絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

啄木

2006年06月14日 08時32分32秒 | Weblog
地元紙で啄木の歌が連載されている。
高校受験の夏、勉強もせず啄木ばかり読んでいて
母親に怒られた記憶がある。
親たちは日々の暮らしに忙しく、それまで私は勉強しなさいと
言われたことがなかったが、さすがの親もこれではいかんと思ったのだろう。

中学生の私は、啄木の抱える真の苦悩など知るよしもない、
ただただ、目にして言葉に出して聞こえるこの歌の響きが
心地よかった。センチメンタリズムを感じていただけだった。

高校になってからは、学業に対する親の苦言盛んになり
私の部屋に紅茶など持ってきてくれるたびに
「受験生ブルース」(これをなぜか母親は気に入っていた)を
歌いながら退出していくのには心底げっそりした・・・
ちなみに、歌うところは決まっていた。
一流大学はいらねばぁ~~、わたしゃ近所の皆さまにィィ
    あわせ~る顔がなーいのよ~~
もちろんジョーダンだが(笑えないって

その遥かなる啄木の記憶が蘇ることがあった。
昨夏、函館に行ったとき、なんと土方歳三と啄木との
合同の記念館があったのだ。
うちの子は、土方の大ファン(これもなぜかわかりませんが)
いにしえの自分は啄木のファンということで
海辺にあるこの記念館は、あらたに思い出に残るものとなった。