感謝状
2011年11月3日、ロンスエン にて
FUJI教育基金 御中
私の名前はグエン・ホアイ・タンです。アンザン大学DH9SHクラスの、2011年度FUJI奨学生です。
私はアンザンで生まれ、育ちました。
家は8人家族です。両親と5人兄弟です。家族は主に農業によって生計を立てています。
祖父母は農業のことを、「天と地に身を捧げる仕事」とよく言っていました。
両親は一年中畑仕事をしていますが、それでも私たち兄弟の勉学を安定させることは難しいです。
私たち兄弟は家計を助けるため、次々と学校から離れていきました。下の弟に勉学の機会を譲るため、あるいは、勉強するというバトンを渡すと言った方がいいでしょうか。
幸運にも、私は大学まで行かせてもらえた唯一の子どもです。
私を育て、学校に行かせてくれた両親と姉たちの期待を裏切らないために、頑張って勉強して優秀な成績を収めなければいけないと、自分に言い聞かせてきました。
両親の期待を裏切らないために、小学校からの12年間ずっと優秀な成績を収めてきました。
その努力の甲斐があって、高校の成績は「優秀」でしたし、アンザン大学のバイオテクノロジー科でも優秀な学生として認められています。
大学の合格通知書をもらったとき、私の心は嬉しさと不安が入り混じっていました。合格した嬉しさと、勉強を続けていけるかどうかという不安です。
今まで勉強を頑張り続けるよう、私を慰め、勇気づけてくれたのは、両親です。父は私に、
「頑張って優秀な成績を収めるんだぞ。お父さんはどこまでもお前を応援するからな。」
と言ってくれました。父のその温かい言葉を聞いて、涙が私の頬を伝いました。
4年間ずっと、頑張って勉強し、自分の道徳心を磨いてきました。友だちの助けや支え、先生方の教え、家族の愛情に恵まれ、幸運だったと思います。
さらなる幸運は2,300,000ドンという奨学金を、このたびFUJI教育基金よりいただけたことです。
ほかの人たちにとっては、このお金は大した額ではないかもしれませんが、私にとってはとても大きなものですし、私にとってはちょうど困っているときの助け舟でした。
もうすぐ大学の4年間を修了しようとしています。卒業後、後悔することがないように、一心不乱に頑張らなくてはならない時期です。
卒業証書は私の夢をはぐくみ続け、社会に役立つ人間になるための財産になります。
目の前の道には多くの障害や試練が立ちはだかるでしょうが、もっと努力してそれを乗り越え、成功を収めたいと思います。
アンザン大学の先生方ならびにFUJI教育基金の皆様には、心からのお礼を申し上げます。
これまで私を支援してくださり、第二の家族を与えてくださり、喜び、幸せ、たくさんの思い出を与えてくださいました。
卒業後の進路においても、これまで以上に努力を続け、私のように困難な境遇にある家庭や子どもたちを支援するため、微力ながらも貢献したいと思っています。
最後に、アンザン大学の先生方とFUJI教育基金の皆様のご健康をお祈り申し上げます。
私たちの基金のさらなるご発展をお祈りし、困難な境遇にある学生たちへの支援を続けていかれますよう期待いたします。
改めて、感謝申し上げます。
(北山夏季・訳)