ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

100分de名著:オルテガ「大衆の反逆」保守とは何か

2019-02-27 21:00:00 | TV
100分de名著、興味深い本が紹介されることが多くて楽しみです。そして現在のことを皮肉ってるのかな、と思うことがしばしばあります。
今回のオルテガ著「大衆の反逆」はまさにそれでした。毎回なるほど思いながら見ていましたが特に最終の第4回 「保守」とは何か、は現在の政権及びそれに追随する人々に向かっての当てこすり?!としか思えない感じで凄くおかしかったし、本当にそうだと思いました。

伊集院さんが言うように「保守」というのは「あの頃はよかった」というような主義なのだと思っていましたがそうではないのですね。

中島教授が言われたのは
「どんなに優れた人でも、エゴイズムや嫉妬からは自由になることはできない。人間は知的にも倫理的にも不完全で、過ちや誤謬を免れることはできないのだ。こうした人間の不完全性を強調し、個人の理性を超えた伝統や良識の中に座標軸を求めるのが「保守思想」だが、オルテガはその源流につながる。歴史の中の様々な英知に耳を傾けながら「永遠の微調整」をすすめる彼らの思想は、急進的な改革ばかりが声高に叫ばれる現代にあって、大きなカウンターになりうる」
ということでした。
wikiを見たらちゃんと「保守主義者たちは、基本的には人間の思考に期待しすぎず、「人は過ちを犯すし完全ではない」という前提に立つ[5]。そして謙虚な振るまいをする」と書かれているではありませんか。(すぐwikiを頼ってすみません)

現在保守と呼ばれてる方ってなんかそうじゃないような気がしますが、本来の保守の姿とはこういうものなのですね。
いやこれだったら私も保守なのかも、と思いました。

上の文章はNHKの100分de名著のサイトから抜粋させてもらったのですがそこが「プロデューサーAのおもわく。」というタイトルでますますおかしいですw(誉め言葉ですよ)


そしてその中に安倍みちこさんの「みちこ’s EYE」というコーナーがあって「敵と共に生きる!」という言葉に感銘を受けたと書かれていました。
「中島さんの解説を経て、「自分は間違う。だから、自分とは違う人、自分と対立する人、つまり敵こそ尊重すべき」「耳が痛い意見にこそ耳を傾け続けよ」と受け止めました(みちこ’sEYEから抜粋)」
ちょうど今日意見の食い違いがあってへこんだばかりでした。でもそういう対立こそ大切に考えなければいけないのだと思いました。ちょうどよく読んでよかったです。
番組は見ていたのに文章で書かれてやっと思い知るというw
敵、といっても外側ばかりでなく内側にいる敵もあるということですね。


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