転勤族のいばらきブログ

全国住み歩いたサラリーマンの目から自分の趣味を紹介します

「筆談ホステス 67の愛言葉」

2010-02-07 22:51:59 | 
全く耳の聴こえない青森出身の銀座のホステス、斉藤里恵さん。


筆談ホステスとして有名になり、彼女の生い立ちは本になり北川景子主演でドラマにもなった。


彼女のというか、彼女を題材にした2冊目の本が「筆談ホステス 67の愛言葉」
  ↓↓↓



http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334975887?ie=UTF8&tag=ekotoba-22&link_code=as3&creative=3999&camp=767


彼女が本当に全てお客さんに言った言葉かどうかはわからないし、本の半分は彼女の写真集みたいな感じだ。まあ、世の男性をターゲットにした出版社の企画本である。


「隣に誰かがいるだけで、憂いは優しさに変わります」

「難題の無い人生は無難な人生。難題の有る人生は有難い人生」


うーん。なかなかいい言葉やな。会社の女性にも教えてあげようかな・・・(^.^)/~~~



「でも、本当に彼女が言っているのかな? 出版社の捏造では?」 なんて考えてはいけません。


ネットには、「素顔の筆談ホステス」なる暴露ブログもありますが、これも見てはいけません。私は覗いてしまいましたが・・・・




まあ読みやすい人生指南書と考えればいい。
素直な気持ちで読めば、なかなかお得な980円です。
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正月に 「ヘヴン」 を読んでみた

2010-01-03 22:21:01 | 
大晦日から今日までは、両親と妹家族に会いに横浜の実家へ帰っていた。

といっても、すっかり出不精になっている父親とは外出するようなことはなく、食べてばかりの退屈な正月だった。

よって、「1Q84」と並ぶ昨年の話題作、川上未映子の「ヘヴン」を買って読んだ。

この小説については、世間の評判になっているということは知っていたが、全くどのような小説なのか知らずに買って、読み始めてしまった。


読んだ人はわかるだろうが、この小説は「18禁」ものだ。高校生までは読まない方が良い。生半可読みやすいから中高生でも読めてしまうが、親は読ませないことを強く勧める。



この小説は、いわゆる中学生の苛め(いじめ)に関する物語だ。苛められる側と苛める側の心理を痛いほど突いている。

今の20代から40代の大部分の大人は、1割の苛める側、1割の苛められる側、8割の傍観者のどれかに属していた経験が中学時代にあるのではないか。ないとしたらそれは平和な学校だったのである。


自分もはるか約30年前だがあった。多数派の傍観者の一員だった。なぜ、弱い者を苛めるのか、なぜ苛められても我慢しているのか。そんな現実に教室であった出来事に自分はなるべく関わらないようにしていた。卑怯だけどそうするしかなかった。
高校以降、大人になってからも、あの時の「苛め」の理由など考えたこともなかったし、今考えても嫌な出来事でしかなかった。


そんな私のような大人が避けていた中学生の陰湿な苛めを真っ向から題材にした意欲作が「ヘヴン」である。


正直、私自身正月に読む小説ではなかった。明日から仕事なのに凹んでしまった。でも、社会を客観的に見つめられる成熟した大人には読んでほしい気もする。解釈は人それぞれであろう。



自分自身の感想はあえて書かない。




そして、くれぐれも18歳以下の学生は読まないように。
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1Q84 来夏続編出版

2009-09-23 19:46:17 | 
村上春樹氏が、「1Q84」BOOK1、BOOK2に続き、来夏出版を目途に続編を執筆中であると、毎日新聞のインタビュー記事で述べた。

↓↓
http://mainichi.jp/enta/book/news/20090917mog00m040001000c.html?inb=yt


先の記事に自分も書いたが、「1Q84」はBOOK2で全く話が完結しておらず、続編の出版は「やっぱりというか、当然」と多くの読者は受け取っただろう。



「1Q84」は、不可解、不条理な内容の連続である。続編でどのように読者を納得させてくれるのか。1年後を待ちたい。



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1Q84 何を伝えたかったのか? 

2009-08-19 19:32:37 | 
「1Q84」を読み終えた。



読み始めたのは約1ヶ月前だが、BOOK2の方は会社が夏休みの今週3日間で一気に読んだ。1000ページ余りの長編を感じさせない、飽きさせない。確かに村上春樹の世界がそこにある。


しかし、ノーベル賞作家になるかも知れない現役小説家の久々の新作という話題性で3780円也を支払い読み始めてみたものの、ストーリーが進むにしたがって、何を言いたいのか理解できなくなってきてしまう。


「1Q84」というタイトルは、ジョージ・オーウェルの「1984」を意識しているのは確かだし、天才少女作家「ふかえり」こと深田絵里子は「綿矢りさ」をパロったのかなと笑ってしまう。しかし、先の展開がどうなるかワクワクしながら読めたのはBOOK1の2/3くらいまで。BOOK2に入るとおぞましく、不可解な展開になり、読者によっては気分が悪くなるだろう。




この小説が読後に不快感をもたらすわけは、ザックリ言って2点ある。



1点は、明らかにカルト宗教を題材にしており、その存在を肯定しているかのようにも読めるところである。


山梨に存在している絶対的教祖の宗教。その教義に逆らうものは殺人もためらわないといったら、誰もが「オウム真理教」を思い浮かべる。また、少女を巫女として教祖に捧げるというのは、韓国のカルト宗教「摂理」も思い浮かぶ。


青豆は老夫人に教祖を別の世界に送り込む使命を託されるが、教祖は青豆が自分を殺しにきたのをなぜか承知しており、しかも受け入れる。そして、青豆は教祖が少女を犯すのは自分の意志とは無関係におきている不可解な病から来ているのを知り、また教祖が本当に不思議な力を持っていることにも納得してしまう。



リトルピープルも空気さなぎもファンタジーならそれで良いが、宗教が絡んでいるのは問題が大きい。


多くの人は、作者はカルト宗教にも存在意義があると認めているのではないか解釈してしまうだろう。



1995年の地下鉄サリン事件は戦後最悪のテロ事件である。絶対に許せないし、2度と起こしてはいけない。しかし、あれから14年。あの事件をよく知らない世代が成人を迎えている。不安定な今の若者たちが、1Q84を読んで、興味本位でカルト宗教に関心を持たないのか老婆心ながら心配である。





2点目は、読者に解釈を任せすぎな点だ。


なぜ、青豆は殺人者になったのか。親友が夫のDVで殺されたからという理由では正直ピンとこない。

姿をくらました小松はどこに行ったのか? 牛河は、セックスパートナーの安田恭子はどうなったのか?

そして、ふかえりの父である教祖が青豆に殺される時と同じに、ふかえりは天吾を受け入れているが、何を意味していたのか。ふかえりは「セイリがないからニンシンしない」と言っているが、あれはふかえりのドウタだったのか?


青豆はなぜ死ななければならなかったのか?ひょっとして死んでいないのか?


何から何までわからないので、読み終わっても全くスッキリしない。



きっと、多くの人が指摘しているように続編があるのだろう。BOOK1<4月―6月>、BOOK2<7月―9月>というタイトルがまだ続きをあることを示唆している。






村上春樹は、私のような凡人読者からのこんな批判が出るのを覚悟というか、それを織り込みずみでこの2冊を出したのだろう。そして、近い将来、続編というメッセージで応えてくれる。そうあることを期待したい。




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