藤野から世界へ

神奈川県の北端、藤野町に住み始めた夫婦が山里の暮らしの中で感じたり、考えたりしたことをつれづれに綴ります。

大菩薩のマイナールート

2008-10-28 23:16:08 | 山登り
 五郎山に続いて、大菩薩峠に友人と登ってきた。紅葉・黄葉は真っ盛りで、途中まではハイキング気分で楽しめた。







 これが賽の河原。しかしここより凄い岩場を下ることになる。



 大菩薩界隈に来るのは3度目で、今まで行ったことのないルートを取ろうと、富士見新道を下ることにした。これが入口で、以後随所に落石危険の看板を見ることになる。



 下るとすぐに岩場が始まる。ここは、大きな岩の表面がぼろぼろ崩れているような感じで、石がゴロゴロしていて歩きにくく、落石を起こさないで下るのは難しい。また、大きな岩を越えていくのも、滑ったりしないかとスリル満点だった。







 やっと終わったと思ったら、登山者が少ないためか、今度は廃道っぽくなっていて道が分からなり、何度か迷ってしまった。友人は「今までで一番山登りをした気がします」と言っていたが、このルートは不用意に入らない方がいいと思う。

 駐車場に近づいたら、今度は雨が降ってきた。何故か痛いのだが、よく見たら雹だった。



 登山初心者の友人には大変な思いをさせてしまったが、帰りはやまと天目山温泉でゆったりとできた。ここは、湯加減が絶妙すぎて、私も友人も寝てしまった。なかなか凄い温泉なので、一度体験してみることをお薦めする。甲斐大和駅からバスあり。
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黄葉の五郎山

2008-10-26 23:25:05 | 山登り
 ガイド山行で、長野県の五郎山(2132m)に行ってきた。この山は、千曲川源流近くにありながら、甲武信ヶ岳を始め著名な山々に霞んでマイナーな山となっている。なぜガイド付きだったかというと、今度、八王子のとある山岳会に入会することを検討していて、そのガイドさんが山岳会の理事なので、顔合わせのための山行だった。結構お気楽なのかと思っていたが、思っていたよりは手応えがあった。

 余談だが、五郎山のある長野県川上村は高原野菜の栽培で知られていて、そこかしこにレタスで建てたという御殿があった。そして、この小さな村に中国から来た労働者が何百人も、時給300円、月給6万円という信じられない程の給料で働いているという。こんなに安く働かされても日本で働くことは魅力のようである。

 五郎山は唐松と白樺林の、ごつごつした山である。登山道は、山仕事の作業道なので、細く急だった。





 




 一番高いピークを近くから見るとこんな感じである。落ちたら危険。



 山頂でガイドさんと、というより山岳会の理事と記念撮影。



 本日の連れ合いへのお土産は、岩茸(イワタケ)。実は茸ではなく地衣類で苔の仲間。標高800m以上の断崖絶壁にへばり付くように生える。採集が難しいため珍重され、インターネットで見たら50gで1000円の値段が付いていた。成長も遅く、手の平サイズになるのに20年位かかるという。味見程度に少し頂いて帰った。


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川苔山で茸

2008-10-21 22:38:07 | 奥多摩
 先週末、奥多摩の川苔山に行ってきた。この山に登るのは3回目だが、初回は一緒に登った連れ合いの山靴のソールが剥げてしまって敗退したので、頂上を踏むのは2度目で、テント泊は初めてである。ルートは奥多摩駅からバスで川乗橋、下山道は赤杭尾根経由で古里駅とした。

 最初は林道歩きで、暫くすると山道に入る。渓谷沿いの気持ちいい道である。つい茸を探してみたくなったが、シーズンも終わりのためかあまり生えていない。何とか滑杉茸(ヌメリスギタケ)を発見した。



 そして百尋の滝。何度見ても迫力がある。特に、近づくと水面を風が吹き渡ってくるのが実感できる。



 滝の近くでは楢茸(ナラタケ)を発見。なかなか成績がよい。



 滝から2時間弱で山頂。夕日が素晴らしかった。山に登って夕日を見ないのは勿体ない。しかし、そうすると宿泊せざるをえなくなるのだが、、。





 雲取山の影に太陽は消えていった。



 翌朝。山頂付近は一部紅葉が始まっている。



 山頂直下の水場では、椎茸(シイタケ)を発見した。



 熊の爪痕?



 紅葉はまだまだ、茸のシーズンは終わりと端境期ではあったが、充実した山行が楽しめた。テント泊が初めての友人もいたが、楽しんで頂けたようである。

 おまけだが、藤野の茸通の方から頂いた鹿の舌(カノシタ)と赤樅茸(アカモミタケ)。とてもおいしかった。来シーズンはもっと茸を堪能できるようになりたいものである。


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松茸発見?!

2008-10-07 21:45:08 | 藤野歩き
 何気に、いつも茸を探しに行くエリアに出かけた。茸探しの上達法は、自分のフィールドを決めて、そこに繰り返し繰り返し探しに行くことだという。実際、そうしていると色々な発見がある。どの茸がどこに生えやすいのか、どの時期にどの茸が生えるのかなどなど。

 しばらく歩き回ったが、もう卵茸や赤山鳥、毒笹子(毒茸だが)の時期は終わってしまったようだった。茸自体もう生えていないのかあるいは採られ尽くしたか、と少し寂しい気持ちを抱えながら雑木林の中を探索していると、松茸によく似た茸が地上から生えていた。手に取ってみると、なんと松茸と同じ香りがする! これは松茸の仲間に違いないと思って、ワクワクしながら家に帰っていつものように図鑑で鑑定すると、馬鹿松茸(バカマツタケ)であることが分かった。

 松茸は黄占地(キシメジ)科黄占地属で、近縁種に松茸擬き(マツタケモドキ)、白松茸擬き(シロマツタケモドキ)、そして馬鹿松茸が存在する。それにしても酷い名前を付けたものだと思うが、松茸は松林に生えるのに、馬鹿松茸は雑木林に生えるからだという。しかも学名もTricholoma bakamatsutake Hongoという。大きさは松茸よりも小さいが、香りが松茸よりも強いことが味噌! 吸い物にして食べてみたが、頗るおいしい! 今年採れた茸の中では一押しである。

 連れ合いとも話したが、茸はまず食感。しかし、それに加えて香りと味の三拍子そろった茸はなかなか無い。しかし、この馬鹿松茸は三拍子揃っている。こういう茸には、舞茸や椎茸、滑子(ナメコ)などがあるが、いずれも栽培可能である。この香りと味を楽しもうと思ったら、また山に出かけないといけない。しかし、その苦労も厭わないような茸であることは確かだ。






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奥多摩最深部を訪ねる その3

2008-10-06 22:56:54 | 奥多摩
 今回訪れた長沢背稜は、奥多摩でも最も良い場所の1つではなかろうか。人によって基準は違うだろうが、まずは静かな山歩きが楽しめること、そして歩きやすいこと。また、林相など見ても奥深さを感じさせる。

 人があまり来ないせいか、食べられそうな茸がそこかしこに生えていて、沢山取ってきて鑑定してみた。結果、確実に食べられたのが以下の3つ、左から茅茸(カヤタケ)、花猪口(ハナイグチ)、間皮茸(アイカワタケ)で、間皮茸は先日食べたばかりの鱒茸の親戚に当たる。茅茸はエリンギのような食感で、茹でて酢をかけて食べたがかなりおいしかった!



 食べられないが凄いのがこの月夜茸(ツキヨタケ)。日本の茸中毒の大部分はこの茸によるものらしい。食べると死亡することもあるのだが、何が凄いかというと、暗い所では発光するのである。実際に試してみたら、ぼーっと光るので驚いた。この茸は樹上に群生するので、夜見たらさぞかし不気味だろう。



 最後に、今回の山行で出会った茸達の写真を。








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