ベトナムの子どもたちに奨学金を――FUJI教育基金

ベトナム南部・北部の中学・高校生、大学生に奨学金を贈って勉学の支援をしています。

ベトナム・アンザン大学奨学生から届いた感謝の手紙―(7)  2011年

2011-12-29 | アンザン大学

FUJI教育基金のみなさま、こんにちは!!!

 

 私、ファン トゥアン リエットは現在、アンザン大学農学部農業天然資源科、(食品テクノロジー専攻)DH9TPクラスに所属しています。

 私はFUJI教育基金からの奨学金を受け取り大変嬉しく、そして幸せに思います。この奨学金の額は、ほかの人たちにとっては、たいしたことがないかもしれませんが、私にとってはかなりの額で、このお金でいろいろなことができます。

 大事なのは、FUJI教育基金が私と他の学生たちが今直面している困難を乗り越えるために、奨学金を与えてくださったということです。みなさまは、私たちを物質的に支えてくださっただけでなく、奨学金授与式や懇親会において、その時間ずっと、まるで家族のように愛情をもって接してくださいました。

 このことは、おそらく私の人生の中で忘れることはないでしょう。

 私の家族はカンボジアに隣接していて、他の多くの地域のように肥沃で豊かな土地ではないドンタップ省タンホン県タンホコ村という辺境に住んでいます。

 私の父と母は小作人の出身で、家族は大勢の兄弟姉妹(9人)がおり、それゆえ生活は多くの困難がありました。兄弟姉妹にはすでに家庭があり、それぞれの生活も比較的落ち着いています。

 いま、私は最終学年で、2人の弟妹は学校に行っています。ファン・トゥアン・ナットはホーチミン市技術師範大学の2年生、ファン・ティ・ビック・リエンはタンホン高校の12年生です。

 父と母は60歳を越えました。働く力がかなり衰えましたが、それでも毎日食べていくためのお金を何とか稼ぎ、私と弟妹を学校に行かせるために、毎月およそ200万ドンというかなりの額を学費として除けています。子どもたちを学校に行かせるために、多くの時間を苦労して働いています。

 

 そんな両親を見て私の心が痛み、退学して働きに出て、家族と弟妹を助けようと思うことがよくあります。

 でも私がそういう話をすると、両親は私を叱ります。両親は、

 「私たちは一生農民で、学校にも行けなかったから、今みたいに山のような苦労をしている。

 一生懸命勉強することで、お前はもっと良い生活を手に入れることができるんだよ。

 いまの私たち家族の状況と同じままではダメだよ」

と言いました。両親の話を聞いてから、もっと勉強を頑張ろうと決心して、学校の時間外では私はコーヒー売りや、いろんなレストランのバイトや、チラシ配りのバイトをしました。お金を得て家族の負担を減らすためです。

 

 今日、FUJI教育基金の方から奨学金を受け取った時、私はとても嬉しく思い、そして興奮しました。それは私にとって本当に意味のあるものだったからです。

 私は奨学金の一部を使って学費を払い、その残りは卒業論文を書くための経費として使います。

 私と私の家族はFUJI教育基金のみなさまに、心より深く感謝の言葉を述べなければなりません。

 私や私と同じような境遇にある学生たちに奨学金と愛情を与えてくださり、ありがとうございます。

 私は、ずっと困難に立ち向かいながら進み、自分の夢を実現させ、両親や先生方の期待や、基金の皆様の愛情を裏切らないことを約束します。

 もう一度、私たちに奨学金を与えてくれたみなさまの気持ちに心よりお礼を申し上げます!

 みなさんの ベトナムでの休暇が楽しく幸福なものでありますように。ますますのご健康とご成功をお祈りいたします。

(北山夏季・訳)