FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<アウトドアレッスン日誌>初・中級11月③

2013-12-25 12:27:45 | クライミングレッスン報告
たけくんは自分の順番が終わった後、「『アボリジニ』をやってもいいですか?」と聞いて来た。

『アボリジニ』10a はテクニカルな足置きが要求されるルート。
外岩で足にしっかり立つ練習として中級の修了条件にこのルートも入れてある。

たけくんは怖くなって来ると顔が岩に近くなる癖がある。
顔が岩に近づくと、体が岩の傾斜と同じになるため足がスリップしやすくなり立てなくなるのだが。。。これがどうしてもなおせない
だから、たけくんにとって、しっかり足に立たなければ登れないこのルートは、『シルクロード』と並んで今やっつけたい因縁のルートなのだ

このルートを練習することに、私はもちろん異存はない。
でも、問題は練習のやり方である。。。
以前このルートを、たけくんは「マスタースタイルでチャレンジしたい」と申し出て来たことがあった。
「えっ本当に出来るの?」と聞き返すと、「出来る出来る」と言う。。。
まだ早すぎると思ったが、「自分の今の力」と見合ったチャレンジとはどういうものなのか、を理解してもらうためにトライしてもらったことがある。
もちろんトップアウト(テンションしながらでも終了点まで登りきること)は出来ず、敗退
トップロープで練習しなおしたが、トップロープでさえ足に立てず、核心のムーブは出来ていなかった
その時、①特に外岩では今の自分の力を良く考えて、危なくないようにトライしなければならないこと、②マスタースタイルでのトライはそれなりの覚悟とルートに見合った実力が要ること、③従って自信がなかったらトップロープでの練習を申し出ること、の3点を注意したはずだったのだが・・・覚えているかな??

そこで、たけくんにどういうスタイルで練習したいか聞いてみると、「マスターでやります」と言う。。。
以前の自分の失敗から何も学んでいないじゃないか
と思ったが、グッとこらえて、「じゃぁ、帰りのバスまであまり時間もないから、タイゴ達3人のリードのトライが終わるまでにトップアウト出来るのなら、ママにビレイして頂いてやりなさい」と声を掛けた。

・・・たけくんの『アボリジニ』トライは予想通り、3人が登り終わってもなお、核心の前を逡巡し前回と全く同じ結果となった
幸いボルト間隔が近いルートなのでたけくんでもヌンチャクを回収しながら降りることが出来たが、私にさんざん叱られた

後日見せてもらったたけくんのこの日の日記には、「トップロープでもできない動きがあるのに、マスタースタイルで行けるわけがないことがわかりかした。きちんとトップロープで練習してからチャレンジしなさいと先生に言われたのは、本当にその通りだと思いました。」と書いてあった



初級の子が混じるアウトドアは、4時台のバスに間に合うようにレッスン終了。
アウトドアでのリードクライミングデビューやルートの攻略など、各自にとって濃い一日となったようだね


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