ベトナムの子どもたちに奨学金を――FUJI教育基金

ベトナム南部・北部の中学・高校生、大学生に奨学金を贈って勉学の支援をしています。

「FUJI教育基金2012年奨学金授与の旅」の報告-3(滝本)

2012-11-22 | 奨学金授与の旅

10月8日(月)

 ハノイから帰国する人、新たに加わる人とメンバーの変更があった。
 飛行機でダナンに着き、空港ではガイドのハイ(海)さんが待っており、バスでホイアンに向かった。
 ユネスコの世界遺産に登録されている古い街並みを見学。
 朱印船交易で栄えた16~17世紀にかけて日本人町(居留地)があり、日本人によって造られた橋と京都の町屋を思わせる家の造りが観光名所になっている。
 江戸幕府の鎖国政策により日本人町が衰退した後は華僑が多く移り住んだため、古い建物や街並みは中国南部(福建省)の色合いが濃いとのことだ。
 店先のランタン、落ち着いた街並みが印象的だった。

10月9日(火)

 静かな田園風景に囲まれた川辺のホテルで朝食を摂った後、ホイアン孤児院を訪問。
 1984年から当施設で勤務しているコン主任から、施設の説明と案内を受けた。

――施設の収容者数は、乳児を含む障害児が28人、小学生~高校生が52人。
 スタッフは26人。運営は国の負担、寄付金により賄われています。
 1人、1ヶ月当たりの食費は56万ドン(2,150円)、衣服代が37万5千ドン(1,440円)です。――

 その後、4~13世紀にわたりチャンバ王国の聖地で、宗教建造物が残っているミーソン遺跡を見学。

 

 見学後、ダナンに戻り、昼食を取ったその場で、滝本さんの尺八のお披露あり。

 
 一足先に帰国する葛城さんと、ホーチミン市に行く現地スタッフのニャンさんを空港まで見送ってから、

2005年に日本の援助により開通したトンネル(全長6.3km)を抜けてフエへ。

10月10日(水)

1 古都の見学と宮廷音楽の鑑賞
  かつて、グエン王朝の都であり、1802年から30年の歳月をかけて建設された王宮を見学した。
  宮廷内の劇場を復元した建物では、取材を兼ねた演奏と舞踏が行われていた。

  
  音楽は102歳になる元宮廷音楽師の記憶をもとに復活したとのこと。

  
  優美な舞踊はユネスコの世界無形遺産に登録されている。

  その後、トゥドゥック帝廟を見学。

2 日本酒酒造会社(フエ食品有限会社)の見学
  ベトナム産の米(長粒種)を使用した清酒と焼酎などを醸造している日本企業を見学した。
  日本からの出向社員2名から説明と案内をいただく。

  

  

  

  当初は日本への輸出が目的であったが、採算が合わず、製造の8割がベトナム内での販売とのことであった。
  また、長粒種の米は高アミロース米で硬く、蒸し時間が通常の2倍、それに合った酵母の選抜など手間がかかる、と酒造りの担当者が話していた。
  http://www.huefoods.com/

3 歴史研究家 スワン先生宅を訪問
  地元フエの歴史に造詣が深い、スワン先生からベトナムと日本との歴史的なつながりについて講話を受けた。

  
  その後、郊外のレストランに移動、夕食を共にとりながら、また話を伺った。

10月11日(木)

 フエで私塾を開設して日本語を教えているリエンさんの教室を訪問。
 ちょうど、大学生など約20人が日本語の指導を受けていた。

 
 学生3人の自己紹介を受け、阿部さんが代表して自己紹介の手本を示した。
 また、歌の交換を行った。

 
 学生達は、ベトナム統一の歌「フエ・サイゴン・ハノイ」を歌ってくれた。

 フエのデパートでの買い物を済ませて、フエ空港へ移動。宮本さんがハノイへ向かうため空港でお別れしてホーチミンに向かった。

10月12日(金)

 日中はホーチミン市内の観光や買い物。
 夜は市内の中心地で上演されている伝統音楽と舞踊を見学した。
 ベトナム独特の楽器(竹琴、石琴、一弦琴)が、一流の奏者により演奏された。
 踊りもフエで見た宮廷舞踊をアレンジしたもので、ショー化されていた。

10月13日(土)

 メンバーも少なくなったが、サイゴン川のクルーズ、高層ビルでの展望を楽しんだ。
 深夜の便に乗り、皆さん元気に帰国。

(以上、滝本記)



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