ベトナムの子どもたちに奨学金を――FUJI教育基金

ベトナム南部・北部の中学・高校生、大学生に奨学金を贈って勉学の支援をしています。

アンザン大学のリーさんから、感謝の手紙が届きました。

2011-09-28 | アンザン大学

 

 アンザン大学のリーさんから、感謝の手紙が届きました。

 紹介します(出井さん訳)。

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感謝状 

 

FUJI教育基金の皆様

 

 グエン・ミン・リー(NGUYỄN MINH LÝ)と申します。

 今年6月までアンザン大学農業・天然資源学部農村開発学科に在籍し、貴基金の奨学金をいただいておりました。


 卒業後、私はベトナムと日本の合弁会社であるアンジメックス・キトク(ANGIMEX – KITOKU)有限会社に就職し、現在、日本米(稲)生産室のスタッフとして働いています。

 これまでの約2ヶ月間のなかで、与えられた仕事を、迅速に、しっかり把握するよう努めてきました。


 私は、この室での仕事が大好きです。

 なぜなら(大学で勉強してきた)私の専門的知識レベルに非常に合っているからです。


 私は、ほんとうに幸運な人間だと思います。

 といいますのは、大学在学時に日本のFUJI教育基金の奨学金を授与され、そして今、ベトナムと日本の合弁企業であるアンジメックス・キトク会社で働いているからです。

 どうやら、私と日本の人たちとはお互いに深いご縁があるようです。

 ですから、近い将来、会社から与えられるであろう仕事を立派にやり遂げるよう努力し、常に自らのレベルを向上させ、会社がますます発展するよう努力をしたいと思います。

 そしてまた、FUJI教育基金の皆様とアンザン大学が私にもたらしてくださったものを受け取るにふさわしい人間になるよう、さらに努力していきたいと思います。


 最後に、皆様のご健康、仕事や生活面でのご成功をお祈りしています。

 同時にFUJI教育基金のますますのご発展をお祈りするとともに、困難な環境にある学生たちが勉学優秀な学生になれるよう、貴基金が常に支援してくださることを願っています。

 心からのお礼を申し上げます。

                           ロンスエン、2011年9月10日

                           グエン・ミン・リー

                   

 

注)「KITOKU」は、木徳神糧株式会社(きとくしんりょう)で、東京都江戸川区に本社を置く米穀製品専門の商社である。1991年8月にベトナム産米の取扱いを目的として、アンジメックス・キトク合弁会社(ベトナム・ホーチミン市、後にアンジメックス・キトク有限会社に社名変更、ロンスウェン市に移転)を設立。10年ほど前からアンザン省で日本のブランド米の種籾を輸入し、農家に契約栽培させている。栽培した米は、日本米として香港、フランス等に輸出されている。

 


チャットビン中学校のアンケート

2011-09-10 | CB(チャット・ビン)中学校

チャットビン中学校のアンケート

 〔出井運営会員〕


201010月、授与の旅」実施時に、ベトナム 北部ニンビン省のチャットビン中学校の奨学生へのアンケートを実施しました。

目的は、奨学生の日常生活および教育環境の実情を把握し、当基金の今後の活動に生かしていくためでした。


「旅」実施前に運営委員会で設問事項・内容を綿密に検討しましたが、委員間の連絡が不十分だったため、実施したアンケートでは最初のアンケート票素案を使用してしまいました。そのため、一部曖昧かつ不十分な設問もありましたが、奨学生の生活および教育環境の実態を把握することができました。これからも奨学金授与の旅のときに同様のアンケートを行い、各地域の奨学金授与活動に生かしていく予定です。

集計結果を、次のブログで紹介します。

 


チャットビン中学校(ベトナム・ニンビン省)奨学生へのアンケート集計

2011-09-10 | CB(チャット・ビン)中学校

 

以下、チャットビン中学校のアンケート結果の概要を紹介します: 

■実施時期:2010108 

■対象奨学生総数:36人(女子25人、男子11人) 

1)     両親の職業:

父親――農業=30人、医者=1人、その他(軍隊、建築関連職人など)

母親――農業=31人、教員=2

2)     家族数

2人~3=2世帯、4~5人=28世帯、6人以上=7世帯(最大世帯=7人)

3)     兄弟数 (*兄弟数に本人を含めるかどうかが、曖昧でした)

1人=9世帯、2人=14世帯、3人=10世帯、4人以上=3世帯

4)     教育費 (1円=約260ドン):

学費――90,000ドン/=36人、

教科書代――150,000ドン/=4人、200,000ドン=27人、250,000ドン=5

その他――08人、150,000ドン=1人、500,000ドン=5人、100万ドン以上=22

5)     勉強時間と家の手伝い (*授業時間を含んでいる可能性があります)

    勉強時間――4~6時間=11人、7~9時間=20人、10時間=5

    家の手伝い――する=36人(100%)

手伝いの内容――主として、女子は家事や弟妹のめんどうなど、男子は農作業。

6)     通学手段と通学時間:

徒歩――15人  5分~15=13人、30分=1人、60=1

自転車――20人 1525=10人、30分以上=7

7)     小遣い:

もらっている――11人。1,000ドン~5,000ドン、多くても1万ドン(40円程度で、文房具、自転車の修理代、友人の誕生祝いなどに使用)

  もらっていない――25

8)     進学希望:

   36人全員が「ある」と回答。

9)     将来就きたい職業(複数回答):

医者=15人、教師=14人、社長=2人、スチュワーデス=2人、ファッションデザイナー、サッカーのコーチ、ウエートレス、歌手、エンジニア、旅行ガイドなど。

10)最も困難な家庭の問題は?:

経済的問題を挙げた生徒が圧倒的に多い。とくに“家業が農業なので経済的に困難”とする生徒が多々いました。

また中心的働き手が死亡したり、病気療養中のため経済的に困難と記した生徒も23人いました。

11)心配事があったときの相談相手は?:

 母親=18人、父親=6人、同性の友人=6人、姉=4人、先生=4人、祖父母=3人など。

12)FUJI奨学金の使途は?

大半の奨学生たちは、「両親を助けるために授業料と参考書、学用品などの購入」等に充当していると答えています。

13)FUJI教育基金に対する要望や意見は?

大多数の奨学生が当基金に対し感謝の意を表しています。加えて、「願わくば」として、「貧困克服のために長期の支援を望む」とともに、「他の多くの貧しい生徒たちを奨学金授与対象者に加えてほしい」「さらに対象者枠の拡大を」も強く望んでいます。

なお、奨学生たちにとって当基金の「授与の旅」参加者と行く「小旅行」はとてつもなく楽しい催しのようです。56人の生徒がこの小旅行について言及し、「毎年旅行に連れて行ってください。Thank you very much!」と記しています。

【以上、集計:出井】


 


アンザン大学ビックさんから、手紙が届きました。

2011-09-06 | アンザン大学

 アンザン大学のビックさんから、感謝の手紙が届きました。

 紹介します(松田さん訳)。

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FUJI教育基金の皆様へ

 

拝啓

  私はグエン・ゴック・ビック(Nguyen Ngoc Bich)と申します。アンザン大学の天然資源・農業学科の学生です。

 現在、私の家族は多くの困難に直面しています。

   父親: 44歳 就農

   母親: 42歳 家事

  私には3人の弟妹がいます:

   ―弟:家族を助けるために休学し、家業の農業に従事。

   ―妹:縫製技術習得中。

   ―弟:ヴォン・ドン(Vong Dong)中学校6学年に在学中。

 私は良い成績を修めて卒業することができ、また仕事を見つけることができ、自立した生活ができるようになりました。

 私は、困難な環境にいる私たちに奨学金を与えてくださったFUJI教育基金の皆様に、心から感謝しております。奨学金の金額はそれほど多額というわけではありませんが、でも、私たち学業をつづけ、より安心して勉強するうえで大変大きな助けとなりました。同時に私がこの奨学金を受けられるような条件を作ってくださった先生方にも感謝しています。

 奨学金を受けられたことは、私が直面していた困難を部分的に解消する助けとなりました。今後は、困難な中で私の世話をしてくれた両親、私を教育し助力してくださった先生方、そして私たちを支援してくださったFUJI教育基金の皆様を裏切ることなく、さらに学業に努力し、よりよい結果を達成できるよう努力したいと思います。

 私は、自立した生活をつくりあげ、家族を支え、自分よりももっと厳しい環境にいる人たちを援助できるよう、社会に貢献するために、与えられた任務をよりよく実行し、一生懸命仕事に励んでいきたいと思います。

 最後に、皆様に衷心からの感謝を申し上げます。

                                                            敬具

   ロンスエン、 2011824

                グエン・ゴク・ビック(女)