映画感想(ネタバレもあったり)

映画コラム/映画イラスト

人生の最期”を考える映画を5本紹介

2018-03-29 | 映画感想

フィルマガ連載。今回は“人生の最期”を考える映画を5本紹介。いわゆる“感涙必至の余命もの”は1本も入れていません。どれも真摯に死と向き合っている映画です。ぜひご覧ください!



春は別れの季節。いつかまた会える別れもあれば、二度と会えない別れも、人生にはたびたび訪れます。








class="twitter-hashtag pretty-link js-nav" data-query-source="hashtag_click" dir="ltr" style="background-attachment: initial; background-clip: initial; background-image: initial; background-origin: initial; background-position: initial; background-repeat: initial; background-size: initial; color: #b5b5ae; font-family: Arial, "ヒラギノ角ゴ>#湯を沸かすほどの熱い愛 class="twitter-hashtag pretty-link js-nav" data-query-source="hashtag_click" dir="ltr" style="background-attachment: initial; background-clip: initial; background-image: initial; background-origin: initial; background-position: initial; background-repeat: initial; background-size: initial; color: #b5b5ae; font-family: Arial, "ヒラギノ角ゴ>#或る終焉





傑作「スリー・ビルボード」

2018-03-09 | ネタバレあり
傑作「スリー・ビルボード」





現代社会へのメッセージを「ファンタジー映画」とか「十数年前の実話を映画化!」とかで表現するんじゃなくて、完全な現代が舞台で完全な〝フィクション〟でここまで圧倒的にグイグイ惹きつける脚本!



展開が読めない、登場人物が思ったような人じゃない、長回しによって緊張感が途切れないし、結構衝撃なシーンがポンポン出てくるので、全然難しい映画じゃなくて普通にハラハラドキドキできるんだと思う。

ただ、ラストはちょっとうっかりしてると味わいきれないかもしれない。これは。
近年の「現代社会へ投げかけるメッセージ!」映画たちをひっくるめて総括するラストですよ。

こんなにも人間が描けていて現代的でエンタメ性もあるフィクション映画ってしばらく生まれないんじゃないか、ってほどです。


四コマ映画『スリー・ビルボード』→ http://4koma-eiga.jp/fourcell2/entry_detail.htm?id=1932 


ネタバレせずに描くのが難しかった。。美味しいシーン、美味しいセリフはこれの28倍くらいある映画ですよ


『聖なる鹿殺し』の鬼才ヨルゴス・ランティモス監督への電話インタビュー

2018-03-09 | 映画感想
『ロブスター』『聖なる鹿殺し』の鬼才ヨルゴス・ランティモス監督への電話インタビュー

何故毎回コリンファレル を太らせるのですか?

本当の監督は「穏やかで学校の先生みたいな感じ」とのことです。神経質で怖そうなイメージですけどね。
一コマ目の質問は僕が考えた質問。嬉しい!

『殺しの烙印』は米が炊ける匂いを嗅ぐと興奮するという謎の設定の殺し屋(宍戸錠)が主役の映画で、意味がわからなすぎて鈴木清順監督は日活をクビになったというカルトムービー。
これが好きというヨルゴス・ランティモス監督。やはり「穏やかな学校の先生」というのは世をしのぶ仮の姿かと。。















【イラストで解説】3分でわかる!ベルリン国際映画祭(オススメ受賞作も紹介!)

2018-03-09 | 映画感想
【イラストで解説】3分でわかる!ベルリン国際映画祭(オススメ受賞作も紹介!)


毎年2月に開催されるベルリン国際映画祭はカンヌ、ヴェネツィアと並ぶ世界三大映画祭のひとつ。でも、それ以上のことって、みなさん知ってます?


ベルリン国際映画祭ってどんなことをやってるの? 特徴は? どんな賞がもらえるの?……答えられますか?そこで今回は、知っといて損などない“ベルリン国際映画祭”をたったの3分で解説! 制限時間は3分ですからね、サッサと行きましょ!


1. ベルリン国際映画祭の特徴2. ベルリン国際映画祭の主な部門と賞3. 今年度の注目作は日本を舞台にした『犬ヶ島』
4. 隠れた名作を紹介!オススメ受賞作4つ




ベルリン国際映画祭の特徴






社会派映画が多い




冷戦下の西ベルリンで始まった映画祭ということで、その地域性と時代性を反映した社会派映画が集まるようになりました。近年では特に、難民問題を扱った映画や圧政下で撮られた作品が多いです。


観客動員数50万人、上映本数約400本!



三大国際映画祭の中では唯一、大都市での開催ということもあり、なんと観客動員数は50万人!(※東京国際映画祭は6万人くらい。)上映本数は約400本にも上り、映画マーケットや新人発掘の場となっています。






 ベルリン国際映画祭の主な部門と賞









アカデミー賞外国語映画賞受賞! 映画「ナチュラルウーマン」

2018-03-08 | ネタバレあり
アカデミー賞外国語映画賞受賞! 映画「ナチュラルウーマン」

四コマ映画「ナチュラルウーマン」 →

舞台はチリ。主人公はマリーナという女性。
恋人のオルランドから誕生日会を開いてもらった夜、オルランドは突然死んでしまう。



マリーナがトランスジェンダーの女性であったことで、あらぬ疑いをかけられて警察から執拗で残酷な取り調べが行われる。
また、オルランドの元妻と息子からは「通夜も葬儀も来るな」「父の物を盗むなよ」とありえないことを言われる。

哀しいのはマリーナがこういう扱いにちょっと慣れているところ。これだけでも異常なのに、これくらいのことだと怒りを堪えて我慢してしまう。それが悲しかったです。
そんなマリーナに対してさらに調子に乗って周りの人間が色々やって来るから、さすがに爆発するのでそのシーンは痛快!

リーナを演じるのは自身もトランスジェンダーのダニエラ・ヴェガ。
映画の中でも歌手ですが、ご本人も本業は歌手。歌声があまりにきれいなので「口パクか?」と思っていたら地声だったんですねぇ。。
ラストで歌う「オンブラ・マイ・フ」は素晴らしい。日本語の訳詞がこの映画のテーマにもなっていてラストでごっそりとまとめ上げています。

全体的には抑えた演技ですけど、抑えきれない感情が表情に溢れるシーンが素晴らしいし、爆発したときの勢いの良さは個性的です。
今後は普通に007とか出てくれたらどれほど面白いだろうと思っていたら、ダニエラ・ヴェガさんはすでに女性の役で次の映画の撮影も済ませているとのこと。
これほどきれいで存在感あって歌もうまくて演技もできるんだから、映画界をまたさらに豊かにしてくれることでしょう。


***


イラストにも描いた、強い向かい風に吹かれてマイケル・ジャクソンのように45度くらいに前傾になるシーンを始め、印象的で隠喩的なシーンがたくさんあります。
一人の女性の心情を追った映画でもあるし、サスペンスでもスリラーでも社会派でもあって色々な面で感情を揺さぶられます。

四コマ映画「ナチュラルウーマン」 →


ベルリン国際映画祭脚本賞受賞。ゴールデングローブ賞外国語映画賞候補。アカデミー外国語映画賞チリ代表。



不名誉の極み!映画人が恐れる「ゴールデンラズベリー賞」を徹底解説

2018-03-08 | 映画感想
来たる3月4日(日本では5日)は、第90回アカデミー賞授賞式! 映画業界に身を置く人なら一度は手にしたい栄誉ある賞ですよね。
誰がその栄光を手にするのか、皆が浮足立っているその前夜、ひそかに(?)開催されている「ゴールデンラズベリー賞」をご存知でしょうか? 

ゴールデンラズベリー賞とは、最低映画を決めるアワードのこと。
そもそもの賞名は「Razzie Award(ラジー賞)」ですが、ゴールデンラズベリー賞という呼び名の方がよく使われています。

では、映画人なら誰でも恐れるゴールデンラズベリー賞について解説していきましょう! 


1. ゴールデンラズベリー賞とは?
 2. 授賞式での事件
3. 主な受賞作、受賞者(2018年のゴールデンラズベリー賞注目作)
 4. ゴールデンラズベリー賞を授賞するとキャリアアップする?



 不名誉の極み!映画人が恐れる「ゴールデンラズベリー賞」を徹底解説