オトシブミ科 アシナガオトシブミ
アシナガオトシブミが揺籃を作ろうとしていました。不思議な事に揺籃が有る所は幾つも有るのにない所は全然ないんですね・・・で、一番最初に行う行動は葉を一周見回ります。何処にも異常がないか確かめているのでしょうね。その後にこの部分を左右切れ込みを入れます。
そして葉の端を5mm位一周齧ります。その後再度8mm位、最後に1cm位の位置で一周回り込みます。多分側脈をカットするのでしょうね。
周りのカットが終わったら主脈を二回移動してカットします。その作業を終えた時点で隣の葉で一服します。その時間約17分です。17分過ぎたらおもむろに動き出します。何故17分の休憩を挟むのか考えました。多分その間に側脈、主脈をカットしたので葉が萎れるんですね。その時間調整で休憩を挟むのでしょう。凄いですね・・・
葉が萎れて巻きやすくなっているので足と口で巻いていきます。3回ほど巻いた所で動きを止めて妙な動きをしました。産卵管を差し込んで葉の中に卵を産み付けています。今まで私が考えていたのは巻く途中で卵を産み付けると思っていたのですがその方法だと更に巻き上げる時卵がつぶれるんですね。だから産卵管を差し込んで産み付けるんですよ!へー!!でした。
足と口だけで上手に巻き上げていきます。この画像の右端は葉の側面に当たります。その部分を逆戻りしないようにおしこん真ん中へ押し込んでいきながら巻き上げるんです。
最後の仕上げに入ります口でグイグイ中へ押し込みます。
一番上の部分は巻き戻らないように葉の部分を逆巻きに仕上げるんです。この葉は私の親指と人差し指で作った大きさ位の葉でした。総時間17分の中休み入れて57分です。この葉の倍くらいあるものでも作っていましたからその葉の場合は80分くらいは掛かるでしょうね・・・一日掛かりで約7個の揺籃を仕上げる計算です。小さな昆虫の大変な仕事を見させて貰いました。いい仕事しています!!
57分間のドキュメントを有難うございます。
そういえば揺籃の仕掛品や途中で作業中止の状態を見たことが無かったのでもう一気に作るのかと思いました。
職人さんの様に相手の様子をじっくり見ながら手を入れていく様子がよくわかりました。
ありがとうございます。
ほんと狂気の沙汰ですよ。観察している間に二組の人達が通り過ぎましたが怪訝な顔をされていましたから・・・作りかけの物は有りませんでしたが大きな葉を半分で仕上げたようなものは有りましたね。多分虫にも昆虫性(個性)みたいなものが有るのかもしれませんね・・・