時を経ないとわからないので私としては楽しみだ、くらいにしか言えませんが、ここの大黒教授の発言に関して思うのは、「小説がなくなったとしても別の形の芸術が生まれるだけじゃないのか」ということですね。
文学って以前は東西とも詩歌が位が高く、小説というのは文学としては劣るものではなかったかと思います。それがいつの間にか、認められるようになったというように芸術に対する評価も変化していくものです。
絵画にしても今は写実より抽象的なものが芸術と言われますよね。昔だったら落書きと思われていたかもしれない。
仮に教授の言うとおり若者が断片化しているとしてもそれはそれでその中からの芸術が生まれるだけです。想像力・創造力というものは無くならないのですよ。むしろ今のほうが特殊な地位の人たちだけでなく万人が芸術家であり文学者である才能の開発と発表する機会があるのです。それは地方に住む地位や名前のない人々ほど感じられることだと思います。
昔のように首都に集まって勉強し発言できるものだけが特別な存在ではなくなり、すべての人がシェイクスピアになれる可能性ができただけのことだと思うのです。
私は大黒教授に近い年齢の人間ですが「おじさん」と同じ考えとは言ってほしくないですねえ。
むしろ今からこそが今まで何もできなかった人々がなにかできる時代になっていくのだと思ってますから。

AIによる未来ーについての討論、というのはすぐに結果がわかるものではないし、今の時点でもシンギュラリティがまだまだ先のこと、となってるわけで教授も私ももうこの世にはいないかもしれない。
人間というのは結局迷走しながらも止まることはできない生物ですし、SFですでにいくつものディストピアも想像されていてももしかしたらそれすら楽しみにして進んでいってる気もするし、やはり私は楽しみです。

インターネットが少女時代からあったらどんなに楽しかったか、とは思うのですよ。
特に私みたいなSF好きが少女時代どんなに孤独だったか、SF好きは皆同じ考え持ってる気がします。なぜかSF好きって点々と存在してるんですね。
昔ネットあったらSFサイト作って語り倒してたのになあ。
オタクにとってネットは必需品です。しくしく。
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