子供と始めた渓流釣りも3シーズン目。そして今シーズン終盤。
普段は、近所の桂川支流で山女魚を、時には岩魚も釣れるが、遠くの渓流はどうなっているのだろう、そしてそこで自分たちの腕は通用するのかという思いから、今年は長野県栄村の栃川に行き、子どもは見事尺岩魚を釣り上げた。さて、真夏も過ぎてどこへ行こうかと。東北の渓流は美しいと聞いていたが、子連れだと遠くに行くのは難しい。色々調査した結果、福島県の南西の端にある檜枝岐村の川が浮かんできた。
福島県というと、福島第1原発事故の影響がまず脳裏に浮かぶが、開示されている、立場も違う様々な情報を総合的に見て、許容範囲と判断した。栃木や群馬などの渓流の実態についても調べたが、今でもその影響が残っているのに正直驚くこともあった。あらためて、生命全体に対する脅威的な事故だったのだとかみしめている。
檜枝岐村は、藤野から約5時間くらい。那須の辺りで高速を降りてから下道2時間。かなりの奥地である。人口も500人を割っている。しかし、尾瀬の福島県側の玄関口であること、周囲に百名山がいくつもあること、そして渓流釣りの場所として多くの人が訪れるようだ。
着いた日は、ミニ尾瀬公園前のフライ・テンカラ専用区でキャッチアンドリリースの釣り。蟻を模した毛鉤で挑戦。
他の釣り人も苦戦しているようだったが、見事岩魚を釣り上げる。
初日はここまで。2日目は、宿で教えて貰った檜枝岐川の支流、舟岐川へ。
全く初めての場所なので、見当がつかないが、下流の橋の袂から入渓。
そこから約1時間。時折魚の姿は見えるが、当たりも何もなし。
「やっぱ、厳しいな」と思っていたが、子どもが左岸の護岸の上から「魚が見えるからこっちへ来ないで」と。
あまり趣はない場所だが、どこに子どもがいるか分かるだろうか。
見事仕留めた24㎝の黄金色の岩魚。
ここから立て続けに2尾を追加した。並べてみると、それぞれ微妙に違っている。
8時より釣り始めたが、11時より雨の予報で早めに退却。
その日の夕食は美味しかった。おまけで、これは何の天ぷらでしょうか?
答えは、サンショウウオの天ぷら。食べてみると意外と美味しい。しっかり肉の味がするが、形がグロテスクなため、敬遠するお客さんも多いとか。
最終日は、旅館のすぐ裏の檜枝岐川を釣ってみたが、ここは放流をものすごくしているようで、放流岩魚が入れ食い状態で釣れた。
実はこの日まで、私はボウズだったのだが、ようやくここに来て3尾釣り上げる。子どもは6尾。ほとんどリリースした。
「岩魚で村おこしになっているんだろうな」と思いつつ、今回お世話になったかぎや旅館の前で。
最後の最後に、またミニ尾瀬公園へ。
連れ合いは昔福島に来たことがあり、その時の印象と似ていて、このような山並みの連続なんだそうだ。