映画感想(ネタバレもあったり)

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映画『リコリス・ピザ』

2022-08-03 | 映画感想
リコリス・ピザ
上映日:2022年07月01日 / 製作国:アメリカ / 上映時間:134分
監督 ポール・トーマス・アンダーソン
脚本 ポール・トーマス・アンダーソン
出演者 アラナ・ハイム クーパー・ホフマン




15歳の少年役(クーパー・ホフマン)はフィリップ・シーモア・ホフマンの息子だったんだ。

***



リコリス・ピザ最高!


見終わった後は「5だ!5だ!」と思いました。今は5日くらい経ったのでまぁ4.5に落ち着いてます。
情報量が多すぎて、、、何を書き残せばいいのやらと思って。。
このストーリーの中心軸は、アラナの成長とゲイリーとの恋模様でしょうね。
これについて映画ではほとんどセリフで語られないのです。
それがいい。
「なんの話なんだ!どこが軸なんだ!」と不安になった人もいるかと思いますが、僕は好きでした。
***

1970年代のハリウッドの風俗や実在した人物などをポンポン出してきて、主役の物語に絡めていくんですが、流石に1970年代のハリウッドの風俗なんて知らねぇので「出た出た!こいつ!」と笑ったりはできませんでした。
俳優たちの演技は面白かったので笑いましたけどね。

**
それでいうと、一番面白かったのはハリエット・サンソム・ハリスの顔芸。


演技というより芸。「ノー」を100種類の言い方で言ってみたり、突然唇プルプル震わせてみたり。。勝手なことを。。
最初はそんなに出演時間多くなかったそうですがあまりに面白くて出演時間伸びたそうです。さすが。

あと、好きなとこがネタバレ含むので以下に。



アラナがガス欠トラックを下り坂でバックしながら降りていく(実際本人が運転していたとのこと)シーンも、そんじょそこらのカーアクションよりもハラハラしましたが。
その後、こんな大変な目に遭ったのに男子たちは相変わらずワチャワチャしてて、、「さすがにないわ。。」とアラナは思った模様。
その後、市長候補の選挙ボランティアに入り、突然意識高い系へと変貌。
ゲイリーや姉たちに対しても「私は政治に力を注いでいるのに、ペプシがタダとかで騒いでるの?」と見下し始めます。
しかしアラナ自身もやはり底は浅い。
アラナは、市長選候補者のジョエルと選挙事務所の先輩男性の両方から「好かれている」とちょっと勘違いしてまして、
政治の世界に足を踏み入れて大人になったつもりでいても「2人の男、どっちにしようかな〜」くらいに思ってる。
で、やっぱ市長候補の方がいいよね的な感じでジョエルの誘いに乗って、呼ばれたレストランに行くと、そこにはジョエルの男性パートナーがいました。
ジョエルはゲイ。どうやらパパラッチに狙われている模様。
市長選の悪影響になるからとそのパートナーに冷たく接するジョエル。
アラナにジョエルと一緒にジョエルのマンションまで一緒に帰ってくれと頼む。パパラッチを誤魔化すために。
パートナーは悲しむ。
ジョエルは選挙優先なのは当たり前だろと折れない。
アラナはひたすらに蚊帳の外。ジョエルに気に入られてる(仕事については評価してくれてたけど)ってのは思い違いだし、
ジョエルとそのパートナーの物語とは全く関係ない人。
ゲイリーたち幼い男子を離れて、政治の世界に触れて大人になったつもりだったけど、そういえば男を両天秤にかけていたし(実際は違ったけど、、)、この私よりも過酷な人生を送っているゲイ男性2人の真剣なぶつかり合いをただ見てるしかできなかった私。
あぁやっぱり私にはゲイリーなのかも。
そしてずっとくっついては離れてをやってきた2人だけど、今度は求め合うタイミングがバッチリ合致してちゃんと結ばれて映画終わり。
でも、また別れるかも知んないけどね、この2人は。

↑この流れが好き!


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