感謝状
FUJI教育基金 御中
私は、レ・クォック・カンと申します。
1992年1月、アンザン省チョモイ郡ニョンミ村ミトゥアン邑に生まれました。
現在、DH11PNクラスに在籍し、農業・天然資源学部で学んでいます。
先日、奨学金授与式への招待状を受け取ったときには、思いがけないことで本当に驚き、感動しました。
そして、学校とFUJI教育基金が私を選んでくださったことを、とても光栄に思いました。
私は農家に生まれました。
4人家族で、父は失業中、母はちょっとした商売を営み、姉はグエン・フー・カイン高校の教員をしています。
全員の収入を合わせても、その日その日をなんとか暮らしていける程度で、農作物を育てる土地もないので、雇ってもらわなければなりません。
私は、自分が大学に行くなんて思いもしませんでした。私を大学に行かせるほどの余裕が家にはないと思っていたのです。大学で勉強することは、私にとって人生で最も大きな夢でした。
勉強の大変さを乗り越えるのも、簡単なことではありませんでした。
ですから、FUJI教育基金の奨学金は私の勉強にとって、大きな意義があります。
学校の支払いや、教材費などの費用に、この奨学金を充てたいと思っています。
短い時間ではありましたが、奨学金授与式や懇親会を思い出します。
FUJI教育基金の皆様にお会いできて、とても興味深く感じました。あえて、こういう表現をさせていただきます。
日本という国について知っていたことといえば、武士道のことや、日本人が忍耐強いこと、どんな性格かといったことでした。
例えば、いちばん典型的なことといえば、日本人は第2次世界大戦後、世界の強国にまで上り詰めたということです。この戦争で、日本人はとても大きな損害を被ったというのに。
また近年では、歴史的な地震が起き、大変な被害を受けました。にもかかわらず、日本人はその困難をいとも簡単に乗り越え、世界中を驚かせました。
もう一つ申し上げたいのは、FUJI基金の皆様がとても親切で、私たちのいる環境に対して非常に関心を持ってくださっているということです。
私たちのことをとても理解してくださっていることに、とても驚きました。私たちのことに強い関心を持ってくださっているのだと分かりました。
自分が日本人と話をするときがやってくるとか、日本人の習慣や風俗について知るなんて、思ってもみませんでした。それは単なる夢でした。
皆様とお話ししながら、日本に行って、ちょっとの間暮らしてみたいなぁとひそかに思ってしまいました。そうすれば、日本人の習慣や、「日のいずる国」の「ひと」と「くに」についてもっと学び、理解することができるでしょう。
私にとって、FUJI教育基金はとても意義があります。
基金のお金で、教材費や生活費が本当に助かります。それによってある意味、家計も助けることができます。
FUJI教育基金は、私たちにこれからも頑張ろうというやる気を与えてくださいました。
私は、基金の皆様や大学の先生方、社会の期待に応えられるよう頑張ります。
これからさらに一生懸命に勉強し、皆様のご期待を裏切らないと約束します。
皆様のご健康を祈念いたします。
心から感謝申し上げます。
(北山夏季・訳)