さて、旅の後半がどうなるか、流れ任せにしようと考えていたのだが、何と連れ合いのNGO活動の知人で、ジュレーラダックの代表、スカルマさんがラダックに滞在していることが分かり、しかもタイミング良くレーで会うことができた。
ジュレーラダックは、在日ラダック人のスカルマさんが中心となって、ラダックへのスタディツアーや援農、環境に優しいソーラークッカー普及活動などが主な活動内容となっている。詳細は以下に。
http://julayladakh.org/
これは千載一遇のチャンス!と、スカルマさんに、農村へのホームステイをお願いした所、二つ返事で実現。上ラダックのシャルグスという村に2泊3日で滞在できることになった。シャルグスは、ヘミスよりも更に先で、外国人はILPがないと入れない。
スカルマさんによると、ラダックでは、この数間でも急速に近代化が進み、このシャルグスもその狭間で揺れている村だそうで、かつては、麦の脱穀は家畜を使って行っていたが、私達が滞在する家庭では今年から機械を使うとこのこと。また、2~3年前まで飼っていた山羊や羊を、飼うのが大変だということで、もう飼っていないらしい。山羊や羊の糞は、最高の肥料となるのだそうだが。シャルグスは、幹線道路から比較的近い所にある村なので、近代化の波が早く入ってくる。近代化を一概に否定するわけではないが、その波は圧倒的なので、あっという間に呑まれてしまいかねない。伝統的な生活とのバランスを保ちながら、「昔の生活を守ろう」というだけでは厳しいので、逆に、環境に優しい新たな技術の普及活動を行おうとしていて、その1つが太陽熱を利用したソーラークッカーである。
9月14日、一路シャルグスを目指した。
レーから2時間弱位だろうか。幹線道路から入った扇状地に、上、中、下と3つの集落があり、下に当たる部分がシャルグスである。3つの集落を合わせた人口は800人程度とのことで、1~10年生まで学ぶ学校や、小さな病院もある。
刈り取りが終わった畑の向こうに、私達がお世話になった家。
家畜の糞を乾かして燃料にする。炊事には、ガスも使うがこの燃料も活躍する。家畜としては、ヤクというチベット高原に生息する牛の仲間と牛の合いの子の、ゾウ(雄)ゾモ(雌)が良く飼われている。牛よりも少し性格が荒いようだ。
これが家畜の糞の燃料を使った竈である。
刈り取りが終わった畑を歩く。畑とそれ以外の土地は、この様に石を積み上げた壁で仕切られているが、道の概念が曖昧なようで、ちゃんと道という形になっていない。石壁砥石壁の隙間を歩いたり、用水路?を歩いたり、畑の中を行ったり、最初はかなりとまどう。
これが用水路? 溝を掘らずに、草むらの上をただ水が流れているように見えるが、なかなか上手いこと水が行き渡るようになっている。
これがゾウ。
ラダックでは、建築資材として日干し煉瓦の他にポプラの柱をよく使う。集落の隅っこにはポプラが植えられている場所が必ずある。まだ若い木が家畜に食べられないよう、石と棘だらけの枝で囲っている。
脱穀場。脱穀は、何家族か共同で行う。
着いた日の晩、アムチの家を訪ねた。アムチとは、チベット医学に長けた民間医で、脈拍や対話によって病状を診断し、薬を処方する。昔は、どの村にも必ず1人はいたそうである。
この村のアムチによると、全部合わせれば2800種程の植物や鉱物を組み合わせて薬を作る。夏の期間は山で植物採集をしているのだそうである。後ろの棚に並んでいるのが、薬の素になる植物や鉱物。
薬になる植物の標本。
ジュレーラダックは、在日ラダック人のスカルマさんが中心となって、ラダックへのスタディツアーや援農、環境に優しいソーラークッカー普及活動などが主な活動内容となっている。詳細は以下に。
http://julayladakh.org/
これは千載一遇のチャンス!と、スカルマさんに、農村へのホームステイをお願いした所、二つ返事で実現。上ラダックのシャルグスという村に2泊3日で滞在できることになった。シャルグスは、ヘミスよりも更に先で、外国人はILPがないと入れない。
スカルマさんによると、ラダックでは、この数間でも急速に近代化が進み、このシャルグスもその狭間で揺れている村だそうで、かつては、麦の脱穀は家畜を使って行っていたが、私達が滞在する家庭では今年から機械を使うとこのこと。また、2~3年前まで飼っていた山羊や羊を、飼うのが大変だということで、もう飼っていないらしい。山羊や羊の糞は、最高の肥料となるのだそうだが。シャルグスは、幹線道路から比較的近い所にある村なので、近代化の波が早く入ってくる。近代化を一概に否定するわけではないが、その波は圧倒的なので、あっという間に呑まれてしまいかねない。伝統的な生活とのバランスを保ちながら、「昔の生活を守ろう」というだけでは厳しいので、逆に、環境に優しい新たな技術の普及活動を行おうとしていて、その1つが太陽熱を利用したソーラークッカーである。
9月14日、一路シャルグスを目指した。
レーから2時間弱位だろうか。幹線道路から入った扇状地に、上、中、下と3つの集落があり、下に当たる部分がシャルグスである。3つの集落を合わせた人口は800人程度とのことで、1~10年生まで学ぶ学校や、小さな病院もある。
刈り取りが終わった畑の向こうに、私達がお世話になった家。
家畜の糞を乾かして燃料にする。炊事には、ガスも使うがこの燃料も活躍する。家畜としては、ヤクというチベット高原に生息する牛の仲間と牛の合いの子の、ゾウ(雄)ゾモ(雌)が良く飼われている。牛よりも少し性格が荒いようだ。
これが家畜の糞の燃料を使った竈である。
刈り取りが終わった畑を歩く。畑とそれ以外の土地は、この様に石を積み上げた壁で仕切られているが、道の概念が曖昧なようで、ちゃんと道という形になっていない。石壁砥石壁の隙間を歩いたり、用水路?を歩いたり、畑の中を行ったり、最初はかなりとまどう。
これが用水路? 溝を掘らずに、草むらの上をただ水が流れているように見えるが、なかなか上手いこと水が行き渡るようになっている。
これがゾウ。
ラダックでは、建築資材として日干し煉瓦の他にポプラの柱をよく使う。集落の隅っこにはポプラが植えられている場所が必ずある。まだ若い木が家畜に食べられないよう、石と棘だらけの枝で囲っている。
脱穀場。脱穀は、何家族か共同で行う。
着いた日の晩、アムチの家を訪ねた。アムチとは、チベット医学に長けた民間医で、脈拍や対話によって病状を診断し、薬を処方する。昔は、どの村にも必ず1人はいたそうである。
この村のアムチによると、全部合わせれば2800種程の植物や鉱物を組み合わせて薬を作る。夏の期間は山で植物採集をしているのだそうである。後ろの棚に並んでいるのが、薬の素になる植物や鉱物。
薬になる植物の標本。